自粛生活の間にあちらこちらをきれいに掃除したいと思い、並んでいる木札を並べ変えようとしたところ、上からバラバラと落ちてきて、誰が先やら後やらわからなくなってしまいました。仕方なく家元事務所に問い合わせると、師範と一般とを別にすれば順番がわかると言われ、他に思い当たる方法もないので、ハウスデラッセも家元事務所の方式に倣い、並べ変えようと決心しました。
ところがなかなかうまくいかず、工務店の方と相談したり、人生の先輩のK氏の助言に従ったりして、やっと写真のようになりました。ハウスデラッセを稽古場にしておられない方も一度ご自分の木札が飾られているのを、何かの折に見ていただきたいなあと思っています。師範となっておられる方は、これを見ていただくと一層責任感が高まるのではないかと思います。真ん中にどっかと座した自分の木札を見て、私も身の引き締まる思いです。
ずっと気になっていた東京の稽古にやっとの思いで行って来ました。
ただ東京へ行くだけなのに、ずっとずっと迷って、やっと踏み出しました。やっと行ったのに、誰も稽古に来てくれなかったらどうしようとも、又、悩みましたが、長野から埼玉から千葉から来て下さり、５ヶ月ぶりに再会し（zoomでは先月再会しましたが）、国立劇場のご配慮で、三密を避け、風通しのよい状態で稽古ができました。
長い間上京できなかったこと、いつ第二波、三波が来るかもわからないという不安の中での稽古だったからか、教える側、習う側の両者が今までとは違うことを実感しながら二日間を過ごしました。勿論、東京駅、国立劇場、ホテルにしか行きませんでしたし、夕食も一人で食べました。以前には考えられない東京での過ごし方でした。とにかく何事もなく帰京し、再度上京できることを切に願っています。
時間があるから、あれもしよう、これもしようとだんだん思いついて来た矢先にあちこちの稽古が再開されました。
また、途中で掘り出したら元の黙阿弥だと思い、漸くテープの整理を終えました。どんどん数が膨れ上がり、整理できない状態になっていたので、自分でも何処にあるのかはっきり把握できないでいました。テープを聞くと、あの会だった、あんな舞台だったなあと次々思い出されて残したい気分になるところを、思い切って半分くらいは処分して少し探し出しやすくなりました。折角きれいになったので、皆様もご協力いただき、この状態を保つようにしたいと思います。
鯉矢先生に矢右衛門さんがついて整理しておられたような恵まれた環境にないので、自分でできるようにしておかないと・・・・・・。それにしても、私ってこんな沢山の曲を全部踊って来たのかしら？？？
警戒しながらではありますが、自粛から日常へと一歩一歩歩み出しました。
ハウスデラッセの稽古場も次第に賑わいを取り戻しつつあります。自粛中ずっとお休みだったYさんとMさんは「元気なおっしょさんの顔を見て嬉しい！」と、暑い中正装で来て下さいましたーおっしょさんは浴衣姿だというのに。そして、熱中症らしく気分が悪くなられました。ちょっと心配です。
大阪の稽古も始まりました。勿論梅田NHK文化センターも。南座公演の打ち上げをやって以来の顔合わせです。京都の中だけで生活をしていた日々から大阪へ阪急で出かけるという変化は、ちょっと疲れました。気安くあちこちを触ってはいけないし、人との距離を保たなければならないし、マスクや手洗いも欠かせないし・・・・等と気を抜けない一日を過ごすのは大変でした。少しずつ慣れて東京へも行けるようになる日が来ることを目標に頑張って行きたいです。
写真は野村別邸の菖蒲です。見頃を迎えており、穴場です。
水無月を迎え、京都で、日本中で、世界中で、新しいやり方を模索しつつ活動を開始する動きが高まっています。
何とかこのあたりで自粛生活を卒業して、ウイルスとの共存を考えて自分なりに一歩ずつ歩んでいきたいと思います。
先日Kさんからいただいたお軸を早速飾らせていただきました。何でも思いついたらあっという間に仕上げてしまわれるスピードには驚きです。「写真をちょっと借りていきます」と言われたかと思うと、次にはこのお軸を持って来て下さいました。「顔はあまり描き慣れていないから・・・・」とおっしゃいましたが、どちらが美人かな？？？
