”Italia Mia”by Mantovani
いまどき流行らないイージーリスニング・ミュージックの話で恐縮ですが、60年代の人気楽団、”マントバーニ”のアルバム、”イタリア・ミーア”がただいまの愛聴盤であります。
これは、楽団リーダーのマントバーニが故郷のイタリアに思いを込めて製作したなかなかに切ない盤で、自作のイタリア賛歌をはじめとして、おなじみのイタリア民謡やオペラの曲を、マントバーニ流の流れるような弦の響きで聞かせてくれます。
帰れソレントへ、サンタルチア、オー・ソレミオ、そして例の”イナバウアーの音楽”として名高い(笑)ことになってしまった、「誰も寝てはならぬ」などなど、ほとんどベタと入っていい選曲を、地中海の陽光こぼれんばかりの甘美なアレンジで惜しげもなく披露してくれる。
これをこの季節、カーステレオで流しながら、わが町の周囲を巡る山道を走ると、これは気持ちがよいのですねえ。
さすがに桜はもう葉桜となってしまっているのですが、山道を行くと、まだまださまざまな春の木々が花々が迎えてくれます。
そんな春の草木の向こう、眼下に広がるのは日に照らされてノターッと昼寝する海の姿。マントバーニの弦の音と車窓から差し入る午後の日差しはいい塩梅のブレンドで車内を春色に満たしてくれるのでありました。
おう、MDが一周してしまった。一曲目の”カタリ・カタリ”から、もう一度。こちらも山道をもう一巡りだ。
Italia Mia (1963)
1.Catari, Catari
2.Theme From Capriccio Italien
3.Italia mia
4.Vissi d'Arte From Tosca
5.Mattinata
6.Variations on Carnival of Venice
7.I Bersaglieri
8.Come Back to Sorrento
9.Return to Me
10.Nessun Dorma
11.Italian Fantasia Medley: Tarantella/O Sole Mio/A Frangesa/Santa Lucia/