みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

イギリス兵の塗装 その4

2008年03月14日 23時46分09秒 | フィギュア(軍事)
 今度は1/35以外に、ミニスケールのキットの塗装説明を見てみましょう。以前採り上げたValiant Miniaturesの1/72イギリス兵はどうなっているでしょうか。
  ヘルメット:Foliage green
  軍服:Khaki
  ベルト・パウチ:Khaki drill
塗料番号は記していません。Foliage greenは「葉っぱの緑」というところ。鮮やかな緑は変だとしても、暗い緑系で塗ったヘルメットはあるようです。軍服はお決まりのカーキ。ベルトやパウチはカーキドリル。この「drill」は綿布・麻布のことだそうです。ただ箱絵はちょっと水彩画風で、あまり色の参考にはなりません。絵も実物を描いたと言うよりも、キットのパーツを描いたって感じかな。こちらをご参照下さい。

 次にイタレリ(旧エッシー)の軟質素材の1/72イギリス兵の箱に書いてある塗装指示です。
  ヘルメット:ModelMaster_1710(FS34079) ダークグリーン
  軍服:ModelMaster_1702(FS30118) フィールドドラブ
  ベルト・パウチ:ModelMaster_1712 フィールドグリーン
ヘルメットはダークグリーン。軍服はフィールドドラブ。「drab=くすんだ茶色、トビ色」ですから、野戦用のくすんだ茶色という軍服の用語なんでしょう。それからベルトとパウチ類はフィールドグリーン。これは緑系の色を指示しています。箱絵の色合いもそんな感じ。

 さあて、実際に自分が塗るときにはどの色にしよう…? タミヤの巡回セットあたりを1箱サンプルに使って、一人ずつそれぞれこの日記で採り上げた色の組み合わせで塗ってみて、比較すると楽しいでしょう。でもなかなか手間が掛かる。もうちょっと机上の空論を続けてみましょう。

 ふと思い出して、ドラゴンのイギリス空挺部隊とSASを見てみました。どちらも特殊部隊用の迷彩服「デニソンスモック」を着用していますので、上着は直接参考になりません。ではズボンは?
 イギリス空挺部隊「RED DEVILS(ARNHEM 1944)」(6023)
  ズボン:H72/22 ダークアース
 イギリスSAS連隊「2nd SAS REGIMENT」(6199)
  ズボン:H72/22 ダークアース
なるほど、ダークアースというのは納得できる。で、空挺部隊とSASのズボンは、一般の兵士のズボンとは違うのでしょうか? 洋書『British Soldier: From D-Day to V-Day』を見ても、空挺部隊やSASがデニソンスモックを着用した場合のズボンは、通常の歩兵のズボンとそれほど違う色合いには見えません。やや濃く見える写真もありますが、そんなに違いはありません。ん? ってことは?
 前回の日記で疑問だった6055の英連邦兵士の軍服の色は、
  H73/23 ダークグリーン
そして6023の空挺部隊と6199のSASのズボンの色は
  H72/22 ダークアース
つまり塗料の番号が隣り合っています。そうすると、6055の塗装指示が番号を一つ隣と間違った、正しくはダークアースのつもりだった、ということは考えられないでしょうか。説明図に書いてあるのは番号だけ。色の名前は書いてありません。だから番号を一つ間違えて書かれたら、我々は別の色にたどり着いてしまうわけです。でもドラゴンの6055は実は「H72/22」のつもりだった、ダークアースのつもりだった、それに違いない! もちろん英軍歩兵のズボンの色がダークアースだとすると、上着も同じダークアースです。
 ってことで、イギリス兵の軍服=ダークグリーン説はすっぱり無視する、と自分で納得することにしました。すみません。この話、まだまだ続きます。