#17 名古屋鉄道尾西線(冒頭写真)

「旅」とは己の未知の領域に足を踏み入れることにある。今回は嫁はんの実家へ向かう前段として名古屋近郊に散在する未乗路線制覇を試みる。(嫁はんはすでに実家へ行っているため一人旅であります)
その前にさっそく未知の領域が現れた。東海道新幹線乗車は実におおよそ8年ぶり、そして700系は今にして初乗車だ。(300系は「ひかり」で1回乗っている。500系も未乗) 新横浜駅もなんか雰囲気が違う。あぁそうか、通過列車がなくなったからホームドアがホーム端直前に移動しているのだ。雁行する「のぞみ」を差し置いて、そのホームドアがある3番線から発車。ここだけ気分は「ひかり号」だ。「ぷらっとこだま」の一等車プランとはいえ、存分に楽しもうではないか。ドリンク券で引き換えたヱビスビールで旅の出立とし、前途の安全を願う。昼食は崎陽軒の「横浜チャーハン」。拙者の好きな駅弁ではベスト3に入る。

今日は生憎の天気のため富士山は見えず(
写真右)。車内はガラガラ。「こだま」に3両もの特別車輌は無駄ではなかろうか。といって昔の四国のように普通車指定席として売るわけにもいかないだろうけど、のんびりしたい向きには好都合ではある。
駅ごとに何分か停まっては追い越され。鈍行旅行の風情をも楽しめる。「鶴見線ファンクラブ」に続いて「こだま号愛好会」も作ろうか。(笑)
それにしても車内チャイムが今やマヌケになってしまった感がある。そろそろ昔の「
ぴ~んぽ~んぱ~んぽ~ん」に戻してもよかろう。“流行歌”という言葉があるように、長命な曲というものはなかなか輩出されるものではない。
そういえば友近氏は新幹線の座席について、今はどう感じておられるのだろう(2009年2月1日付)。拙者の感想としては、座り心地はそこそこ。フルリクライニングさせると腰を押されるようで落ち着かない。本当にいったいどんな人の体型に合わせているのだろう。フルに倒さなければいいだけなのだろうが。
それ以外は存分に“鈍行新幹線”の旅を楽しみ、名残惜しいけれど名古屋で降りる。改札を出て駅前をぶらぶら。タワーズ内局は無関心ながら名古屋中央局第二豊田ビル内分室の関心度が高く、制圧に向かう。かつて名古屋中央局だった場所にある同局駅前分室にも関心はあるのだが時間の都合で次回に。そう一度に回ることもなかろう。
行程メモについ「新名古屋」と書いてしまう名鉄名古屋から電車で。先に2200円券のトランパスを買っておく(発売額2000円)。今朝方に岡崎公園前駅で事故があったため、いささかダイヤが乱れている。所定1408時の特急新岐阜(?)行きは5分遅れで来た(下記の行程表は実乗のもの。以下同じ)。走り始めれば快調に飛ばし、名鉄木曽川(?)には3分延まで回復する。
駅を出ると、周辺の雰囲気は四半世紀前の高崎線沿線に似ている。半世紀もののような民家に商店が並び、畑があったり真新しい店舗があったり、道路も歩道が用水路に蓋をしたものだったりというぐあい。少し歩いた木曽川郵便局で経験値1とゴム印1を求める。局からまっすぐ北上して銀行の前にバス停がある。一宮市i-バスのもので、ここを走るのは「木曽川・北方コース」という。所定1511時だが3分ほど遅れてきた。先客はなし。名鉄が受託しているがトランパスは使えない。やはり埼玉のような風景の中を走って5分ほどで玉ノ井駅東に着く。運賃は100円なり。

バス停が“東”というからには駅は西方向なんだろうなと見当をつけて適当に歩を進めると、木曽川玉井局にでくわす。すると駅は目と鼻の先だった。経験値(略)してから駅へ。かつては先へと線路が続いていたらしいが、今ではすぐにそれと分かる形跡はない。

