ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

VICSビーコンを付けてみたのだが

2006年12月17日 | ITS
11月はじめのエントリーで参宮橋実験を批判した。

しかし、私自身ビーコンVICSをつけていないし、付いている車に乗ったこともない。まったく経験がないものを批判するのもフェアじゃないと思ったので、光・電波ビーコンを付けてみた。

定価で39800円。かなりの出費である。
前にもいったが、光・電波ビーコンの情報がこの金額に見合うものでない限り、この受信機を装着するユーザーは増えず、結局のところ参宮橋実験構想は絵に描いた餅になるだろう。

さて、実際に自宅から首都高速を経由して常磐道の谷和原まで往復をしてきた。
結果はというと、残念ながら39800円どころか、これにお金を払う価値はない、と思った。
表示されるのは電波ビーコンから高速略図+渋滞情報。光ビーコンからはこの先の通過予想時間情報。しかし、唐突にナビ画面に表示され、ちょっと見ていると消えてしまう。
さらに、さほど頻繁に情報が提供されるわけではなく、特に重宝するものではない。
それ以上に意味ないな、と感じるのは、概ね同じ情報が電光掲示板で提供されていることだ。

その上、これは非常に困るのだが、渋滞距離や通過時間情報が掲示板と光・電波ビーコンのそれと違ったりする。で、どちらを信じていいかまったくわからない。

正直、まったく使い物にならない。

ナビによっては、光・電波ビーコンを装備すると旅行時間予測情報が反映され到着時間情報が正確になるらしい。
これがどの程度有効なものかはわからないが、少なくともそういった機能のないナビでは、4万円を出して装着するメリットはまったくない。

VICSビーコンは全国に4万5千機が設置されている。
これを活用して安全走行支援システムを進める、という考え方には賛成する。既存のインフラを活用するにこしたことはない。
しかし、今のままでは絶対にうまくいくことはないだろう。