きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

旧石川組製糸西洋館

2013-08-02 | 西洋館
石川組製糸の創始者石川幾太郎がアメリカのバイヤーを招くための迎賓館として建てられた洋館です。

石川家には親族にキリスト教信者がいたことから
武蔵豊岡教会教会堂建設にも尽力しました。
石川製糸工場は過酷な労働を強いられた「女工哀史」に例えられるような過酷な環境ではなく
従業員のための家庭夜間学校や日曜学校などを開設し、
慈愛に満ちた雇用が行われていたそうです。

その後、関東大震災や昭和恐慌の影響で経営不振に陥り、
昭和12年(1937年)に解散し、その後も石川家が管理していましたが平成15年(2003年)に入間市に寄贈されました。
戦後は、ジョンソン基地の将校ハウスとして接収。
複数の家族が住むように改造されたため
建物のいたるところに、その跡が残っています。



正面には入母屋屋根の玄関ポーチ
化粧煉瓦張の外観は、洋館という言葉からイメージする
ロマンチックな印象はありません。













三崎弥三郎作と言われているステンドグラス







  












製糸に使われる
糸巻きをデザインしたものだとか。

2階の貴賓室を見学しましたが
その荒廃した室内を目のあたりにして胸が痛みました。
いつか復元してもらいたいなあ…。

竣工 1923年
設計 室岡惣七
所在 埼玉県入間市河原町13-13

※公開は不定期です。

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6 コメント

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Unknown (ゆか)
2013-08-03 16:33:58
きゃおきゃおさn、こんにちは。
この建物、いつか行ってみたいと思うのですが、
公開日が少ないんですよね。
HPには結構並びます。的なことが書いてあるので、
なかなか行けずにいます。
きゃおきゃおさんが行かれた日も混んでいましたか?
埼玉は田舎ですが凝った建物が結構あるので、
ぜひ、たくさん見に来てください。(埼玉在住なんです)
見ていただきたい建物がいっぱいあるんですよ~
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ゆかさんへ (きゃおきゃお)
2013-08-03 19:53:43
ゆかさん、こんばんは。

訪れた日は、特別見学会で貸切でした。
参考にならなくて、ご免なさい。
通常の公開日は、日数が少いので混むのでしょうね。
埼玉は、あまり歩いたことがないので
楽しみにしています。
なかでも、深谷に行ってみたいなあって思っています。
涼しくなったら 出かけてみますね~。
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ここにもビックリ (ひろ009)
2013-08-04 12:56:01
こんにちは。
お暑うございます。
京都・大阪も連日の猛暑です。
さすがにこの時期は探訪もやや控えめになってしまいますね。

ジョンソンタウンも旧石川組製糸西洋館も今回、初めて知りました。
かつて2年ほど埼玉に住んでいたのですが、入間市がどこにあるか分かっていませんでした(汗)。

旧石川組製糸西洋館は天井周りや階段室が素晴らしそうですね。
ステンドグラスは和風テイストの繊細さが見事です。
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Unknown (たくあん)
2013-08-04 14:06:54
いいですね~貸切で見学されたなんて。
いつもながらその情報量の多さには感心します。

自分は一般公開日に行ったのですがそれなりの見学者だったので人のいない部屋を撮るのにかなり時間かけました(^_^;)
接収された後って色々と残念な事が多いですよね
返信する
ひろ009さんへ (きゃおきゃお)
2013-08-05 00:09:25
こんばんは~

湿度が高くて 蒸し暑い一日でした。
暑いと 出歩くのもためらいます。
なにせ古い建物は 暑い事が多いです。。
大阪も 暑そうですね。

まあ、ひろさんは埼玉暮らしもなさっていたんですか。
広いですから 私も未訪問の場所だらけです。

ここは念願かなって見学してきました。
窓のカーテンボックスなど、装飾が綺麗でしたよ。
私は、洋館の中では、階段が一番好きなんです。
作り手の想いが一番込められているような気がします。
市の所管となっていますが、痛みが激しく、維持管理は大変そうでした。
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たくあんさんへ (きゃおきゃお)
2013-08-05 00:20:51
ブロ友さん 皆さんの記事を読んで
いつか行ってみたいと思っていました。
公開日が少いから 混むのでしょうね。
この日は 偶然通りかかった方も
一緒に見学なさっていました。
ラッキーで、なんだか 羨ましかったです。

ここも接収でいろいろ手を加えられて、痛々しかったです。
もう少し時間をかけて修復できると良いですね。
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