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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

荒井良二トークショー@青山ブックセンター

2007-06-18 19:08:45 | 好きなもの・おでかけ

 昨日6月17日は、先日このブログでもお知らせしたとおり、荒井良二さんの新刊『たいようオルガン』
刊行記念のイベントが、青山ブックセンターでありました。

 14時半開場、15時から17時まで。その後サイン会あり。

 14時すこし前にブックセンターに着いて、まずは店内ギャラリーで、『たいようオルガン』
原画を見ました。

 少し前に、本が出て、本屋さんで平積みになっていましたが、今日のために、1ページたりとも
ページを開かず、なるべく書評なども読まないようにして、この日を待った甲斐は十分にあった
素晴らしい原画でした。

 こんな色も、こんな風景も、荒井さんは先日のテレビのオンエア中に描かれたように、どんどん
色を塗っていって、どんどん色を重ねていって、頭が考えるよりも先に、手を動かしていったのかなと
その様子を思い浮かべながら、見入りました。
(‥あ、でもこのほんとに雨が降っているような、鉛筆の線は、最後に鉛筆を細く細く削って、慎重に
でもスピードは落とさずに描いたんじゃないかなあ‥とか、色々細かく思いながら。)


   

 イベントホールに行ってみると、受付準備中の机のところにはまだ誰もおらず、でも、通路の反対側の
キャンセル待ちのラインには、もうお二方いらっしゃったので、並ぶともなく机の横に立っていたら、
なんと、私が整理券番号001となりました。

 よかったです、001番。そのおかげでとってもいい席に座ることができ、トーク中の荒井さんと
何度もお話してしまいました♪ 隣に座ったrも、荒井さんに2度程問い掛けられ、その度に、
返事に困っていました。こんなときに、大きな声でおもしろいこと言えるような子だったら、その場的
にもよかったのでしょうが、まあ、しかたないですよね。


 
 ほぼ、時間通りに始まった「トーク」は、今思い返してみると、大きく4つに分けられます。

 その1 新作『たいようオルガン』製作秘話。

 その2 新潟の新津美術館で、巨大なオブジェを作った話。

 その3 同じく新津美術館で、作曲家の野村誠さんと行ったワークショップの話

 その4 質問に答えるコーナー。


 開場にはプロジェクターが用意されていて、新津美術館でのオブジェ制作や、ワークショップの
様子は写真で見ることができました。関連記事が載っているかも、と思い美術館のサイトを見て
みたら、スタッフの方のブログを発見し、そこで期間中に行われたイベントや、ワークショップの
詳細を読むことができました。リンク貼っておきますね。 

 このリンク先の記事と、野村誠さんのブログを読むと、昨日荒井さんがされたお話がほぼ忠実に
再現されます。こどもたちとのワークショップの話をしている時が、一番楽しそうだったし、一番
荒井さんご自身も、盛り上がっていたかも。

 その中で、こんな印象的な言葉も、聞くことができました。

 「ピアノに好き勝手に色塗っていいよなんて、一生のうちであるかないかのことじゃない?
 だから、こどもも興奮状態になるわけよ。もう夢中になって、手形とかつけちゃって。
それで俺に怒られるわけ。おまえら、手形なんかかっこわるいぞ、やめとけとか。すると
いつのまにか手形は終わってて、また、夢中で塗りだして‥‥

 で。そういうことって、忘れちゃっていいかなと思うわけ。全然忘れてもらって構わない。

 だけど、いつかそいつが大きくなって、ある日ふと、あ、俺むかしピアノに色塗ったことがある、
とか、記憶の蓋がぱかんと空いて‥それでいいかなあって」

 (jasuminさん、私の記憶あってますか? ふふふ。昨日会場でjasuminさんとお会いしたんです)


 
 うんうん、わかるわかる、わかりますその感じ。

 そういう顔で私は聞き入っていたと思います。おんなじおんなじ、と言うのは、あまりにも
畏れ多いようだけど、私が、「小学校の教室で絵本を読む」ということに対して思っているのも、
ほんとにそういう気持ちなんです。

 今日のこととか、絵本の題名とか内容とか、本を読みにきたおばさんのこととかすっかり
忘れちゃってかまわない。だけど、ある日ある時、あれこれどこかで聞いたことあるかも。
こんなようなフレーズ、どこかで聞いたことあるかも、とふと思い出してくれたらなあと…。




 荒井良二さん。とっても魅力的な人だと、再確認しました。
 それと、すごく親近感というか、全然知らない人じゃないみたいに思っている自分自身にも、
再度驚いています。(私の知人に青森県出身の男性が居て、その人の話し方が、なんかすごく
荒井さんに似ていて、そのせいだと思うのですが、まるでずっと昔から知っている人のように
ずうずうしくも感じています。)
 

 そうそう、質問コーナーでの話をいくつか。

 「好きな色は何色ですか?」 この質問が3人の方から寄せられていました。
 「赤です」 (←この日も赤いシャツに赤い靴でした)

 「好きな野菜は何ですか?」
 「え~野菜?? 野菜…あ、あれあれ、しゃきしゃきっとしてて、夏の時期だけで、
 その土地によって呼ばれ方が違って、あれなんだけっけ? つけ菜かな、つけ菜」

 「自分以外の絵本で、好きな絵本は何ですか?」
 「ん~たくさんあるから…。あ、スウェーデンの作家でヨックム・ノードストリュームの
  セーラーとペッカのシリーズはおもしろいね。」

 「最近買ったCDは何ですか?」
 「ん~なんだったかなあ。酔っぱらうとさあ、下北沢の中古CD屋に行って、まとめて
 買っちゃうんだよね。ん~なんだろう。なんだっただろう」





 
 トークショー終了後、サイン会に。
 001番を持っている私は、一番目です、嬉しい。

 娘の名前をすごく気に入ってくださって…「ほんとにいい名前だと思って、
 漢字だったらどう書くの?


 こどもの名前褒められるのって、かわいい子だねえ、とか、賢そうと言われるのより、
 もしかしたら、一番うれしいかも。

 荒井良二さま。

 ぜひ次の機会まで、その名気に入ったこと、忘れないでいてくださいね。




コメント (12)
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