きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

横浜 日本大通り物語その5 横浜市商工奨励館 貴賓室

2008-10-04 | 近代建築
1階から2階へ

2階にある「カフェドゥラプレス」は、貸切で入れませんでした。とても残念です。
ミュージアムショップ「ル サロン ドゥ ミュゼ」に立ち寄り、柱の装飾が美しいので見入ってしまいました。お店の方に「素敵な建物ですね」と声をかけたら、「保存改修工事をして綺麗になりました。3階の貴賓室もどうぞ見ていってください」とのこと。店内は明るく、輸入雑貨・食器類、新聞博物館関係の書籍などを売っています。ここで、「横浜市商工奨励館」の本を購入しました。この本によると、
関東大震災によりストップした生糸貿易の復興をかけて、横浜商工会議所が主となって展示施設として建設された建物だそうです。1975年、産業貿易センターが中区山下に建設され、商工会議所は移転し、奨励館の歴史は閉じられました。地下鉄の構想により取り壊しが決まり、その後みなとみらい線のルートの変更により建物下を通らないことになって、保存への道が開いて今日に至るそうです。貿易都市横浜の経済を支えていた歴史的遺産を保存し活用するという方向を打ち出した、当時の横浜市長の記事に心が打たれました。日本中、近代建築遺産を守って歴史を生かしたまちづくりを推進していって欲しいものです。



3階階段室を見ると素敵な照明が目に入りました。



半円の窓には出会えず、梁の装飾と美しい照明に感動しました。
この建物を訪ねたら、ぜひ3階も見てくださいね。

貴賓室(中には入れません)
照明を切り取ってみました  パシャ!
これは廊下の照明      花模様の床のタイル


2階大階段の裏手に曲がると、吹き抜けのロビーに出ました。右手には、古い横浜市商工奨励館の壁が残され、取り囲むように新しい建物が造られています。まばゆい近未来的な光景。とても不思議な気持ちになりました。




1階へエスカレーターで降りて、大きな機械を近くで見てみました。ここは、日本新聞博物館への入り口となっています。
初期の新聞オフセット機で、1979年に静岡新聞社に納入され、1997年まで使用されたものだそうです。紙面が大きいから機械も大きいんだなって 妙に納得しました。



施設案内を見ると、建物の構造が良くわかります。
古い建物を組み入れた、新しい建物となっています。外観からの違和感はありません。

◇横浜情報文化センター
http://www.idec.or.jp/shisetsu/s6-jouhou.php4?f=jouhou/2-buildinfo.htm




ふらっと入った建物ですが、もうびっくりして ずいぶん長居してしまいました。
時間があまりないので新聞博物館の見学はパス。
そうそう、私は大桟橋へ向かう途中なのでした。


◇旧横浜市商工奨励館(横浜市情報文化センター)
竣工 1929年
設計 岩崎金太郎
所在 神奈川県横浜市中区日本大通11

◇横浜市情報文化センター
博物館・ライブラリー・事務所・飲食店舗
竣工 2000年
設計 日建設計


コメント (4)
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