清元 夕立

2023-02-19 15:56:19 | 日記

夕立の、時折雷鳴轟く隅田川、御殿女中が恋に目覚め憧れる一景です。

もとは、1865年初演の「白浪五人女」(河竹新七ー後の黙阿弥作)の中の余所事浄瑠璃だけに、幕末の江戸の

艶かしく粋な情緒ある曲です。今回は師匠の衣装を使わせていただき、女の純な心と大人の色気を表現できれ

ば嬉しいです。

 

(夕立の雨も一降り馬の背を 分けて涼しき川岸に 柳の枝の寄り添いて いつしか色に鳴神の 音さへ遠き

筑波東風)

残る暑さを川水へ 流す上手の帰り船 草の葉に宿りし月も小夜風に 憎やこぼれてばらばらと 露か雫か雫

か露か 濡れて色増す野辺の色 粋なお方につり合わぬ 野暮なやの字の屋敷もの 十の歳からお小姓を 勤

め通しておそば役 はたちは越せど色恋は 掟厳しく白玉の 露にも濡れし事はなく 後はいらへも長づとの 

油香りてなまめかし 初の御見に手を取られ 飛び立つ程の嬉しさは 蚊帳より胸に波打ちて 紅麻うつる顔

の色 また一しきり降る雨に 仲を結ぶの雷や こわさに抱きおほ川の 深き契りぞ(かはしける)


「第62回 舞踊の会」が近づきました!

2023-02-19 10:56:49 | 日記

来る3月19日、公益社団法人日本舞踊協会関西支部主催「第62回舞踊の会」が開催されます。

私は16時開演の第二部で「清元 夕立」を踊らせていただきます。

幸せなことに師匠が素晴らしい衣装をいくつか残して下さっているので、ふと何かに使わしていただきたいな

あと思い、季節的には少し早過ぎるとは思いながら夕立をさせていただくことにしました。

このおどりは、多くの方がそうではないかと思うのですが、子供の頃に習いました。その時にあまり好きには

なれずに、記憶の彼方に飛んでいってしまっていましたが、「浴衣会」の演目を考えた時に、突然記憶が蘇り

ました。又、子供の時に興味を持たなかった罪悪感が心の底に残っていて、このあたりでそれを払拭したいと

思いたち、挑戦させていただくことにしました。舞台が終わって、このおどりのよさを噛みしめることができ

れば幸いです。

 

3月19日(日曜日)・大阪文楽劇場

第二部 16時開演(「夕立」は18時半から17時頃の予定) 第一部は11時開演

チケット 5000円

 お申込み TEL 075-761-8554   西川鯉の會事務所

      FAX 075-751-1026  西川鯉の會事務所

      mail contact@kyoutobunka.jp 西川鯉の會事務所

 

 


西川鯉の會舞初めの会が終了しました!

2023-02-05 22:26:12 | 日記

1月29日、好天気に恵まれて「2023西川鯉の會舞初めの会」が終了しました。

西川章之人さんのご子息が立命館大学に入学されて京都におられるのですが、鯉求くんと同学年であり同年に

苗字内になったので、開演に先立ちご挨拶に来て下さいました。将来、二人とも西川流を背負っていくような

男性舞踊家になられることを願っています。

今回の舞初めの会は梅田NHK文化センターの西口知子さんの米寿祝をテーマに開催させていただきました。

「米寿まで踊れる」ことは、西川鯉の會の皆さんなら誰でもが希望し、憧れることだと思います。

勿論私もです。そんな日を目出度く迎えられた西口さんを祝い、私は「第一回西川充の会」に鯉師匠が踊って

下さった「長唄 ことぶき」をはじめて踊らせていただきました。

そして京都新聞文化センターの皆様、又西口さんに加わっていただき、私も参加して梅田NHK文化センターの

皆様に「長唄 寿」を踊っていただき金剛能楽堂を寿色に染めました。

懇親会では竹下さんより西川鯉の會を代表して心ばかりのお祝を、私よりお花をお渡ししました。

黒島さんが得意の「鶴亀」やオペラ歌手顔負けの二ヶ月早い「Happy Birthday」の歌をプレゼントして下さい

ました。

まだまだコロナ禍の中ですが、少しリラックスして久しぶりに懇親会ができてみんなニコニコ顔。

西口さんの寿色をお裾分けしていただき、今年もめでたい年になるよう頑張っていきたいです。

少ない人数で頑張っていただいた長岡京教室の皆様、幹事を助けて舞初めの会を盛り上げて下さった皆様

有難うございました。