ひろの映画見たまま

映画にワクワク

フランス映画「サラの鍵」、ユダヤ人迫害の悲劇です!

2012-09-30 19:21:53 | フランス映画
おススメ度 ☆☆☆☆

ドイツ占領下、フランスでもユダヤ人迫害があった。

10歳の少女、警察の取り調べに、弟をかばおうと、納屋に閉じ込め鍵をかけてしまった。しかし実際は、父、母と別々にされ収容所に送られた。弟が気になる彼女、必死で、収容所を脱走する。

50年後、この事件を、取材するジャーナリスト。彼女は、夫の中国派遣や、自らの妊娠という問題を抱えて悩んでいる。

この二つの事件が交互に描かれ、それぞれの謎が進展していく。

フランスでは、ユダヤ人迫害の警察があったが、一般人の助けもあった。これは実際の話でないので事実は不明だが、少女は、人の助けにより、再び弟のもとへと目的を達することができた。だが、それはショッキングな結末だった。

この少女の演技をほめる人が多いが、迫真の真実が迫ってくるのは彼女の力が大きいだろう。特に前半は、この暗い話が、一縷の希望という救いを持って描かれるので胸を打つ。

ただ、話はこれで終わらない、後日談がつづく。

ジャーナリストの執拗な追求で、サラのその後が明らかにされていく。そして、ラストと近く、サラの息子が登場。サラのその後の葛藤が垣間見られる。

更に、余韻のあるラスト(それは見てのお楽しみ)





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韓国映画「痛み」、無痛病の男と血友病の女の物語です。

2012-09-28 15:28:52 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆
     痛いラブドラマ好き ☆☆☆☆

この前も無痛病の男の話があった。韓国では多いのかな。

クォン・サンウ、韓国イケメン俳優、彼の弟演技はうならせられる。

交通事故で亡くなった姉、それを救えなかった自分。そんなトラウマから無痛病に。痛みを感じないことから、自らを痛めて、借金を抱える人たちを脅す役割。

そんな男が、死んだ親の借金のため、自ら血友病であるにもかかわらず、けなげに働き続ける女。その取り立てに、行った彼が、根はやさしいのに勝ち気な彼女に惹かれていく。

お互いの痛みを徐々に理解し、男は、家を追い出された彼女を家に泊めることに。そこから二人は更に接近するが。

ラブストーリーといえばラブストーリーだが、二人の抱える病が、意外な展開へと走らせる。体の痛みが心の痛みへと進む。そして、二人の見た夢は、果たせるのだろうか。

痛さをラブストーリーという形で描いた佳作。



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NHK山田洋次が選んだ日本映画百選  斎藤寅次郎監督「東京キッド」

2012-09-27 12:56:41 | 日本映画
1950年作品。戦後まもない頃。

美空ひばり13歳で主演。東京キッドは彼女の歌の題名。

長くアメリカで生活していた父が帰ってくるが、母との言い争いで、父は母を捨ててアメリカに行った薄情な人とのイメージが。

だが、母は病死。親切にしてくれた女性のもとへ。彼女のアパートは、多くの人が住む庶民的アパート。そこには似顔絵師と流しのギター弾きが、その女性を取り合いっこしていた。だが、不幸なことに親切にしてくれた女性が交通事故死。流しのギター引きが面倒を見ることに、最初は嫌がっていたが、彼女が歌がうまく、流しの手助けをしてくれるのを喜んでひきうけることに。

だが、嫌がっていた父が再三訪れ結局父のもとへ。

美空ひばりは、ほんと芸達者。歌ありダンスあり、ドラマでは、父、母との確執で、寂しい生活を実に本能的な演技で魅了する。

脇を固める、川田晴久、堺駿二、花菱アチャコ、榎本健一ら往年の喜劇役者がその持ち味を発揮。

戦後間もなしの日本を元気づける出来になっている。

ハワイで、現地ロケしたらしく、当時のハワイが映っているのは貴重だ。
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フランス映画「クレージーホースインパリ」、パリにあるヌードショー劇場の舞台裏です

