ひろの映画見たまま

映画にワクワク

NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 喜劇編 マキノ雅弘監督の「次郎長三国志 次郎長と石松」

2012-10-31 14:57:10 | 日本映画
1953年作品。

昔は、芝居といえば、次郎長ものだった。

この映画が縁で、広沢虎造の浪曲が全国版となった。

この映画は、映画の父、マキノ牧野省三の長男、マキノ雅弘が演出した九部作の三部である。

したがって、中途半端はやむを得ず、後は続きを観て下さいというもの。

森繁久彌が40歳、石松を演じている。油のさかりの作品、後の名優の片鱗が見られる。

物語は、前半、旅途中で知り合った追分三五郎と石松が、旅の三味線弾きをしながら、賭場で賽子をふる色気たっぷりの女に惚れる喜劇。

吃音の石松が、女のほだしに乗せられて、旅立とうとするが、追分三五郎と三悪関係になり、どちらがどちらやら。

三人のロードムービーぽい、展開が面白い。久慈あさみが結構色っぽい。

後半は、賭場でつかまった次郎長一家が、牢で暴れるシーンで、今までの名主が入れ替わる痛快な場面だ。

でもこの映画は結幕はなく、あっけない終わり方をする、それは4部につながるからだ。ただ、放送は3部だけ、ちょっと罪深い。

今では古臭い話だが、当時は結構国民的な物語だったのだろう。


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イギリス映画「思秋期」、暴力で怒りをぶつける人たち!

2012-10-30 17:25:56 | イギリス映画
おススメ度 ☆☆☆
  怒りを感じている人 ☆☆☆☆

題名とキャッチフレーズで甘い映画と見たら大間違い。

酒におぼれ、ばくちに手を出し、気に入らないと暴力をふるうとんでもない初老の男と、夫の狂気とまで言えるDVにおびえるキリスト教信者の中年女。

救いようのない暗い映画だが、それが、人間の本質をついているといえばいえる。

日本でも暗い事件が起きているので、世界共通の問題かもしれぬが、それにしても、暴力は如何なものか。

しかし、やり場のない人生に、怒りをぶつけたい人にとっては、この映画は救いの映画でもある。

酒に酔い、ばくちに負け、力任せに愛犬を蹴り上げると、ろっ骨を折った犬は、死んでしまう。彼の唯一の理解者であったはずなのに。

彼は、妻とは死別、職もなくぶらぶらし、生きる目的を失っていた。そして友人は、癌で瀕死の状態、死にたいという。

彼の怒りに似た表現に郵便局員は拒否反応を示す。すると、郵便局の窓ガラスに石をぶつけて壊す。

そんな暴力が堂々とまかり通る世界なのか。

ただ、彼が、暴漢に襲われふと立ち寄った古着屋の女主人。彼女はクリスチャンで、彼に救いを述べる。それをかわして出て行った彼だが、翌日ふと寄ってみたくなる。どこか癒されるような。

しかし彼女の夫は、性的異常者でDVだった。

その描写の巧みなこと、さらに演じる役者のうまいこと。引き込まれてしまう。

そして、究極の行為の後、ラストでは、救いが待っているのか?

いずれにせよ、痛い映画だ。
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アメリカ映画「アルゴ」、イランから米大使館員の救出作戦!ドキドキハラハラ!

2012-10-29 18:37:29 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆☆
    ハラハラドキドキの好きな方 ☆☆☆☆☆

1979年実際にあった話。

イランでは、アメリカに入国したパーレビ元大統領を引き渡すよう求める過激派が、アメリカ大使館を占拠。異常事態となった。

この時、裏口から脱出し、カナダ大使の公邸に逃げ込んだ6名の大使館員がいた。

これはその脱出作戦だ。当時アメリカ大統領はクリントン。この事実は18年間封印されていた。

この話を、鋭いサスペンスに仕立てあげたのが、主演であり脚本監督を手掛けたベンアフレック。

イランというと何となく恐ろしいが、冒頭の暴徒の大使館への押しかけは異常だ。(ちょっと、中国の荒れ方と似ている)

で、救出作戦は、「アルゴ」というSF映画をイランで撮影するので、ロケハンをしたいというもの。大使館員を、ロケハンに参加したメンバーにし、脱出させようというもの。

冒頭の暴動事件が、かなりの躍動感で描かれ、引き込まれていくが、途中は、作戦計画があり、ここは我慢のしどころ。

だが、後半、作戦の実行は、まさにはらはらどきどき、

イラン人の担当官が何となく胡散臭く、いつ発覚するかと、

一方で、アメリカ国内の様子が、切り替え画面で刻々と描かれ、サスペンスを盛り上げる。(なにしろ、一旦は中止命令がでるのだ)

ラストの飛行機の出発まで、もう、心臓が破裂しそう。久々に味わった緊張感だ。
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インド映画「ロボット」、インド産ロボットの大活躍!