相変わらずのんびりとした雰囲気の中を走って8分で一宮へ。津島方面へは降りて前方の電車にすぐの連絡だがいったん改札を出る。駅構内にある一宮七夕局が、我ながら意外や未訪なので制圧する。番号札を取ると現時刻表示が1600時とあり、ずいぶんと進んでいるものだ。間違っても直前アポ入れ突撃(※)なぞ行なっていないと申し上げておく。
下校の高校生が目立つ電車で津島へ。ここでまた降りて名古屋へはバスで向かう。名古屋へは中村公園経由と岩塚経由があり、どちらも程なく出るようとあっては本数の少ないほうに乗るのが性分である。よって後者に。運賃は同じ。ところが時間になってもバスが来ない。目の前の待機所にいる車の中から運転手が出てきて、「ちょっと待っててください!」とこちらに声をかける。ややあって回送の表示を出したバスが現れ、それが岩塚経由名古屋(名鉄バスセンター)行きとなった。先ほどの運転手が乗り込み、「すいません。車輌が故障したので…」と。バスの車輌故障というのは初体験ではないかな。
昼間は上がっていた雨がまた降り出した。バスは駅を出てすぐの東柳原町から右折して生活道路のような道に入り込む。今回は地図を持参していないため、どこを走っているのかさっぱり分からない。濃尾平野の平坦な道を走り、やがて東名阪道や名古屋高速1号の下を走る。岩塚を過ぎると近鉄や関西本線の線路を跨ぐ黄金橋を渡り、名古屋客車区を一望できる。東海道線などの線路をくぐって左折し、小一時間でバスセンターに着いた。運賃は620円だがトランパスでの乗継割引適用で引去り額は540円だった。
今夜の宿は愛知県青年会館近くのビジネスホテル「J-ステーション」を。値段がオープン記念価格ながら2900円と格安なので選択した。予約していた旨を告げるとフロント氏は不可解な顔をする。ここへは
トラベル経由で予約しており、念のためにと予約完了メールをプリントアウトしておいたので呈示すると、ややあって部屋のキーを差し出される。足を運ぶとツインルームで、手違いでもあったのだろうか。実は翌々日の晩にホテルから門限の案内という電話があった。どうやら27日と29日を間違えていたよう。メールには確かに「27日(月)」とあるのでこちらのミスではない。ホテルか
トラベルか、どちらか分からぬが宿泊日の確認は基本中の基本なのでしっかりしてほしい。まさか
トラベルは英語で連絡したわけではあるまい。
#18 名古屋臨海高速鉄道あおなみ線
荷物を置いたら“夜遊び”に出る。大須観音駅が近そうなので、そこから地下鉄で名古屋港へ。駅近くの「四君子 むらさき」の暖簾をくぐる。

タレが自慢という焼鳥に味噌串カツ、焼きナスなどを注文。大衆食堂という風情だが月曜日なせいかお客はそう多くなく落ち着いた雰囲気。料理も旨いし値段も良心的で、一人で入るのがもったいない店だった。「ぐるなび」の割引クーポンがあるので使い、適当に店を出てもう一軒と意気込むも、すでにお腹がくちい。酒も料理もそんなに口にしてはいないはず。でも思えば今日は夜勤明けであり、体がそろそろ休ませてくれと悲鳴を上げているのだろうか。
近くのコンビニで新聞を買って人気(ひとけ)のないバスターミナルで過ごすことしばし、フェリーふ頭行きの市バスに乗り込む。バス停にはこの路線の営業係数が166とある。乗らないと廃止するぞという脅しなのか。

乗客は拙者ひとり。ターミナルを出て交差点前で中年サラリーマンが乗せてくれと頼むも、運転手は手で×を作る。しかしこれは止むを得まい。築地口でそこそこの乗車がありやれやれ。降りしきる雨の中をひた走って金城橋で降りる。その雨の中をあおなみ線の線路と並行してとぼとぼと歩き、建設中の「新・須田記念館」
を横に見ると金城ふ頭駅だ。
ここも人影はない。すでにトランパスの残額が少ないので買い足し、初乗車なのでキップを買ってみると、券売機にはバスとの乗継割引運賃が表示された。こちらもすれ違う列車も乗客は少なく、経営が厳しいのは手に取るように分かる。それでも駅ごとにひとりふたりと乗ってきてやれやれ。先頭車に固まっているのは名古屋駅での階段位置の関係か。
無事に乗り終えて宿に戻る。名古屋駅の新幹線改札周辺には一部にロープが張られ、「STAFF」という腕章を付けた背広姿や官憲が目につき物々しい。多くのギャラリーが歌手だかダンサーだかのグループのお揃いのシャツを着ているため、おおよその見当はつく。当方には関心がないし、さっさと帰ってホテルご自慢という大浴場で疲れを癒そう。
(※)直前アポ入れ突撃:到着が16時を過ぎそうになる郵便局に対して電話でその旨を伝え、扱ってもらうよう頼んでおく行為。拙者ではないが過去には実行した者もいるという。当然ながら推奨はしないし、断られてもやむを得ない。
【行程】
[新横浜] 11:16(「こだま649号」8号車8D 718-12 =16両)13:46 [名古屋]~[名鉄名古屋] 14:13(名鉄名古屋本線 1561 =6両 440円)14:31 [新木曽川]~[新木曽川駅西] 15:14(一宮市iバス 100円)15:19 [玉ノ井駅東]~[玉ノ井] 15:32(名鉄尾西線 6246 =2両 220円)15:40 [名鉄一宮] 15:58(同 6245 =2両 440円)16:29 [津島] 16:43(名鉄バス 540円=割引後)17:36 [名鉄バスセンター]~(中略)~ 20:32(名古屋市営バス幹築地1系統 200円)20:53 [金城橋]~[金城ふ頭] 21:15(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線444H 1303 =4両 270円=割引後)21:38 [名古屋]

