みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

レベルのTPz 1 Eloka/ABC

2008年01月13日 12時40分07秒 | AFV(独)
レベルの1/72シリーズから、ドイツ陸軍の装甲兵員輸送車「TPz-1 Fuchs A4」が出ていて、これは発売当時一つ買いました。そしたらいつのまにか「TPz-1 Fuchs Eloka "Hummel" / ABC」というバリエーションも出ています。まあNBC用の特殊車輌バージョンなんだろう、くらいに思って、現用装甲車は全然詳しくないので、気にはなったけど買わずにいました。
 ただ私の場合、その飛行機や艦船や車輌が好きというより、むしろプラモデルという製品を愛しちゃってる、というのが正直ありまして。キットのバリエーションが、どこをどう部品分割してどうランナーを加えているのか、というのを眺め回すのも好きだったりします。だから、どこがどう違うのだろうと、「Eloka "Hummel" / ABC」も買って比較してみました。
 「Eloka "Hummel" / ABC」の説明書の解説文は、「A4」と同じものが書かれています。だから「Eloka」とか「ABC」が何なのか、キットだけでは分かりにくいんですよね。「Eloka」はわんさかアンテナを立てるようになっていますから、電子戦用特殊車輌であることは素人でも分かります。どうも「ELoKA-System」という前線電子統制システムがあるらしいんですね(Elektronische Kriegsführung)。「Hummel=まるはな蜂」で、軍用車輌に虫の名前のニックネームを付けるというのは現代ドイツ軍でもあるようです。
 「ABC」は核・生物・化学戦のはずですが、B=生物(biologisch)、C=(Chemisch)ですよね。では「A」は? A=Atomarだから、英語のNBC(N=Nuclear)と同じなんですね。NBC用シールドやエアクリーナー、それに外部センサー(サンプル採取)らしきパーツもついています。
 さて、ではキットの方はどうなっているのか。写真右が最初の兵員輸送型「A4」のパーツ、左が新しい「Eloka / ABC」のパーツです。ご覧の通り、バリエーション展開のために車体上部のパーツが金型改修されています。前は一体成形だった天井パーツが別パーツ化されているんですね。下に並べたのがその天井パーツ、右が「ABC」用、左が電子戦型「Eloka」用です。よくごらんいただくと、右の「ABC」用の形状は、右上の金型改修前の「A4」型の天井と同じであることが分かるでしょう? おまけに「A4」の兵員輸送型で使うパーツはそのまま残されていますので、この「Eloka "Hummel" / ABC」のキットを買えば、電子専用、NBC戦用、それに通常の兵員輸送型の三種類を事実上製作可能だ、ということですね。ご参考までに。今後通常兵員輸送型「A4」が再版される場合は、車体天井は別パーツになっているはずです。