白髭

数人で湯布院へ泊まりに行った。

昼頃に行って、まずは湯布院の街中をプラプラと歩く。

今日は人が多いなぁ。
いつも賑やかだけど、今日は特に多い気がする。

中でも、韓国人オバさんの集団があっちこっちにいるんだよね。
外国の方が、わざわざ湯布院に来てくれるってのは嬉しい事だ。

しかし、これは多過ぎるぞ。

そのスタイルがみんな一緒だしね。
天龍源一郎のようなパーマをかけ、薄いサングラスをし、カラフルな服を着ているの。

ボクには良さが分からんけど、あれがあちらの正装なんだろうなぁ。
お出かけの時は、ああいう格好をするのが定番なのだろう。

そんなオバさん集団があちこちにいるもんだから、出くわす率も高い。

あっちの角ですれ違ったと思ったら、こっちの曲がり角から同じような集団が出てくる。
と思ったら、さらに前方からも同じような集団が出てくる。
もういないだろうと思ったら、さらに後方から大集団が迫ってくる。

みんな同じに見えてしまうから、同じ人達と何度も逢っているような気持ちになって、ちょっとビックリするんだよね。
「逃走中」のハンターのようだ。

息子に魚を見せようと金鱗湖に行ってみたら、魚よりも韓国人オバさんのほうが圧倒的に多かった。
どの国でもオバさんのパワーってのは圧倒されてしまうよ。

そんな感じでプラプラと散策。

息子（２歳）は、一緒に行っていた人に買ってもらったピューピュー笛で遊びながら歩いている。
正式名称は知らんけど、吹いたら先端のクルクル部分が真っ直ぐにシュルルーンって伸びるやつね。
音はならないタイプのだけど気に入ったようで、シュルシュルしてずっと遊んでいる。

と思ったら、「壊れた！」と言ってボクに差し出してきた。
うわ。
口の部分が取れちゃってるよ。
吹くために力強く噛み過ぎたんだろうな。

貰った人の目の前で、アッサリと壊してしまいましたわ。
ま、ボクが買ったんじゃないからいいけどね。

白髭を生やした似顔絵屋さんがいた。
少しふっくらした穏やかそうな感じの方。
ハイジに出てくるお爺さんを思わせる、湯布院の街にピッタリとマッチした雰囲気だ。

こういう人が街中にいるってのが湯布院の良さだなぁ。

なんて思いながらよそ見をし、再びそちらを見ると…

水鉄砲を持って全速力で子供（小学２年くらい）を追いかけている似顔絵屋さんの姿があるではないか！

うわぁ！
なんじゃこりゃ！

あんな素早く動けるのかよ！
そしてボクが見てない一瞬の間に、似顔絵屋さんと子供の間に何が起こったんだ！？
気になる。

が、２人とも遥か彼方へと走っていってしまったので、真相も分からずでしたわ。
もしかしたら、新手のパフォーマンス集団だったのかなぁ。

夜は宿で温泉入って、肉を食べて、お酒飲んで、みんなで話して、また温泉入って。
久しぶりにダラダラノンビリ過ごせて良かったですわ。