「旅」とは己の未知の領域に足を踏み入れることにある。今回は嫁はんの実家へ向かう前段として名古屋近郊に散在する未乗路線制覇を試みる。(嫁はんはすでに実家へ行っているため一人旅であります)
その前にさっそく未知の領域が現れた。東海道新幹線乗車は実におおよそ8年ぶり、そして700系は今にして初乗車だ。(300系は「ひかり」で1回乗っている。500系も未乗) 新横浜駅もなんか雰囲気が違う。あぁそうか、通過列車がなくなったからホームドアがホーム端直前に移動しているのだ。雁行する「のぞみ」を差し置いて、そのホームドアがある3番線から発車。ここだけ気分は「ひかり号」だ。「ぷらっとこだま」の一等車プランとはいえ、存分に楽しもうではないか。ドリンク券で引き換えたヱビスビールで旅の出立とし、前途の安全を願う。昼食は崎陽軒の「横浜チャーハン」。拙者の好きな駅弁ではベスト3に入る。


今日は生憎の天気のため富士山は見えず(

駅ごとに何分か停まっては追い越され。鈍行旅行の風情をも楽しめる。「鶴見線ファンクラブ」に続いて「こだま号愛好会」も作ろうか。(笑)
それにしても車内チャイムが今やマヌケになってしまった感がある。そろそろ昔の「

そういえば友近氏は新幹線の座席について、今はどう感じておられるのだろう(2009年2月1日付)。拙者の感想としては、座り心地はそこそこ。フルリクライニングさせると腰を押されるようで落ち着かない。本当にいったいどんな人の体型に合わせているのだろう。フルに倒さなければいいだけなのだろうが。
それ以外は存分に“鈍行新幹線”の旅を楽しみ、名残惜しいけれど名古屋で降りる。改札を出て駅前をぶらぶら。タワーズ内局は無関心ながら名古屋中央局第二豊田ビル内分室の関心度が高く、制圧に向かう。かつて名古屋中央局だった場所にある同局駅前分室にも関心はあるのだが時間の都合で次回に。そう一度に回ることもなかろう。
行程メモについ「新名古屋」と書いてしまう名鉄名古屋から電車で。先に2200円券のトランパスを買っておく(発売額2000円)。今朝方に岡崎公園前駅で事故があったため、いささかダイヤが乱れている。所定1408時の特急新岐阜(?)行きは5分遅れで来た(下記の行程表は実乗のもの。以下同じ)。走り始めれば快調に飛ばし、名鉄木曽川(?)には3分延まで回復する。
駅を出ると、周辺の雰囲気は四半世紀前の高崎線沿線に似ている。半世紀もののような民家に商店が並び、畑があったり真新しい店舗があったり、道路も歩道が用水路に蓋をしたものだったりというぐあい。少し歩いた木曽川郵便局で経験値1とゴム印1を求める。局からまっすぐ北上して銀行の前にバス停がある。一宮市i-バスのもので、ここを走るのは「木曽川・北方コース」という。所定1511時だが3分ほど遅れてきた。先客はなし。名鉄が受託しているがトランパスは使えない。やはり埼玉のような風景の中を走って5分ほどで玉ノ井駅東に着く。運賃は100円なり。

バス停が“東”というからには駅は西方向なんだろうなと見当をつけて適当に歩を進めると、木曽川玉井局にでくわす。すると駅は目と鼻の先だった。経験値(略)してから駅へ。かつては先へと線路が続いていたらしいが、今ではすぐにそれと分かる形跡はない。

