ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

吹雪の日、音を紡いで

2011-01-28 01:48:33 | ヨーロッパ

 ”kurr”by Amiina

 毎日、クソ寒くて嫌になりますね。というところで、今回も北の果てアイスランドの音楽など。
 アイスランドのロックミュージシャンのバックでバイオリンとかの弦楽を奏でていた女性4人組が作ったバンドです、amiina。さらに遡ればアイスランドの首都、レイキャビクの音楽学校の仲間とかで、おそらく仲の良い同志、リハーサルの合間なんかに楽器を鳴らして遊んでいるうち、成り行きでバンドになってしまったんじゃないか、なんて気楽なノリが伝わってくるのが嬉しいですね。

 サウンドは、クラシックの室内楽のオモチャ版とでも言ったらいいんでしょうか。不思議な静けさにみちたヒーリング・ミュージックなんだけど、どこかに漂うユーモラスな遊び心が嬉しい。なんたってシンセから北欧の民俗楽器、ハンドベルからオルゴールやノコギリまで飛び出すんだから。

 しなやかで自然な歌心が、その響きの中に溢れています。極北の、厳しい自然に囲まれて生活しているからこそ、心の中からホカホカさせてくれる音楽が自然と生まれてくるんじゃないか、なんて思ってみたりします。
 ジャケで、メンバーが並んで編み物をしている姿も良いですね。You-tubeで見つけた演奏風景を見ても、なんか友達が集まって台所で楽しみに料理を作っているみたいに見えてしょうがない。そんな、なにげなさがいいんですよね。