ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETCとナビの今後

2011年01月15日 | ITS
大畠新国交省は就任直後の記者会見で、「ETCは当面は活用すべき」と見解を述べたようだ。
これは私は好ましい現実的な考え方だと思う。
ORSEに利益を誘導するETCはけしからん、といっていまさらそれを活用しないというのは感情論だ。

ETCはそういうことで方向を早く示してもらいたいが、やはりどうしても納得できないのは私が250億円の税金無駄使いだと主張しているITSスポット

カーナビメーカー各社の2011年モデルを見る限り、ITSスポット対応機能は売れ筋商品には採用されないケースが多いようだ。
ただし、メーカーの技術者によれば、カーナビ本体をITSスポット対応することはさほど難しくはなく、コストアップも大したことはないらしい。したがって今後、対応ナビはある程度増えていくだろう。

しかし、問題はITSスポット対応の車載器。これは見た目は全くETCで、もちろんETCとしても使えるが、ITSスポットで情報を受信するためにはETCを付け替える必要がある。
現時点では、ITS対応のETCは4万円程度。

一体、だれがITSスポット情報「だけ」のために4万円をだしていま使っているETCを付け替えるだろうか?

参考までにITSスポットによる安全・便利表示を示しておく。

1.トンネル出口などの渋滞情報を実際の画像で提供
   →運転中に見て判断するべきコンテンツなのか?
2.左から合流する車両の接近情報
   →通常の安全運転注意をしていれば、さほど有効なコンテンツではないのでは?
    これでヒヤリハットは、高速道路ではわたしはいままで経験していない。
3.カーブ先の渋滞
   →これはタイムリーに提供されるならある程度の価値はあるが、どうしてもいるものでもない。
4.県をまたいだ渋滞情報
   →良く分からないが、普通のドライバーにとってはそれほど必要頻度が高いとは思えない。
    埼玉から神奈川に抜ける際の最適ルートを知りたい、というようなケースが日常的にあるユーザーは便利だろうが。

要はこの情報を入手するために消費者が4万円を出すか、ということに尽きるのだが、みなさん、買いますか?