ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

また、日本語の乱れだって。

2013年07月04日 | 雑記
岐阜の71歳の男性がNHKに対して「外来語が多すぎ精神的苦痛を受けた」として訴訟を起こしたというニュースがちょっと話題になった。
この人は「日本語を大切にする会」世話人だそうで、NHKに対する訴訟というのは象徴的なものだろう。

訴状にある(らしい)ケアとかリスクという言葉を日本語で言い換えたほうがいいかどうかは、人それぞれ意見があると思う。
人それぞれの意見が自然に集約されて言葉は出来ていくものだから、NHKに訴訟を起こしても殆ど意味はない。
しかし、各メディアで取り上げられある程度関心を集めたという意味では、訴訟の効果はあったのだろう。

これに対するメディアの対応には微妙なものがあった。大雑把に言えば、「日本語にはカタカナ文化が存在するが、しかし安易に外来語を使うのはいかがなものか」という、ばら色なものが多かったように感じる。どうも、メディアは世論の顔色を見ているな、と感じた。

言葉は揉まれて変わっていくものだから、何がいいとか悪いとか個人の感想を述べても大した意味はない。ただ、こうした「日本語を大切にする」系の人にとっての日本語は何を基準にしているのか? 一体どこまでさかのぼるべきだと考えているのだろうか? 10年?20年?戦前?明治?江戸時代? 外来語がだめなら漢字が渡来する前までさかのぼらなくちゃだめでしょ。

要は、こうした人は自分が正しいと思っている言葉が正しい日本語で、それはたいてい「自分が教育を受けた頃」の言葉なんですよね。それ以降の変化を「乱れ」と捉える。このタイプの人は若い頃に確立したライフスタイルを絶対に変えない。スマフォなんか絶対使わない。

ここまで書いて、この文書に出てくるカタカナは「ニュース」「メディア」「タイプ」「ライフスタイル」「スマフォ」。
ちなみに、これをカタカナがない中国では「新聞」「媒体」「類型」「生活方式」「智能手机」と表記します。


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