お久し振りに前回の続きです。
★第22話 みどり君とプップクプー 脚本△ 演出○ 作画△ 総合○
――早朝のくりみヶ丘に、謎の笛の音が響く。
まどろむ中で聴きながら大好きな優の夢を見ていたみどりは、その笛の音のお蔭で良い夢を見れたのだと思い込んでしまう。
笛を吹いてたのは、みどり同様太っちょの『パイパー』と言う迷子だった。
もう1度笛の音を聞けば優の夢が見られると考えたみどりは、どうにか吹いて貰おうと少年の機嫌を取る。
しかし少年が笛を吹く度、何故かあらゆる機械が狂ってしまい――
…正にマミらしいシュールな話で面白いと思う。
リアリティ溢れる季節描写は、流石安濃高志演出だなぁと。(マジカルエミの監督さんです)
三角ビルが笛の様に鳴いている、直接関って来るものじゃないけど、話を趣き深くする好演出。
ラストシーンの不思議な美しさに魅入られました。
笛の音が響いた後、暗闇と静寂に覆われる街。
普段と違う街の顔が覗ける一瞬…此処は圧巻です。
マミの背景を担当してるのは、名美術監督としてアニメファンから知られている小林七郎氏。
氏ならではの神秘的な背景が、多いに話を盛上げているかと。
・第23話 星のパラソル 脚本○ 演出△ 作画× 総合○
――綾瀬めぐみに、スネークジョーを通してパルテノンプロのライバル『LPプロ』から引き抜きの話が持ち込まれた。
何時もマミばかり優遇する立花慎悟への怒りから、めぐみの心は揺れ動く。
強引にLPプロの片岡社長に会わせようと、めぐみを連れ出すスネークジョー。
だがその途中でめぐみは車を下り、後を付けてきた優に「『星のパラソルで待ってる』と慎悟に伝えてくれ」と言って姿を消した。
果たして『星のパラソル』とは…?
めぐみは何処で待っているのか…?
悩む立花は、めぐみとの思い出の地を脳裏で辿る――
…ミステリー仕立ての脚本が面白い。
『星のパラソル』とは何ぞや?――最後まで考えながら観てしまった。
作画が良ければ傑作になっただろうに…ままならぬものよ。
この回はめぐみさんと立花社長のラブストーリー。
マミも優も脇役です。
サブキャラ主体で話が出来るのは、キャラ関係がしっかり構築されている証。
・第24話 クマ熊オーディション 脚本△ 演出△ 作画○ 総合△
…この回は脚本が駄目とまでは言わないけど、失礼ながら内容があまりに古臭く。(汗)
「熊を思って一緒に逃亡する少女」とは、まるで一昔前のドラマ脚本の様だ。(汗)
担当したのは柳○茂氏…クサイ脚本を書くと評判の方である。
★第25話 波乱!歌謡祭の夜 脚本○ 演出○ 作画△ 総合○
――年末最大の歌イベント『NPB歌謡祭』。
有力な新人賞候補であるマミは、毎日大忙しだ。
つい俊夫との約束を破ってしまい、マミの姿で謝る優。
とは言え正体を知らない俊夫には勿論伝わらず、拗れた末に喧嘩になってしまう。
「優なんかより、マミが良い」
思わず飛び出した俊夫の言葉。
真に受けて思い詰める優。
自分ではなく、マミばかり追い駆ける俊夫。
マミは自分だけど…でも「自分」ではないのだ。
多忙な毎日の中では仲直りする暇も無く…終にマミは「歌謡祭に出たくない」と立花に訴える。
しかしめぐみからファンに対するスターの責任を教えられ、考え直して歌謡祭に集中するマミ。
そして歌謡祭当日――俊夫は、マミの控室に入る優を見付ける。
追い駆けてドアの隙間から覗いた俊夫は、優がマミに変身するのを目撃したのだった…!
「他人に正体を知られたら、魔法は2度と使えなくなる」
ピノピノが最初に警告した通り、石に変る魔法ステッキ。
茫然とする俊夫を残し…マミは舞台へと駆けて行く――
…前半の山場であり、初の前後編(の内の前編)。
「正体を知られたら魔法が使えなくなる」設定を敷いた時から考えられてただろう話。
とてつもなく盛上りました。
伊藤氏の脚本も最高なのですが、安濃氏の演出が冴える!
