ひろの映画見たまま

映画にワクワク

崔洋一の「クイール」、NHK山田洋次が選んだ日本映画100本

2011-10-31 15:09:04 | 日本映画
昨年、「パートナーズ」という盲導犬の映画があったが、

こちらのほうが先輩だ。

この手の映画は、犬好きかどうかが大きな要素を占めるが、

盲導犬の訓練とかあり方とか考えるにはいい映画だ。

その点では、「パートナーズ」のほうが、より客観的でよかった。

ただ、「クイール」では、盲導犬を必要とする人物が

犬より先に死ぬという、アクシデントがあり、

より人とのかかわりを描いているといえる。

この映画も、盲導犬の一生として最後まで見届ける。

何匹もの犬がかかわっているが、演技以前の問題として、よい表情が撮れている。
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映画「サラエボ 希望の街角」、尾を引く内戦の苦悩!

2011-10-29 15:55:59 | 映画
サラエボ、希望の街角は、あくまで希望なのか?

客室乗務員のルナ。愛する夫は空港管理官だが、勤務中のアルコール摂取をとがめられ、謹慎処分に。

夫は、サラエボ紛争時の戦士だった。偶然友人に出会い、子供の先生に招聘される。だが、そこは、イスラム原理主義の村だった。

ルナは、夫がその村にのめりこんでいくので、様子を見に、夫を訪ねていくき、そこでの生活に違和感を抱く。

サラエボは、最近まで内戦でその尾を引いている。

女性の監督は、戦争を直接描くのでなく、人々の生活を通してその悲劇を訴えようとしている。

もう一つの柱に、妊娠の問題がある。望んでも子供ができない夫婦、人工授精をしようとする。

しかし、考えの違いから、その問題にもすれ違いが。

愛し合った二人であったが、お互いの戦への感情(ルナは両親を戦争で失い、何もすることができなく悩んでいる)が結局埋められるのか?

最後にルナの選んだ選択は、果たしてサラエボの希望だったのだろうか?

ルナを演じるスリンカ・ツヴィテシッチは、実に可愛く綺麗だ。



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映画「ビンテージ・ラブ ~弟が連れてきた彼女~」、ちょっと訳あり映画!

2011-10-28 18:10:15 | アメリカ映画
題名からみると、結構ラブラブの映画のようだが、

未公開映画だけに、ちょっと訳あり映画だ。

大体、主人公が、彼女に振られて精神的にまいっており、

不眠症で寝ていないというから、もうつらい映画だ。

サンクスデイに弟とその彼女を、父の家に車で送り届ける。

だが、彼は8年も父と絶縁状態。

後でわかるが、母の死に関係がある。

そしてなぜか、弟の彼女に惹かれていく。

一方、彼女も危なっかしいかれにひかれていく。

だから、結局兄と弟の三角関係みたいだが、

そこがインディーズ映画、心理的な描写があって、

話がつながっていく。

主演のアダムスコットがこの難しいキャラに挑戦、それなりに、ヒリヒリ感が出ている。

まあちょっととっつきにくい映画だが、はまるとすごいのかも。

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アルゼンチン映画「幸せパズル」、主婦の自立?

2011-10-27 17:38:19 | 映画
アルゼンチン映画、女性監督、主婦の自立。

ちょっと男性にとっては苦手な映画。

冒頭、料理を作る主人公の手元などのアップで始まる。

無難に、主婦業をこなし、夫とほぼ独立まじかの男の子二人。

まあ平凡な家庭。誕生日には、親戚が集まり、パーティ。

主人公は、プレゼントにもらったジグソーパズルをしているうちに才能に目覚める。

家族に内緒で、ジグソーパズル選手権のペアの相手に応募する。

そして、ややリッチな独身の男性の元へ通うように。

特殊なやり方で、才能を開花させ、国内大会で優勝する。

ただ、家庭はそちのけになって、家族からブーイングが。

優勝したことで家族も喜んでくれるが、

主婦は、酒を飲みはずみで、相棒と交わる。

でも、ドイツの国際大会へは行かないことに。

ちょっと、日本的でない終わり方が、なんともせつない。

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映画「ブリッツ」英国映画に警官役でジェイソンステイサムが出演!

2011-10-26 18:57:29 | イギリス映画
「トランスポーター」や「アドレナリン」のアクションスター、ジェイソンステイサムが、冒頭から、不良たちの喧嘩を、派手に収めるものだから、

てっきり、大アクション映画かと思ったが、派手な銃撃戦やカーチェスなどほとんどでてこない、イギリスらしいアクション映画だ。

ただ、連続警官殺し、それも残虐な殺し方なので、ちょっとおぞましいが、犯人は、案外早く割れる。

だが、証拠を残さないから、なかなか解決といかない。

徐々に、その殺しの原因が割れてくるが、せっかく捕えながら釈放となり、今度は、ステイサムが狙われる。

じりじりとくるサスペンス映画で、ラストは鮮やか。

ステイサムと組む、上司がゲイだというのが面白い。

ちょっとじみ目のサスペンス映画だ。
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映画「スマグラー」、日本版タランチーノか?

