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日高川町と大阪府泉大津市が友好提携で互いに経済活性 〈2016年6月17日〉

2016年06月17日 08時30分00秒 | 記事

泉大津市の商店街空き店舗で日高川町の特産品を
販売して2年が経過


 日高川町が、旧中津村時代から友好都市を結んでいる大阪府泉大津市の商店街で、同町の新鮮な野菜などの特産物を販売する取り組みが互いに大きな経済効果を生んでいる。平成26年6月に同市内の商店街空き店舗で販売を始めて丸2年、毎週2回の販売日には開店を待つ人が並び、商店街の活性化とともに販売する道の駅SanPin中津の売り上げアップや同市からの観光客増加など成果が数字となって表れている。

 毎週月曜日と金曜日の早朝、日高川町船津の道の駅SanPin中津では、同所を運営するフラット・フィールド・オペレーションズ(旧・本家さぬきや)の社員と観光振興に携わる町の地域おこし協力隊員の女性が約800点の商品を車に積み込む姿が見られる。行き先は、友好都市の大阪府泉大津市の商店街。午前10時の開店前には毎回20人近い買い物客が列を作り、かんきつ類や旬の野菜、特産の紀州備長炭やシイタケなどを買い求める。
 約10年前、同市の量販店駐車場で月1回の特産品販売を実施したところ、大半の商品が完売するほどの盛況ぶりとなった。その後、伊藤晴彦市長が就任し、空き店舗が目立つ商店街の活性化と高齢者の買い物難民を解消しようと、平成26年6月から空き店舗の一角で中津産品所が特産物の販売を始めた。
 開店初日に駆けつけた同市長と市木久雄町長は、100人を超す買い物客を目にした。当初は、週1日の販売で2カ月だけの契約だったが、期間を延長し、昨年4月からは週2日の販売に。午前10時から午後1時30分までの営業だが、箱バン2台に積み込んだ商品の8割は売れ、1日平均の売り上げは約10万円にもなる。この時期は、スイカやミニトマト、青梅などの野菜、冬場などには町特産のかんきつ類が人気を呼んでいる。
 採れたてで食べごろの野菜は、スーパーなどの商品よりも安くておいしいと評判。空き店舗が増え衰退が続く地元の商店街にとっても買い物客が戻り、活気を与えてくれると喜ばれている。一方、高速道路の南伸で年々来店者数が減少傾向にある中津産品販売所にとっては、売上の確保や生産者の意欲向上にもつながっている。
 同店では「ふじまつり」などのチラシを配布して町のイベントなどもPR。中津産品所はじめ町内観光施設を管理運営するフラット・フィールド・オペレーションズは、同市に本社があり、系列のバス会社がツアーを組むなど、市との強いつながりを生かして、日高川町の観光施設利用者も大幅に増加している。
 中津産品所の藤本拓子所長は「商店街はじめ泉大津市の方々が喜んでくれていることが何よりもうれしい。産品所の売り上げアップや来町者の増加につながり、商店街の活性化とともに相乗効果を生んでいると思います」と話している。


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