2012-09-26 16:12:41 | フランス映画
おススメ度 ☆☆
     クレージーホースのお好きな方 ☆☆☆☆

今年82歳のワイズマン監督、ドキュメンタリーを得意とする彼が、パリのクレージーホースを取り上げた。

クレージーホースは言わずと知れた、ヌードショーをウリにする劇場だ。

だが、女性はほぼ全裸に近い恰好で出てくるが、男との絡みはない。純粋に女性美を追求するショーだ、おかげで、女性ファンも多い。

ちなみに、この映画も女性の観客の方が多い。

もちろん、ヌードショーだから、男性を奮い立たせるショーだが、丁寧な演出で女性の美を追求している。

途中で、ダンサーのオーディションのシーンも出てくるが、審査員たちの打ち合わせのセリフがそのまま聞こえるが、体の線がだいいちのポイントにしているのがよくわかる。

照明と演出で、全裸の女性をシルエットと動きで美を作り上げる。

もう一つこの映画の特徴は、演出達による忌憚のない意見交換や、リハーサルでのダメ出しだ。

あくまで、新しいショーをめざし、その目的は、女性の美なのだ。

ちなみに、女性の尻と足はこれでもかというほど出てくる。まあそれがショーなのだろう。
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アメリカ映画「ロックオブエイジズ」、ロック版ミュージカルです。

2012-09-25 15:12:53 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆
     ロック好き ☆☆☆☆

ミュージカルの映画化だ。ロックファンでないとちょっとつらいが、逆にロックファンにはたまらない映画だ。

トムクルーズが話題になっているが、実は脇役、でもほかの役者が地味なだけに目立ってしまう。彼も結構ロック歌手にあっている。歌もうまい。彼のそばには、いつもモンキーがいて、喜劇的雰囲気を盛り上げてくれる。

映画の中心は、田舎から出てきた娘と、上昇志向の男性のラブロマンスだ。例によって離れたりくっついたり、でも結局はハッピーエンドのミュージカルだ。

1980年代のロックが懐かしい人はしびれるだろうね。

ただ、小ネタで、市長夫人が、このロックをうるさいと言って排斥運動する。ところが実は彼女もともとロックファンだったことがばれてしまう。まあロック万歳だ。政治が絡むところが皮肉だ。



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アメリカ映画「バイオハザード 5 リトリビューション」あのバイオハザードです

2012-09-24 17:27:04 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆
  SF映画好き ☆☆☆

まあこの手の映画はお気楽に、ゲーム感覚で。

ミラジョボビッチお姉さまが、全裸で登場、でも何かふんどしのような、布を前後ろにつけているのでセーフなのだが、いやに色っぽい、というかミラちゃんも年取ったね。

話では、アクションはほとんど自前らしく、最後はあざだらけだったとか。

まあ、コスプレがすごいからね、真っ赤なエナメルっぽいスーツ(というより水着か)、それだけでも楽しめってことか。

ウイルス感染体の異常性は、もうあちこちで見せられたからあまり驚かない。

ただ、今回はシベリアの雪原という過酷な条件はちょっと面白い。

それにしても、滅法打ちまくるし、弾の補給の間がないほどだ。

まあ、お姉ちゃん(いやおばさんか)のアクション大作は、それなりに楽しいものだ。
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韓国映画「人喰い猪、公民館襲撃す!」、怪獣映画です。

2012-09-22 15:13:48 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆

韓国映画は、こういう怪物映画が得意だ。

今回は人食い猪。

前半は、村でおこる、猪の事件をからませながら、韓国独特の喜劇風警察映画。

そして前半の盛り上がりは、公民館で酒を飲み騒いでいるところへ、人食い狼が出現。結構、恐怖の大衆劇だ。

後半は、イノシシ狩りに行ったメンバーの中で、都会から田舎へ転勤させられた巡査と、動物研究家の女性。この二人がチームとなって、狼を襲撃するつもりが追っかけられる。

どこかで見たようなシーンがたっぷりあるが、予算の関係か、セットは小ぶり。でもなかなか迫力がある。

猪は、合成などテクニックを使っているらしいがいまいち、その恐怖が少ないのが傷。

まあ、なんとか面白くしようと頑張っている姿が見えるのだが、日本人にはちょっとつらい出来だ。
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WOWOW映画「贖罪 後」、小学生殺人事件の犯人が明かされます。

