1月20日金剛能楽堂で開催した「2019充の会舞初めの会」を無事終了させていただきました。
私は「手習子」を踊るYちゃんの為に小道具の蝶々を使おうと思いつき、その前に踊る私も蝶々を使う演目をと考え「保名」を少し踊らせていただきました。あまり好きな演目でもなかったのですが、「あれは気持ちええおどりやから一度やっといた方がええよ!」と鯉矢先生に勧められて「鯉矢会」で踊らせていただいたことを思い出し、先生から教えていただいた色々なことが蘇って来ました。
蝶々をKさんに飛ばしていただき華やかになったYちゃんの「手習子」、Iちゃんの「うぐいす」Rちゃんの「雨の五郎」は今後を十分期待させる出来栄えで、頼もしく思いながら観ました。どの世界も若手がどんどん育って来ています。日本舞踊界も負けないように、育っていってほしいものです。
とはいえ、中高年の皆さんもまだまだお元気で、一回毎に着実に腕を上げられている様子を拝見して、私がお師匠さんとしての自覚と責任を持たなければいけないことを痛感しました。一方皆さんがあまり上手になられると居場所がなくなるのではないかと心配しておられる方もあるようです。悲しいかな、人間は楽しいと感じることしか長く続けていけません。結果を追うことなく「楽しく踊る」ことを第一に考えてほしいなあと願っています。
最後は西川鯉右先生に教えていただいた「園生の菊」を踊らせていただきましたが、お鯉先生ばかりでなく、色々な先生に可愛がっていただきご指導していただいたからこそ今日の自分があることを嚙みしめながら踊りました。来賓としてKさんがお越しいただき、東京充の会からKさんが参加して下さり、東京よりAさんが帰ってこられて賑やかな会となりました。幹事の皆様有難うございました。
舞初めの会を1997年より開催するようになり、会場を金剛能楽堂に決めたのが2009年で今年で11回目となります。その間に内容が格段に上がって来たのを見るのはとても喜ばしいことですが、改革していかなければならないことも目について来たなあとおもいつつ「2019充の会舞初めの会」を終了させていただきました。