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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

アベコベさん

2007-06-13 16:25:19 | ひらきよみ(読み聞かせ)

 6月8日の「開き読み」で、 『どんなかんじかなあ』の後に読んだのは、この本です。

 アベコベさん
    『アベコベさん』
 フランセスカ・サイモン 文 ケレン・ラドロー 絵
         青山南 訳



 メンバーの一人が、以前に5年生のクラスで読んだあとに、本を見せてもらい、おもしろいなあと
思っていたので、本選びの段階で、すぐに頭に浮かんできました。

 学校で見せてもらって、家には持って帰ってないし、図書館からも借りたこともないので、
よーし、この絵本なら娘は読んだことがないぞ、と思って決めたのですが‥。

 金曜日の夕方、学校から帰ってきた娘に、朝の「開き読み」後のクラスの様子や、お友達の反応
などを聞いていたら、「‥rは、2冊とも読んだことある本だったけどさ‥」と。

 え~?! いつの間に読んでたの????

 ことり文庫で。

 え、ことり文庫って?

 だから、この前、ママとことり文庫に行った時、この本おもしろいよって、
 ママが教えてくれたじゃない。だから、お店で読んじゃった。

 ‥‥‥そ、そうだったんだあ。

 私が知らないと思ってたの、ママ?

 そ。知らないと思って選んだの。

 ふーん。


 とまあ、こんなおまぬけな私なのでした。




 アベコベさん。

 最初に惹かれたのはこの題名です。原題は The Topsy-Turvies

 辞書で調べたら、さかさま(に、の) とか、めちゃくちゃ(に、の) と載ってました。

 さかさま一家とか、めちゃくちゃファミリーとか訳さずに、アベコベさん とするなんて、
青山南さんのセンスのよさ、あるいは苦労の結果?が伺え、ひとりで感心しています。

 
 
 お話は、こんなふうに始まります。

 むかし あるところに アベコベさんの家が ありました。
 アベコベさんの家では いつも おきるのは真夜中でした。

 みんな おきると、パジャマにきがえて 2かいにいきました。夕ごはんなのです。
 「さあ いただこうか、ブッス」とおとうさんは いいました。
 ブッスは ソーセージを おてだまみたいになげて くちにいれました。
 「なんて いい子なんだ!」と おとうさんは いいました。


 
万事この調子で、アベコベさんファミリーは、わが道を行っています。

 学校では子供たちが先生になるし、夜の公園で遊ぶときは、大人がブランコに乗って
その背中を子供たちが押してあげるし、音楽を楽しむ時も、シンバルを足に履いたり!
(常識にとらわれず、無邪気な感じ漂うこの家族に好感を持ちますが、テレビを観るときは
逆立ちするよりも、普通にソファに座った方が楽じゃないかな、コートを着て寝ると苦しくないかなあ
と個人的には思っています・笑)

 

 普通ってなんだろう。

 そんなことを、笑ったあとで、考えてもらいたい本なのかもしれないなあと思います。

 全然、普通じゃあないアベコベさん一家を笑うことで、積み上げられ、完成されつつある
自分たちの「普通の生活」のよさを見直すとか??? 
そういうことを、この本から汲み取ることも可能だと思います。

 けど、私がこの本を選んだのは、 『どんなかんじかなあ』のあとで、ちょっと笑って、リラックス
してもらいたいという気持ちと、アベコベパパの 

 「よのなかには いろんなひとが いるんだ」

 という言葉を、読みたかったからでした。




コメント (6)
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