2011-10-25 17:41:06 | 日本映画
今週は、あまり見るべき映画がない。

で、この映画、面白いには面白いが、

切れまくる暴力男と、狂気をふりまくサディスチック男の登場で、

アクションというよりは、痛い映画なのだ。

「一命」も切腹シーンがあって痛いが、こちらは、

暴力団がらみの痛さだ。

原作は漫画、監督はタランティーノ好みの石井。

スローモーションと早送りモーション、格闘シーンは見もの。

ただ、主役は、妻夫木君で、かれは俳優志望のフリーター役。

騙され借金を背負わされ、スマグラー(やばい運び屋)を手伝わされる。

積み荷の暴力男の情にほだされ、逃がしてしまったことで、地獄を味わう。

まあそこが、お説教の元だが。

スマグラーの親分を演じる永瀬、暴力男を演じる高島政信が渋い。
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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 小津安二郎の「秋刀魚の味」を観る

2011-10-24 17:39:42 | 日本映画
1962年の作品。小津晩年の作品。60歳で亡くなったというから、今なら早死にだ。

まだ、高度成長が始まったころ。

会社役員なのか、当時は、のんびりしていた。美人秘書がいて、途中で退社して、料亭で、友人と酒を酌み交わす。優雅なものだ。

で、話は、年頃の娘を持つ父親の悩みだ。

面白いのは、学校の恩師が、おちぶれ中華めん屋をやっていて娘を嫁に出せず悔やんでいる。

それを見て、身につまされる主人公。

しかしこの映画よく酒を飲む、それもよく酔っ払うのだ。そして友人との話はかなりエッチだ。当時はこういうおおらかさがあったのかな。

昔は、こうして人情があったね。

独特のタッチの映像にはうならされる。ロウアングル、縦の線による画面のカット。最初は工場の煙突の画面で始まるが、その映像のきれいなこと。まだ、カラー映画の初期なのだが。

それにしても、まあちょっと古風だけど、これが日本らしさというものなのだろう。でてくる人物が皆いい人だ。笠智衆は地だというが、それならできた人物だ。

会話が、江戸弁でちょっと早いが、なれるとけっこういいものだ。テンポだ。

それにおまけだが、岩下志麻がきれいなこと。嫁にやるのはもったいないね。



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映画「葉問 2」、今回は香港で英国人と闘う!

2011-10-21 17:39:33 | 中国映画
映画「イップマン 葉問 序章」の続編だ。

前回と違って、日本軍が出てこないので、安心してみていられる。

今回のメインテーマは、英国人ボクサーとの戦いだ。

ボクシングと空手という戦いは、よく行われたものだが、

基本的にボクシングは、蹴りなど飛びはしないので、不利のはずなのだが、

この英国人ボクサーは、結構強い。

その必殺力はさすがのもので、香港の道場主がやられてしまう。

拳をやるものにとって、敗北はしたくないものだ。

序章同様、葉問の道場開きから話は始まる。

弟子ができ、今度は弟子が暴れて、

道場主たちのクレームで、道場主と争って勝たねばならない。

まあ、カンフーのオンパレードだ。

ただ、今回は、結構人生観的な話が出てくる。

また、二番目の子どもができ、成長が見られる。

最後に、少年時代のブルースリーが出てきて、第三作を予見させるがどうだろうか?

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映画「朱花の月」、奈良を舞台の三角関係!

2011-10-20 19:49:07 | 日本映画
冒頭、遺跡の発掘現場から始まる。

さらに、万葉集の歌が出てくる。奈良三山に例えた、女を巡る二人の男の話だ。

朱色の染色をしている女は、地元のPR誌の編集者と同棲している。男は女を愛している。

一方、木工作家と女は恋愛関係にあり、子供ができたらしい。

こんな、三角関係の話が主軸だが、

カンヌ映画作家の河瀬監督は、奈良の自然を徹底的に描こうとする。

自ら撮影も担当し、日常から非日常まで、自然の美しさを凝りに凝る。

山、川、月、籠の鳥、燕などなど。

日本らしい山の風景は、緑鮮やか。月は特に綺麗。

さらに、話は、木工作家と女の先祖にさかのぼり、

祖父と祖母が恋愛関係だったと描き出す。

そして、現代と過去が交錯し、不思議な世界を醸し出す。

さらに、唐突な死が訪れ、話をますますややこしくする。

まあ、不可思議な世界に興味があれば面白いかも。



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映画「エンディングノート」、父の死を見届ける娘の描いた作品!

2011-10-19 16:55:56 | 日本映画
これほど手前勝手な映画も珍しい。

自分の父親が、末期の癌にかかっていると知って、

その最後をしっかりと映像に残し、それを映画として世間に公表する。

映画を目指すものにとって一番うれしい題材だ。

それにしても、編集という技術はあるにしても、

これだけ、あからさまに人様の病気と死につき合わされるとは。

ただ、この映画、そこが上手なのだが、押しつけがましくなく、

それでいてストーリーがちゃんとあるのだ。

高度成長期に、一応は成功の部類であろう会社役員になった男の半生記。

息子は、アメリカへ赴任。子供も設けて順調。ほかに娘が二人。

恵まれた家庭環境。そして妻は、一目ぼれだが、長い付き合い。

最後に、愛してるの言葉をかけてじんとさせる。

最後の5日間は、家族との別れ。

こんなうまい具合に生き延びれるものかと、段取りの良さに感心。

いずれにせよ、人の一生と、死との向き合い。

いま最も身につまされる話を、うまくまとめられ、感嘆!

演出担当の娘が、父親の代わりにナレーションを担当するのが又〇。
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