2012-09-21 16:57:59 | 日本映画
後は、映画の第5章とメイキングというか、俳優・監督へのインタビューが含まれます。

かなり贅沢に役者を選んでいるのと、役者たちが生き生きと演じている模様が伝わってくる。

さて、第5話、いよいよ、犯人が登場する。

小学生の母親は、第4話ですでに、犯人の情報を伝えられていて、山梨にある、不登校児や引きこもり児童の養育施設・友愛フリースクールを訪れ、そこで、昔の恋人に出くわす、彼こそ犯人だった。(ネタバレ)




































そして、そこから話は、殺害された小学生の母親の大学時代へと時代をさかのぼる。

次々と展開する新しい事実に興味津々、ミステリーの醍醐味を味あわされる。

大学時代の同期生、二人の女性と一人の男性、要は男の取り合い。そして結ばれるものと、それをはかなんで自殺をはかるもの。

残された遺書が、この事件の鍵だった。

しかし、どうしても、この映画の主題である小学生を殺害しなければならなかったかの動機が弱い。

性的なものなのか、復讐なのか。

物語が複雑なだけに、よけい考えさせられてしまう。

それにしても、演技陣と黒沢監督は、まんまとこの難しい主題を映画化し、人間の狂気をあぶりだした功績は大きい。

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日本映画「踊る大捜査線 THE FINAL」、最終作とは残念!

2012-09-20 17:15:57 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

1997年に、連続テレビドラマから始まった「踊る大捜査線」、湾岸署の刑事青島を主人公に、その周りの人々の活躍が人々の関心を呼んだ。

映画の方は、1998年から始まり、部外作を含め7本になる。

「THE FINAL」だから今回で終了だが、青島は、まだ刑事であり続けるので、どうなのだろう、国民的映画となるには、もう少し頑張ってみては?

ただ、すごい大がかりで、これも、観客が呼べる見込みでの大盤ふるまいだろうが、映画の中身は薄い。

冒頭、青島と恩田すみれが夫婦で肉屋を営業しているのを見て、そのコンビの息の良さに、あれ、警察やめて脱サラしたのかなと思ってしまった。

警察内部の腐敗とまではいかない、官僚機構にメスを入れたつもりだろうが、まあ、コメディタッチの本作では、そういうシリアスな面はご愛嬌に過ぎない。

6年前の事件が尾を引くという、刑事ものパターンの一種だが、たいした、捕物もなく、大掛かりなアクションもない本作。

金に飽かせて、大掛かりな作品で、とりあえずは最後まで引っぱっていく力量はある。

織田裕二と柳葉敏郎の絶妙なコンビは、発揮された。

出来れば刑事ものなら、もっとサスペンスフルな作品にしてほしいが、アメリカとは別の味で生きようとする企画も捨てたものではない。
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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 喜劇編 今村昌平監督の「豚と軍艦」

2012-09-19 16:00:06 | 日本映画
1961年作品

米軍基地のある横須賀。

今の沖縄の感じ。米軍に頼った生活。

チンピラやくざの物語。

米軍の残飯を餌に豚を飼ってひと儲けしようと。

やくざに身を置き、金を稼ぎたい上昇意欲のあるチンピラ。彼には好きな女がいた。

彼女の姉は(オンリー即ち一人の米軍兵の専属売春婦、いやことによったら妻になれるかも)。彼女の紹介でオンリーになることを薦められるが、かたぎを志向。

彼にもやくざから足を洗うように言うが、つぎつぎといいように仕事を任される。

このやくざ風情の男たちと、米兵相手の女たちの哀しい物語だが、そこは社会派、今村昌平ちょっとひねりを利かせている。

ただ、セリフが聞き取りにくく、マイナス点。

最後、機関銃をぶっ放したり、大量の豚の暴走シーンがあって、にぎやかすが、今の映画を見る分には、おとなしい。

いきがるチンピラやくざを好演する長門裕之と、清純派であるが、体格がよく、色気のある役を好演する吉村実子。重喜劇だそうだ。



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