相変わらずのんびりとした雰囲気の中を走って8分で一宮へ。津島方面へは降りて前方の電車にすぐの連絡だがいったん改札を出る。駅構内にある一宮七夕局が、我ながら意外や未訪なので制圧する。番号札を取ると現時刻表示が1600時とあり、ずいぶんと進んでいるものだ。間違っても直前アポ入れ突撃(※)なぞ行なっていないと申し上げておく。
下校の高校生が目立つ電車で津島へ。ここでまた降りて名古屋へはバスで向かう。名古屋へは中村公園経由と岩塚経由があり、どちらも程なく出るようとあっては本数の少ないほうに乗るのが性分である。よって後者に。運賃は同じ。ところが時間になってもバスが来ない。目の前の待機所にいる車の中から運転手が出てきて、「ちょっと待っててください!」とこちらに声をかける。ややあって回送の表示を出したバスが現れ、それが岩塚経由名古屋(名鉄バスセンター)行きとなった。先ほどの運転手が乗り込み、「すいません。車輌が故障したので…」と。バスの車輌故障というのは初体験ではないかな。
昼間は上がっていた雨がまた降り出した。バスは駅を出てすぐの東柳原町から右折して生活道路のような道に入り込む。今回は地図を持参していないため、どこを走っているのかさっぱり分からない。濃尾平野の平坦な道を走り、やがて東名阪道や名古屋高速1号の下を走る。岩塚を過ぎると近鉄や関西本線の線路を跨ぐ黄金橋を渡り、名古屋客車区を一望できる。東海道線などの線路をくぐって左折し、小一時間でバスセンターに着いた。運賃は620円だがトランパスでの乗継割引適用で引去り額は540円だった。
今夜の宿は愛知県青年会館近くのビジネスホテル「J-ステーション」を。値段がオープン記念価格ながら2900円と格安なので選択した。予約していた旨を告げるとフロント氏は不可解な顔をする。ここへは



#18 名古屋臨海高速鉄道あおなみ線
荷物を置いたら“夜遊び”に出る。大須観音駅が近そうなので、そこから地下鉄で名古屋港へ。駅近くの「四君子 むらさき」の暖簾をくぐる。


タレが自慢という焼鳥に味噌串カツ、焼きナスなどを注文。大衆食堂という風情だが月曜日なせいかお客はそう多くなく落ち着いた雰囲気。料理も旨いし値段も良心的で、一人で入るのがもったいない店だった。「ぐるなび」の割引クーポンがあるので使い、適当に店を出てもう一軒と意気込むも、すでにお腹がくちい。酒も料理もそんなに口にしてはいないはず。でも思えば今日は夜勤明けであり、体がそろそろ休ませてくれと悲鳴を上げているのだろうか。
近くのコンビニで新聞を買って人気(ひとけ)のないバスターミナルで過ごすことしばし、フェリーふ頭行きの市バスに乗り込む。バス停にはこの路線の営業係数が166とある。乗らないと廃止するぞという脅しなのか。

乗客は拙者ひとり。ターミナルを出て交差点前で中年サラリーマンが乗せてくれと頼むも、運転手は手で×を作る。しかしこれは止むを得まい。築地口でそこそこの乗車がありやれやれ。降りしきる雨の中をひた走って金城橋で降りる。その雨の中をあおなみ線の線路と並行してとぼとぼと歩き、建設中の「新・須田記念館」

ここも人影はない。すでにトランパスの残額が少ないので買い足し、初乗車なのでキップを買ってみると、券売機にはバスとの乗継割引運賃が表示された。こちらもすれ違う列車も乗客は少なく、経営が厳しいのは手に取るように分かる。それでも駅ごとにひとりふたりと乗ってきてやれやれ。先頭車に固まっているのは名古屋駅での階段位置の関係か。
無事に乗り終えて宿に戻る。名古屋駅の新幹線改札周辺には一部にロープが張られ、「STAFF」という腕章を付けた背広姿や官憲が目につき物々しい。多くのギャラリーが歌手だかダンサーだかのグループのお揃いのシャツを着ているため、おおよその見当はつく。当方には関心がないし、さっさと帰ってホテルご自慢という大浴場で疲れを癒そう。
(※)直前アポ入れ突撃:到着が16時を過ぎそうになる郵便局に対して電話でその旨を伝え、扱ってもらうよう頼んでおく行為。拙者ではないが過去には実行した者もいるという。当然ながら推奨はしないし、断られてもやむを得ない。
【行程】
[新横浜] 11:16(「こだま649号」8号車8D 718-12 =16両)13:46 [名古屋]~[名鉄名古屋] 14:13(名鉄名古屋本線 1561 =6両 440円)14:31 [新木曽川]~[新木曽川駅西] 15:14(一宮市iバス 100円)15:19 [玉ノ井駅東]~[玉ノ井] 15:32(名鉄尾西線 6246 =2両 220円)15:40 [名鉄一宮] 15:58(同 6245 =2両 440円)16:29 [津島] 16:43(名鉄バス 540円=割引後)17:36 [名鉄バスセンター]~(中略)~ 20:32(名古屋市営バス幹築地1系統 200円)20:53 [金城橋]~[金城ふ頭] 21:15(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線444H 1303 =4両 270円=割引後)21:38 [名古屋]