きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

「NIPPONの夏 」-応挙・歌麿・北斎から「きもの」まで-

2008-08-03 | 美術展
暑いので、涼を求め 三井記念美術館へ出かけました。
展覧会のコピーには、「暑い夏の日を涼しく過ごす工夫や遊び心、忘れかけていた夏の風情を満喫できる展覧会です。」とあります。

初めに見たのは
夏の取り合わせ「茶道具名品展示」。

三井記念美術館に来ると、つくづく思うのです。
少しでも、お茶をたしなみたいって。
そうしたら、もっと違った見方が出来るんだろうな。

◇「NIPPONの夏 」展
江戸時代の うつろう夏の日の一日を、時の流れに沿うように
Ⅰ 朝の章」、「Ⅱ 日盛(ひざかり)の章」、「Ⅲ 夕暮の章」、「Ⅳ 夜の章」と 見ることが出来ます。

朝顔は、江戸時代は旧暦なので秋の花になるそうです。
初めて知りました。
鈴木其一の描く朝顔図には、すがすがしい朝の空気がみなぎっていました。
広めにとった余白が、凛として咲く朝顔の美しさをひきたてています。




左から
「夏の朝」葛飾北斎、「青楓瀑布図」円山応挙、寒泉浴図」喜多川歌麿。


涼を誘う工芸品なども展示してあり、忘れていた季節感にはっとしました。

ガラス製の櫛や簪が、実に涼しげ。
こんなところにまで、夏を感じているんですね。
麻や絽の着物の、大胆なデザインにため息がでました。
暑い日も、きちんと肌襦袢を着けて着物を着ていたなんて、想像ができません。
江戸時代は、まだまだ緑の多いのどかな風景が広がり、
朝夕は いまほど気温は高くなかったことでしょう。

そういえば 私が子供の頃は、エアコンなど無くて、
平気で眠っていました。
いつからこんなに東京の夏は暑くなってしまったのかな。



広重の版画は、江戸の夏の風景を見ることが出来ます。
川の深い青に吸い込まれそう。

江戸の夏の暮らしぶりを満喫して帰ってきました。


三井記念美術館◇シリーズ美術の遊びとこころⅢ
NIPPONの夏 ―応挙・歌麿・北斎から「きもの」まで

2008年7月12日~9月15日
前期 7月12日~8月10日、後期 8月13日~9月15日
東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階

2008.8.2

◇おまけ
そういえば、広重の版画は東京芸術大学美術館にたくさん所蔵されていて
昨年、芸大コレクション展
歌川広重《名所江戸百景》のすべて という企画展を見ました。

江戸は、深山のように描かれています。
昌平橋聖堂神田川あたりが 好きかな。
たまに 江戸を散歩しています。
あなたにも、おすそ分け。

■歌川広重《名所江戸百景》マップ
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2007/collection200707/googlemaps/

廊下に、チラシコーナーがあって
秋の東京国立博物館特別展のちらしが置いてありました。
すぐにでも、行って見たくなってしまいました。笑!

■尾形光琳生誕350周年記念 「大琳派展-継承と変奏-」
2008年10月7日(火)~11月16日(日) 平成館
http://www.rinpa2008.jp/

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