ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

グッバイ、ニューイヤー・ロックフェス

2007-01-08 04:24:03 | その他の日本の音楽

 毎度おなじみ、内田裕也氏の肝煎りで行なわれますニューイヤー・ロック・フェスティバル。今年も行なわれたようで、今、私の前のテレビが中継録画を流しています。

 昨年は、韓国や中国にも会場を設けまして、ますます国際的なロックフフェスに、と言うことだったんだけど、なんか私には日本側のミュージシャンの、韓国や中国のミュージシャンに対する先輩ぶった偉そうな態度が見苦しくて、ちょっと見ていられませんでしたね。どちらかと言えば韓国や中国のミュージシャンのほうが内容のある音楽を聞かせていただけに、なおさら。

 なーにが「中国の連中もうまくなってきたよな」だよ。ロック・ニュージシャンのくせして大日本帝国をカサに着るのかあなたがたは?
 あんな醜悪な権力志向が、"日本のロックミュージシャン"がロックから学んだものなのか?と思うと情けなくて、ロック文化そのものの敗北の証としか思えませんでした。

 さて今年は、アメリカはニューヨークのミュージシャンも出演と。ますますご盛況でご同慶の至りです、ユーヤさん。でも、「日本のロッカーが冷や飯食ってるのに外国のミュージシャンばかりを連れてきやがって」と招聘企業のに殴りこんだのは、若き日のユーヤさんでしたよね。

 なんか、今年のフェスのテーマは”反核”のようで。でもまあ、出演者がカメラとマイクを向けられて、タテマエ通りに「核には反対です」とコメントして、それで一丁上がり、程度の”テーマ提示”では、一体どれほどの社会への訴求力があるんでしょう?
 これも単に箔を付けたいからだけで"反核”の看板掲げただけのように感じられてならないんですが、偏見ですか、私の?

 フェスの音楽面ですが、毎年、70年代だか80年代だかで時の流れが止ってしまったような、カビの生えたような音楽の垂れ流しで、特に論ずべきものは見つかりませんでした。韓国勢の音にある種の新鮮さを感じる瞬間もあったのですが、それは韓国ロックシーンの歴史がまだ浅く、”使い切っていない”せいなんでしょうね。日本勢とアメリカ勢は亡霊の行進としか見えませんでした。まあ、これは大分前からだけど。

 そしてあげくは、”女子十二学房”が出てきてスマップの歌を演奏する。ユーヤさん、これってロックですか?なんて尋ねるのもヤボというものでしょうけどね。

 と言うわけで、グッバイ、ニューイヤー・ロックフェスティバル!