"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

旧暦とのたわむれ

2005年07月11日 01時22分29秒 | 季節のおはなし

 ちょっと前のことになりますが、先週の木曜日7月7日は七夕でした。
近所の幼稚園でも竹の枝にたくさんのお飾りや短冊をつけて、七夕の行事をしていました。
これは中国に古くから伝わる星伝説、織女(ベガ)と牽牛(アルタイル)が
この日だけ天の川を挟んで出会うことが許されている、というお話からきた行事ですね。
でも、残念ながらこの夜の東京地方はどんよりとした曇り空で、時折雨粒も・・・。
日本列島のほとんどの地域が梅雨本番の時期です。
天体のランデブーをこの目で見ることはなかなかできないものですね。
それもそのはず、七夕は桃の節句や、端午の節句と同じ五節句の一つ。
つまり本来は旧暦七月七日の行事なんです。
では今年の七夕はというと、8月11日木曜日が旧暦の七夕にあたります。
確かに、晴れる確率も高く、夜空の星がとても美しい季節ですね。


 ところで、和の文化や伝統を現代の生活に取り入れて、何か面白いことをやってみよう、と考え始めた時、真っ先に「旧暦って面白いよね」という話になりました。
そこで活動するのにも何か名前が必要だということで、暦~周期~生活~バイオリズムという連想から【暮らしのリズム】という名前になったわけなんです。

 その旧暦ですが、すご~~く簡単に言ってしまえば、月の周期で日付を、太陽の動きで季節をあらわす「太陰太陽暦」のことです。
日本では今から1300年前の飛鳥時代から、明治5年まで使われていました。
今でも、琉球地方などでは旧暦で行事が行われていたりします。
そこで七夕の話のように節句を旧暦でみると、
七草粥を食べる人日は一月七日。だいたい2月中旬以降で、田の畦などに野草が生えはじめる頃。
桃の節句も旧暦では4月中旬頃でしょうか、桃の花が盛りの頃です。
端午の節句も梅雨入りの頃、菖蒲が映える季節ですね。
実際の季節にとてもリンクしています。

このブログでは時々暦の話をご紹介して行きたいと考えています。
もちろん暦の専門的なことをご紹介するにはまだまだ知識が浅い私。
そこで、ライブラリーに置いておいて時々ちょっと調べるのに有り難い本を二つご紹介しましょう。
左の「いいリズムで暮らすがいどです」でもリストアップしてあります。


「旧暦ライフ温故知新」画・文:川口澄子 ピエ・ブックス 2005年

暖かいイラストで二十四節気を紹介し、なおかつ暦の仕組みをこれまたわかりやすいイラスト入りで解説してくれています。私はしょっちゅうパラパラ見ています。

「現代こよみ読み解き事典」編著:岡田芳朗・阿久根末忠 柏書房 1993年
暦のことなら何でもお任せ。という大変便利なガイドブック。暦注にも詳しく、占い好きにはためになるのではないでしょうか。

ぜひ書店や図書館で見つけたら手にとってめくってみて下さい。