1010 Radio

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ラジオ・タイランド(2月27日放送)

2007-03-01 | ラジオ
●国家立法委員会の小委員会によると、隣国マレーシアに不法就労してい
 るタイ人は20万人にのぼるとされている。
 立法議会は昨年9月の政変に伴い、憲法議会が廃止されたことから設置さ
 れた機関で、通常の議会に近い役割を果たしている。
 その小委員会の報告によるとタイとマレーシアは陸続きであり、多くのタイ
 人がマレーシアでの仕事を求めてマレーシアに入国しているが、適正な手
 続きを行わずに働いているタイ人は20万人にのぼると推定される。
 
 これは社会問題、経済問題、政治問題、安全保障上の問題に繋がってい
 る。その背景としては約3年前からタイの南端3県で、イスラム過激派による
 殺傷事件が頻発し治安が悪化していることが挙げられる。
 治安の悪化はこれら3県の経済の悪化に繋がり、職を失う人も増えている。
 これがマレーシアに出稼ぎに行くタイ人の増加に繋がっていると考えられて
 いる。

 小委員会によると現在の暫定政府は、南部問題を解決しようと努力を続けて
 いるが、マレーシアでのタイ人の不法就労もこの問題に関係している。
 小委員会の議員はタイ政府は、不法就労のタイ人がマレーシアで労働許可
 を取得して働けるようにする必要がある。これはタイ経済の解決にも役立つ
 ことになると指摘した。
 
 南端3県に隣接するソンクラ県知事によると、ソンクラ県からも多くのタイ人が
 マレーシアに出稼ぎに行っているが、その数は5万人程度と予想されている。
 その内、適正な手続きをして労働許可証を取得しているのは僅か1400人余
 りに過ぎない。

●政府広報局によると、タイ愛国党の幹部だった数人が新たにケーブルTV局
 を立ち上げようとしているが、今のところTV事業に関する免許申請は無い。
 タイ愛国党はタクシン前首相が創設した政党だが、昨年9月の軍部による政
 変で、この政党による政権が追放された。 
 軍部はタクシン政権によって様々な問題が発生したとして、国を救うためとし
 て政権の交代を図ったと説明している。

 前首相は政変から間も無くして党首を辞任しており、また一部の幹部も辞職
 した。
 またこのほかタイ愛国党は昨年の総選挙で、弱小政党を買収し政党法違反
 に違反したとの疑いで裁判を受けており、有罪となれば解散が命じられるも
 のと考えられている。
 一方タイ愛国党は2001年の選挙で勝利し、規定の議席数をほこりまた2005
 年の総選挙では下院の7割に及ぶ議席を獲得し、一党で政権を構えることに
 なった。
 このようにタイ愛国党は有権者の多くに支持されていたことから、現在もタイ
 愛国党を支持する人々が、特に地方では少なくないとされている。

 タイ愛国党の元幹部達は、このような支持者向けにTV放送を開始しようと見
 られている。
 これに付いて政府広報局プラモート局長は、TV局を開始するには関係当局
 の許可が必要で、免許を受けずに放送することは出来ない。広報局としては
 免許の無い事業者によるTV放送を容認することは出来ない。適正な手続き
 を得ずにTV放送を開始するのであれば、それは違法行為であり法的手続き
 がとられることになると述べた。

衛星放送とケーブルテレビ―双方向メディアがビジ
ネスを変える


中央経済社

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 プラモート局長によるとTV事業を開始するには、国内の放送事業を一元的に
 監督する国家放送委員会の認可が必要であるものの、この委員会はまだ発
 足しておらず、現時点で新しいTV事業をスタートすることが出来ないとした。