2012-10-28 17:42:59 | 映画
おススメ度 ☆☆☆
   インド映画好き ☆☆☆☆

残念ながら、日本でのインド映画はあまり評判ではない。

しかしこの映画、37億円もつぎ込んだ大娯楽映画なのだ。

もともと、インドで映画産業は盛んだが、ほとんどの映画が、例のミュージカルというか、インドの歌とダンスの恋物語だ。

この映画も、その要素はたっぷり。

でも、この映画のすごいのは、アメリカ映画のパクリ部分が多いけれど、そのアクションシーンのド派手なこと。

まして、ロボットの氾濫なんだから、よけい面白い。

恋人の電話や訪問を無視してまで没頭するロボット科学者。

彼は自身に似せたロボットを開発していた。

その力は十分。何とか世の中に役立てようと、燃え盛る火の中から人々を助けだし、表彰間違いなしの活躍をするが、人間にある羞恥心を理解できず、風呂に入って全裸の女性を、そのまま、観衆にさらしたことで、彼女が自殺。ごうごうの非難が。

そこで、ロボットに人間の感情を教え込もうとする。

というふうに、前半は、ロボット開発物語と素晴らしいロボットの活躍がメイン。痛快な場面の連続だ。

そして中休み(すなわちダンスシーン)

一旦捨てられたロボットが、研究をねたむ科学者によって、悪の感情が植え込まれ、またまた、ロボットの大活躍、今度はロボットのクーロンが創世され、それが集団となって、列になったり行になったり、面になったり、円形になったり自由に変形しながら、警察隊を翻弄する。

まあ、お金のかかりようが半端でないから、次々とアイデアの宝庫だ。それに、ロボットが恋をするところまでいって、楽しい。

中には、ロボットの三原則など、いろんな解説シーンもあって、結構考えさせられる映画でもある。(まあこれは余興)。

何しろ3時間の大作。(日本版は140分余)

3本ぐらい映画を見たような重量感。

その間、息をつかせないから立派。

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フランス映画「美しき棘」、フランス映画祭で公開された映画。

2012-10-27 20:05:07 | フランス映画
おススメ度 ☆☆

フランス映画祭で上映されただけで、劇場未公開。

母の死で立ち直れないでいる17歳の少女が、主人公。

父は出張でいないのし、姉も家に居つかない、一人ぼっち。

デパートで窃盗し捕まるところから映画は始まる。

そこで知り合った女性と仲良くなり、そのつてで、暴走族の仲間とも付き合うように、そして、なりゆきで、男と知り合いセックスも。

でもそれで終わり。

何とも、アンニュイなフランス的といえばいえるが、なじめない作風。

主人公を演じるレア・セドウが話題だが、さしてひきつけるものもない。

若い女性監督による、若者映画といってしまえばそれまで。

ちなみに、結構裸シーンが出てくるが、特にセクシャルでもない。
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アメリカ映画「推理作家ポー 最期の5日間」、ミステリーです

2012-10-26 16:14:31 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

エドガー・アラン・ポーは、ミステリー作家で、40歳で亡くなっており、その死は謎に包まれている。この事実を踏まえ、死の5日間をミステリ仕立てで描いた作品。

ポーは、猟奇的な殺人を描く作品で知られ、この映画でもかなり猟奇的。ぎょっとする場面がある。

次々と起こる殺人事件、その殺され方が、ポーが書いた小説をなぞっている。ポーが疑われるが、今度は、逆に協力を要請される。

更に、ポーへの挑戦状が届くようになり、ますますミステリアスに。

さらに、ポーの美しい恋人がターゲットとなり、クライマックスへ。

1800年の中ごろ、アメリカのボルチモア。雰囲気的にクラシックな感じがミステリアス。乗馬あり、ピストルあり、かなりアクションでもある。

ポー作品に精通していればなお面白いと思うが?
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アメリカ映画「幸せの教室」、トムハンクスとジュリアロバーツの恋物語!

2012-10-25 16:27:01 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

トムハンクスが、ジュリアロバーツを迎えて、自ら監督したラブコメディ。

だけあって、熱烈キスシーンには、当てられます。

まあこの手の、ラブコメは気楽に見るに限る。

かなり現代のアメリカ社会を風刺しているのだとか。

スーパーで人気の店員だが、学歴を理由に首とは気の毒な。

それにしても妻には逃げられ、おまけに家のローンに苦しめられる有様。そこで、原付で大学に通うことに。

そこで知り合った、教師に惚れられるという話。

一方、ロバーツの方は、ろくに仕事をしないで、ポルノ雑誌やパソコンを見ている夫に愛想をつかし、アルコールにつかるどうでもいいや教師。

ハンクスの方は、かなりの年輩なのに、大学では人気、すぐに恋人がいるが気のいい女性に気に入られ、大改造。

軍隊でコックの経験があるのを生かして、レストランに就職。

ある日、酔っ払ったロバーツをバイクに乗せるはめに、そこで、勢いでキッス。

まあ、行き当たりばったりの脚本で、ちょっと戸惑うが、いずれにせよハッピーな気にさせる、アメリカンだ。

ただ、恋物語の前にかなり脱線するので、ちょっとうんざり。
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園子温の「希望の国」、原発被害の恐ろしさ!

