きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

ヴィルヘルム・ハンマースホイ展

2008-11-15 | 美術展
ヴィルヘルム・ハンマースホイという画家を、この日初めて知りました。
美術館前の看板が、青空に映えています。

展覧会のタイトルが「静かなる詩情」
モノトーンの、静かな時を切り取ったような室内を描いた絵が多く並んでいます。

自宅の室内を、視点を変えて何枚も描いているのには、少し驚きました。
あまり変化の無いその風景を、なぜ好んで描いたのか。
妻の姿も描いていますが、なぜかしら後姿が多いのです。たまに描かれた顔は、少し疲れてけして美しいとはいえない。
最愛の妻のありのままの姿に、心が痛みました。

コペンハーゲンの自宅兼アトリエともなったストランゲーゼ30番地のアパートメントを、会場では3Dで体験することができます。
ひとけの無い室内の絵は、間違い探しの絵のように見えてきてしまう。
写生のようではあるけど、見えないものを描いた
不思議な絵。
私は 少し息が詰まりました。


◇ヴィルヘルム・ハンマースホイ展
国立西洋美術館
2008.9.30~12.7



西洋美術館の「建物探検マップ」なるチラシが置いてあり、ル・コルビュジェの美術館(本館)探検のための16のチェックポイン
トが載っています。時間があれば、これを片手に探検観察してみるのも楽しそう。なにげに見ているものが、建築家の思い入れの
デザインだという事に気付き、あっと声を上げてしまいそうです

   上野公園派出所

上野公園では、この日「町中アート」展を開催中。
木造の小屋を壊すインスタレーションや、街頭のオブジェに遭遇。少し壊れた建物、帰るときにはぺしゃんこになっていました。大勢の人がトラロープを引いた姿、見たかったな~☆



コメント (4)
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大琳派展◇東京国立博物館

2008-11-15 | 美術展
正面入り口の看板、いつみても面白いなって思います。
●ここは、東京国立博物館です。
絵、彫刻、よろい、陶磁、掛け軸、はにわなど
美術工芸品を主に展示してあります。恐竜の化石や模型はありません。
国立科学博物館へどうぞ と書いてあります。




「大琳派展」を観ました。
会期中展示替えが多く、訪れるのは2回目。後期は風神雷神図が4枚揃った壮観な展示となっています。
俵屋宗達の卓越した才能の凄さをまざまざと感じました。
光琳の研ぎ澄まされた美的感覚も、堪能することができました。
琳派というアートの流れを、広い視野でまとめたこの展覧会のサブタイトルが、「継承と変奏」。
うまく付けたものだなあと、関心しました。

見所満載なので、書ききれません。
何度でも足を運びたくなり、11月に入ってからもう一度訪れました。

 

 

  

 

本館正面階段を上りきった2階に、貴賓室があり、見ることができます。以前は、月に2日間だけ公開されていましたが、今はいつでも見れるようになったのでしょうか。知りませんでした。名前が「便殿 びんでん」。読み方が難しい。間違えて発音しそう…。国賓・公賓の休憩室として使われる部屋だそうです。

大琳派展と同期間、国立博物館本館2階の7室で、北庭に建つ応挙館の「障壁画」が展示されています。
普段見ることのできない杉戸に描かれた「朝顔狗子図」や襖絵「芦雁図」を見ることができました。
今まさに飛び立とうとしている姿など、墨の濃淡を生かして見事に描かれています。

  

 

1階の少し陰気臭い展示室を抜けると、休憩室にたどり着きます。
タイルや照明、何度見ても飽きません。
ここから眺める庭の景色、私は大好き。

この日本庭園の、秋の一般公開が始まりました。
まだ秋色にはなっていませんが、応挙館に置いてあった散策マップを片手に、ぶらぶら散策してみました。




庭のテラスから見た、1階休憩室。

  

転合庵 六窓庵

茶室「転合庵」は、この日茶会が行われていて、近寄る事ができませんでした。残念~!
博物館の敷地は、もとは寛永寺の境内。現存する建物は、すべて移築保存されたもので、当時の寺の面影はないようです。


 

「九条館」 外から見学しました。床の間に、狩野派の山水画が描かれています。欄間の透かし彫りが美しい建物です。

企画展終了後、半券を持っていくと平常展が半額になります。(期限があります)また来たくなった時のために、半券は大切に持ち帰りました。
見所は、まだまだたくさんあって、ゆっくり訪れたい場所です。
案内カウンターに置いてある「東京国立博物館ニュース」。2か月ごとに発行される小冊子をぜひ手にして周ることをお薦めします。丁寧に展示の解説がしてあるのでとても勉強になります。大琳派展いよいよ明日が最終日。混みそうです。

大琳派展◇2008.10.7~11.16

東京国立博物館本館
竣工 1937年
設計 渡辺仁+宮内省
所在 東京都台東区上野公園13-9


コメント (4)
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