ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「未来を生きる君たちへ」、暴力と非暴力、復讐の意義を考えさせられる映画

2011-08-31 19:39:07 | 映画

デンマーク映画だ。そして、アカデミーとゴールデングローブの外国映画賞を受賞している。

原題は、「復讐」だが、邦題は未来へ生きる君たちに見てほしいと訴える。

学校のいじめ、街の暴力それと対比されるアフリカでの闘争。

いくつかの暴力事件を通して、寛容か強硬かを問いかける。

だが答えはない。ラスト、ばらばらだった家族が絆を深めて終わる。

アフリカの現実は厳しい。

家庭の問題も複雑だ。

主人公は、二人の少年だが、二人とも転校生。

だから、二人の絆は強いが、ほかに友達がいない。

いじめられる少年の父親は、アフリカで避難民たちの治療にあっている。

しかし、愛人問題で妻とは離婚中だ。

一方、新しい転校生は、母親を亡くしたばかり、父に不信感を持っている。

廃屋の屋上から街を眺めて、悩む少年だ。

非暴力を子供に教える医師も、アフリカでは、暴力男を救えない。

非常に重いテーマながら、丁寧な演出で説得する。

ただ、アフリカの現実とか、北欧での親子の葛藤とか、ちょっと解せないところにひっかかっている。

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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 「毎日が夏休み」を観る

2011-08-30 14:03:43 | 日本映画

少女漫画の大御所大島弓子さんの作品の映画化だ。

会社を辞めた夫と、登校拒否の娘(妻の連れ子)が、偶然公園で出会って、共感。

二人で「何でも屋」を開業する。

まずは、知り合いから始めた「何でもや」、

知り合いゆえの気まずさや懐かしさがあったりして、

妻がホステスを始めるが、

夫の元妻のマンションの火事で、夫は大けが、妻も過労で入院。

しかしこの不可思議な関係、可もなし不可もなし。

毎日が夏休みのような、ぎりぎりした実社会と距離を置いたほのぼのとした物語になっている。

金子監督のソフトなタッチが、コミックにマッチした傑作だ。

 

 

 

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映画「シャンハイ」、アメリカ人目線の大戦開戦時の上海!

2011-08-29 17:12:22 | アメリカ映画

渡辺謙や菊池凛子が出ているが、まったくアメリカ人目線。

第二次世界大戦前の上海。

そこは租界といって、中国でありながら、アメリカ、日本、ドイツなどの領有地域があった。

そこにうごめく諜報合戦。

と聞くとわくわくしそうだが、話がなかなか分かりにくい。

おまけに人妻に恋をする話で、それも夫公認だから話がややこしい。

人妻も一人でなく二人(もう一人はドイツ人)だから隅に置けない。

殺された友人の捜査状況を追っていくのだが、

それが、前後の話がややこしくて、アジトでの写真が何を意味するかちょっと迷ってしまう。

コンリーの妖艶さ、渡辺謙の悪役の好演などがあって、見どころはあるのだが、

所詮緊迫感の薄い、ドラマになった。

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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 人間の条件 第5部、第6部

2011-08-28 17:20:26 | 日本映画

この人間の条件、あまりに長すぎて、途中挫折した。

第5部、第6部は死の脱出編と荒野の彷徨編。

当時はこれだけの映画を作る力が日本にはあった。

原作、監督、撮影、仲代、数年にわたって取り上げたこの労作には頭が下がる。

ただ、第5、6編は、敵(ソ連兵)の攻撃を受け壊滅した軍隊。

日本が敗れたこと判断した梶は、敗残兵として、ひたすら妻の元へと歩き続ける。

その間、軍隊や慰安婦のいた部落などに遭遇する。

そのたびに、どん詰まりに追い込まれた人たちの争いに巻き込まれながら前進する。

しかし、最後敵に囲まれ、慰安婦たちにせがまれ投降を決意する。

その間にソ連兵を殺したり、味方を見殺しにしたり、殺人に手を貸すことになる。

投降した後、ソ連兵の使役に駆り出され、一方、軍隊組織が温存される不合理。

労働と飢えとで、体はさいなまれていく。

そして事件がおこり、ソ連将校との話し合いになるが

通訳を介さなければ話せないコミュニケーションの中断。

梶の唯一可愛がった兵士の、いじめによる死を前にし、

狂ったようにいじめの相手を殺し、一人彷徨の旅に出る。

そして、妻美千子の幻声を聞きながら終わりを迎える。

耐えられないほどの究極の悲惨さ。

でも、当時はこれが現実だったのだ。

今見てみて、キャストに万全の態勢を作っている。

たとえば、まだ若かりし頃の、中村玉緒のういういしさ、

高峰秀子の渾身の演技など。

兵士たちには、新劇の役者が多く、でも映画俳優もいて、要所を締めている。

 

 

 

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映画「愛の勝利をムッソリーニを愛した女」、狂気の愛?

