桒田三秀税理士

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ホテル火災とマスコミの功罪

2012-05-19 08:06:22 | 日記
 今回のホテル火災で、人口が多い割には(47万人)地味な街福山が全国的に有名になった。特殊なホテルゆえに被害者の名前は公表されていないが、警察の手によって全員の身元が確認されたようだ。

 そうした中で、被害者の一人に私の知り合いがいることが判明した。その人の家族(知り合い)の話では連日マスコミが病院に張り付いて、家にまで押しかけて話を聞こうとするらしい。

 家族としては、補償や賠償どころか謝罪すらない現状にいらだつ中、マスコミに対しても神経をすり減らしているようだ。

 今回の場合、被害者と加害者?がはっきりとしているが、マスコミの報道の仕方によってはまるで反対の受け取られ方をする場合がある。

 思い出されるのが何年か前に連日ワイドショーで取り上げられた「騒音おばさん」ことMKさんのことだ。CDラジカセで大音量の音楽を流し続けて近所の女性に睡眠障害を負わせたとして傷害罪などに問われた彼女に対し、懲役1年8月とした2審判決が確定した。

 私も含め、経緯を知らない人は「なんとひどい人だ」とマスコミに刷り込まれたイメージで彼女を判断していた。その後の検証で彼女自身が被害者でもあったこと、そしてもともと被害者の行為や存在がなかったら彼女は加害者にはならなかったことが明らかになった。

 そうしたことについて、マスコミは「騒音おばさん」として報道したことの、10分の1の報道さえしていない。我々の彼女のイメージは最初にマスコミに信じ込まされた「騒音おばさん」のままだ。

 「報道の自由」の名のもとに大切な何かが失われているのではないか。 

 
コメント
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