「今度京の会で虫売りを踊らせていただきます」と大先輩のFさんにお知らせしたところ「我家にも今虫売りを床の間に飾っています」とご連絡をいただき、是非拝見したいと思い、Fさん宅をお訪ねしました。
初演時は着物など全くこのままであったことを想い出し、感無量でした。Fさんのおかあさまのお好きだった帯を使って表装されたとの説明を聞き、本当に情緒豊かな時代を懐かしみました。Fさんが大事に毎年祇園祭の頃まで飾って保存して下さっていたことに感謝です。何もわからない私ですが、とても愛おしく思いながら眺めさせていただきました。
虫売りは秋の風物詩と思っていましたが、お盆の頃には生き物を放してやる習慣から、今頃のものであることも教えていただきました。おどり以外のものには、あまり興味を示さない私ですが、おどりから絵へ、歴史へと興味が広がっていき、豊かな一日となりました。