2012-10-24 15:44:58 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
    原発被害について考える人 ☆☆☆☆

園子音監督が、外国にも援助を求めて作り上げた静かなる原発告発映画。

長島県で起きた原発騒動、福島原発で経験済みのことが生かされていなかった架空の物語。

農村で牧畜を営む老夫婦、その息子夫婦、隣家の恋人たち、三つの家族を通して、福島原発が反省できていない現状をフィクションで告発する。

園監督も言うように、今でしか描けない、見られない原発映画だ。

一方で、これは、愛の物語である。

痴呆症の妻を抱える老酪農家。かろうじて、避難区域から免れるが、やがてその時がやってくる。妻と二人必死に抵抗しながら、「家へ帰ろう」という妻の言葉に、動かされて、炭坑節を踊る老夫婦の姿は涙をそそる。

原発恐怖症なるものがあるのか?子供を宿し、原発の恐怖から、宇宙服のような服まで用意する老夫婦の嫁。

隣家の息子は、避難地域であるのを承知で、恋人の家族を求めて、被災地を歩き回り、二人で生きていくことを確認する。

それぞれが、希望の国へ向かう。

ラストに初めて、この映画のタイトルが出現、園監督の意思が伝わる。

日本には明日があるのだと。

しかし、現実は??


中で、夏八木勲の渾身の演技が光る。
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アメリカ映画「コネクション マフィアたちの法廷」、裁判映画です。

2012-10-23 09:57:12 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
   裁判映画好き ☆☆☆☆

シドニールーメット監督といえば、「十二人の怒れる男」を思い出すが、この映画は、同じく裁判を扱った彼の作品です。

1987-88年の21ヶ月にわたる世界最長の刑事裁判を映画化したものだ。法廷でのやり取りは、実際のセリフとほぼ同じだという念の入れよう。

ニュージャージーで悪名高いルッケーゼ・ファミリー、すなわちイタリアンマフィアが舞台だ。

中で異色なのは、逮捕された一員であるジャッキーが自ら弁護士を務めていることだ。もちろん裁判は、20名のマフィアが被告だから、ほかにも弁護士がいるが、このジャッキーのユーモアを交えた堂々たる弁論と、マフィアたちを巧みに誘導する迫力にある。(これを演じるヴィン・ディーゼルの演技が素晴らしい)

当然彼は、刑務所からの出廷。したがって、刑務所の様子も丁寧に描かれる。

冒頭、彼が、従弟に拳銃で撃たれ、かろうじて死を免れるというショッキングな事件で始まる。だが、麻薬中毒の従弟をかばい犯人を特定しない。

一方、彼と一緒に弁護する弁護士は、小人俳優が演じ、巧みなタッグマッチを見せる。

ラストは、あっけない終わり方をするが、実話だから、これもありなのかな?

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アメリカ映画「エクスペンダブルズ2」、スタローンはじめオールドアクションスター勢ぞろい!

2012-10-22 16:29:32 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
    アクション映画好き ☆☆☆☆

前作に引き続き、スタローン中心にアクションスターの勢揃い。

冒頭、アクションシーンで幕開き。
まず、チベット、捕虜になった仲間を助けに大仕掛けの車で敵陣に突っ込みばったばったと敵をなぎ倒すシーン。そして、自家用機で川を脱出。


そして中間シーンから中国人女性の登場。

新しいミッションで、アルバニアへ、プルトニウムのありかの地図を探しに行って、味方の若者を失う。

そのリベンジに燃える軍団。プルトニウム掘削の大工場に謎の軍団は根拠を置いていた。

途中に大軍団に襲われるが、間一髪で助かる。

そして、工場に搾取される村人たちと交流を深め、工場襲撃を約束。

いよいよ後半へ。

相変わらずのアクションシーンの連続だが、車や飛行機での突っ込み、機関銃の乱射やピストルでの狙い撃ち、そして、剣による立ち回り、はては素手での大アクション。

今回は、老人をかばうため、カメラのシーン割が早い、おかげで、息切れも見せず大アクションが繰り広げられる。

でも、さすが現役のジェイソンステイサムのアクションがさえている。

スピード感あふれる展開に休まる暇のないほど。無難にまとめている。



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