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県職労日高支部が国体シャツをミャンマーの2村に贈呈、感謝状届く 〈2016年6月26日〉

2016年06月27日 08時30分00秒 | 記事

「きいちゃん」シャツを受け取る村民の皆さん


 県職員労働組合日高支部(南隆也支部長、組合員205人)が、社会貢献活動の一環で昨年の「紀の国わかやま国体」で職員が着用した「きいちゃん」シャツをミャンマー連邦共和国の2つの村に贈呈した。日高振興局や管内7市町、紀の川市の協力で444着集まり、同国で電化技術支援事業を行っている紀南電設(株)=林惠一代表取締役、御坊市湯川町小松原=の協力を得て村に届けた。村長から感謝状が届き、仁坂吉伸知事も取り組みを評価しており、南支部長は「今後も何らかの形で社会貢献活動を続けたい」と話した。

 県や市町村が国体用にマスコットキャラクターの「きいちゃん」を入れたポロシャツやTシャツ、ワイシャツを作り、職員らが購入してPRに活用。国体終了後に岡本敏秀・前日高振興局長と同支部役員が「国体が終わり、着る機会が減った。このままタンスの中に眠ってしまうのはもったいない。なんとか有効活用できないか」との話になり、同支部が社会貢献活動の一環で海外で有効活用してもらうリユース事業を行うことにした。
 昨年12月から振興局、同局管内の県出先機関、管内7市町の職員に「国体ロゴが入った半袖のポロシャツ、ワイシャツ、Tシャツで使用しないもの」の寄付を呼びかけた。振興局や7市町をはじめ紀の川市職員労働組合も協力し、451着が集まり、汚れや破れているものを除く444着を送ることにした。1着ずつきれいにたたみビニール袋に入れ、郵便用の段ボール箱で6箱分ある。
 リユース先として「現地に確実に届く」「住民の方々に喜んで着てもらえる」ところを検討し、独立行政法人国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」でミャンマーの無電化地域で電化技術支援を行っている紀南電設の協力を得てミーライ村(290世帯)とアタヤゥン村(55世帯)に送ることになり、国際郵便で同社のミャンマー支店に送り、現地駐在員が5月19日に2村に届けた。
 贈呈式では村民にシャツが披露され、全世帯に配布された。村民は笑顔で受け取り、その場で着用する人もいたという。村長からは「和歌山県の方々にはJICA事業で私たちの村に電気を付けていただきました。また、和歌山県、市町職員の有志の方には昨年使われた国体祭典のユニフォームをいただき、ありがとうございました。村民全所帯に配布し、着用します。心より感謝します」との感謝状が届き、賛同した市町に届ける。
 南支部長は「多くの皆さんの善意できいちゃんのシャツが海を渡り、着ていただけることになった。村長をはじめ、村民の皆さんが大変喜んでいたという報告を聞き、笑顔で喜んでいる写真も見せていただき、やって良かったと大変うれしく思っています。これからも何らかの形で社会貢献活動を続けていきたい」と話した。田中達也日高振興局長は「県庁の拡大部長会で知事に報告したところ『国際貢献事業として良い取り組みを行ってくれた』との言葉をいただいた。今後もこのような社会貢献活動を続けてもらえればありがたい」と話した。


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