2011-08-27 15:54:09 | 映画

第二次世界大戦、ヒットラーとともに戦ったイタリアの英雄ムッソリーニ。

英雄色を好むといわれた彼に若かりし頃、金銭的にもバックアップしてくれた

愛人がいた。

でも、社会的地位が高くなると、妻のいる彼は、愛人を見殺しにする。

見殺しにされた女は、子供を認知させるが、それすら破棄される。

精神を病んだとされ、精神病院に送られ、わが子を無視される。

最後まで抵抗を続ける女の姿に、哀惜すら感じる。

題名とは裏腹に、愛の敗北だ。

だが、この映画の女主人公を演じたジョヴァンナ・メッゾジョルノの鬼気迫る演技と、

時代背景を、当時のフィルムと、映画で映しだされる昔の映画。それらを駆使した

演出の冴えに、愛の勝利すら感じる。

一途に自らの愛を主張し続ける主人公に同化させられてしまうのだ。

後年のむっとしたムッソリーニに比べて、若かりし頃の

ムッソリーニは、その弁舌のさわやかさとともに、魅力を感じる。

そのギャップに、戦争の狂気を感じるのは深読みしすぎか?

 

 

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映画「リミット」、土に埋められた棺桶の中、舞台はそこだけ、究極のリミットだ!

2011-08-26 16:57:01 | 映画

主人公は、冒頭から土に埋められた棺桶の中。

彼は、トラックの運転手で、イラクでつかまり埋められたらしい。

あとで、身代金を要求されているから、その手の出来事だろう。

で、棺桶の中で、懐中電灯とライター、携帯電話だけの世界で

物語は進む。90分余だ。

警察や、会社や、FBIや、はては家族まで電話がつながるが、

助けてくれるのをただ、棺桶の中で待つばかり。

空気中の酸素もなくなるだろう。

途中で蛇が出てきたりの愛嬌もある。

しかし、まあよくここまで追い詰めた映画だ、逆にいうと製作費はうんと安上がりだ。

 

 

 

 

 

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映画「メカニック」、素晴らしい暗殺者の登場!

2011-08-25 17:47:05 | アメリカ映画

メカニックというから、機械屋かと思ったが、暗殺者のことだ。

暗殺者といえば、ゴルゴ13を思い出してしまうが、

こちとらは、まったくのヤンキー。

一人でこなす、その力量は、格闘、射撃、ドライビングテクニック、そしてインターネットを駆使した情報収集と完璧だ。

だが、物語は、友人であり、恩師の暗殺という熾烈な仕事から発展し、

彼の息子を仲間として教育。

二人で仕事を続ける。

が、過酷な運命はさらなる試練に。

物語のテンポも小気味よく、

アクションもバラエティがあり、挿入されるお遊びも適当で

楽しむにはもってこいの出来だ。

まあ突っ込みはなしだ。

ジェイソンステイサムは、この手の作品に欠かせない存在になった。

 

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映画「ココリコ坂から」、ジブリ映画に転機が!

2011-08-24 19:15:26 | 日本映画

例の童話風物語と思いきゃ、なかなかの青春映画だ。

1963年、東京オリンピックの前の年、横浜が舞台(坂の上にある家)。

高校生の純愛物語。それも出生の秘密物語。

学園紛争というか、文化部の部活の拠点が壊されようとして

それに学生たちが、抗議をするという筋書き。

この館が、ジブリ風で面白い。

主人公お相手は新聞部で活躍中、

彼に惹かれる主人公は、ガリ版刷りを手伝う。(ガリ版刷りって懐かしい)

写真から、二人の父が同一人物と発覚、

好きだった二人に、暗雲が。

まあそんな、ノスタルジー的雰囲気の映画だが、

それなりに、おもしろい。

ただ、よいこよいこで終わってしまうので、ちょっと物足りない。

 

 

 

 

 

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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 石原裕次郎の「狂った果実」を見る

2011-08-23 10:13:35 | 日本映画

この「狂った果実」を家族映画としたのにはびっくりした。

当時、この手の映画はあまり評判がよくなく、見ていない。

でも、今回落ち着いてみると、中平監督の腕の冴えというか、結構面白い。

もちろん、裕次郎のデビュー作であるが、実はまだ、セリフなど素人っぽい。

そこがまた、この太陽族なる鎌倉・逗子などの裕福家族たちにぴったりなのかも。

で、実は主役は、当時16歳の津川雅彦で、彼の演技はなかなかのもの。

一人の謎の女に対する兄弟の確執がテーマだが、

アランドロンの「太陽がいっぱい」並みの、海の若者映画だ。

 

 

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映画「エッセンシャルキリング」、主人公は一言もしゃべらない。

2011-08-22 19:09:48 | 映画

またまた不思議な映画に出会う。

冒頭雑音とキーンという音に、苛つく。

場所は、アフガニスタンの荒野。岩ばかり。

米兵が、アラブ兵を捜索している。そこへ突然のバズーカ。

しかし主題は、戦闘シーンではない。

つかまったアラブ兵が、移動中に車が谷に転げ落ち、脱走。

そこから一人の男の放浪が始まる。

米兵の追跡をかわしながら、今度は、雪原をさ迷い歩く。

米兵を殺し、手錠を外し逃げるが、犬に追いかけられ、仕掛けの罠に足をけがする。

民間人を殺し、飢えで、アリや木の皮、果実を食う。

水にありついても凍えた水に手足がしびれる。

傷ついた姿は痛々しい。

で、主人公、無言のままだ。

逃げまくる男を見る緊張感。いつの間にか物語にのめりこむ。

ラストは、救いか、地獄か、それは見る人の想いだ。

主演のヴィンセント・ギャロは。シチリア系アメリカ人だ。アラブ人であるわけはないのだが。

 

 

 

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