校庭の大きな木の下、背中合せに話す優と俊夫のシーンなんて、実に巧いと唸ってしまう。
石化した魔法ステッキが、ひび割れた鏡に映るっつうのも…「元に戻らない」事を暗示してる様でね。
そして何よりめぐみさんが良いなぁと。(笑)
マミと較べて自分のファンの列が短いのを目の当たりにしても、笑って一緒にサインし続ける…めぐみさん、あんたはスターの鑑だ!(天晴)
★第26話 バイバイ・ミラクル 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
――動揺しながらも、今迄会った精霊達の力を借り、歌謡祭で歌い切るマミ。
結果、新人賞は逃すも、審査員特別賞に輝いた。
受賞後、詰め掛けるファンの中に俊夫を見付けたマミは、無言のまま車で会場を去り、聖夜の街を独り歩く。
何時しか着いた場所は、マミに変身し、俊夫と最初に言葉を交した、思い出の公園だった――
…高田麻美って誰だ!?(大笑)
目出度く新人賞に輝くも、後の足取りが掴めない、謎のアイドル。(実はスタッフ間のお遊びで、キャラデザ「高田」明美氏と作監遠藤「麻美」氏の名前が元ネタ)
そんな事はさて置き、脚本・演出・作画、三拍子揃った大傑作でした。
特にクリスマスの街を彷徨うマミの表情が素晴しい。
もう優には戻れない…
俊夫に見られた…知られてしまった…
家に帰りたい…けど帰れない…
中身は10歳の子供なのに、頭の中で様々な思いが交錯してる。
掌の上には小銭数枚。
かけた電話の向う側で、母親と父親の声が響く。
自分の為にクリスマスケーキを作り、自分を待っている両親。
声を出したくても出せない…自分はもう「優」じゃない。
…このシーンが切ないのなんの。(涙)
公園で途方に暮れる優。
そこへ迎えに来る俊夫。
以前、優が迷子になった自分を迎えに来るよう呼んだ公園の場所を、ちゃんと俊夫は覚えていたのだ。
「……帰ろう…優…。
大丈夫、俺、誰にも言ってないから…!」
「…駄目なの…!
…だって…人に変身見られたら…2度と優に戻れないんだもん…!
………でも………俊夫はその方が良いんじゃないの…?
これから私…ずっと俊夫の好きな『マミ』で居られるんだよ…!」
このシーンも激切ない。(涙)
女の子だなぁとね…10歳なんだけど、女心がユラユラ揺れ動いとる。
さて、ネタ晴らしするまでもなく、優は元に戻れます。
どやって元に戻れるかは、観てのお楽しみに残しておきましょう。
(ヤフー動画で有料ですが全話配信されてまする→http://streaming.yahoo.co.jp/p/y/pie/10001/)
前半の〆に相応しい回で御座いました。
他、個人的に良いなと感じたシーンは、「歌謡祭の観客席に居る優がTVに映るかも」っつって、店のTVを観る親バカな母親。(笑)
それを聞いて「俺は2階の大きなTVで観よう」と言う、更に親バカな父親。(笑)
家庭の描写が温かく、とても「らしい」点も、マミの魅力の1つだったと思う。
「女にふられ~、友達に裏切られ~、偶々入った店では隣の客の方がエビフライが大きかった上に、お釣りを少なく渡された~」…木所さん、その例えはナイスだ!(笑)
・第27話 フェザースターへ! 脚本△ 演出△ 作画○ 総合△
――新年早々ピノピノに呼び出された優と俊夫は、フェザースターに行く。
そこで優は再び魔法を手に入れ、引き換えに俊夫はマミの正体を知った記憶を失うのでした――
…ぶっちゃければ、そんな話で御座います。
正直御都合主義だなぁと。(笑)
まぁそうしないと番組終っちゃうからね~。
マミ以降、魔法のアイテムがやたら変るアニメが増えました。
玩具売らんかなの方針は、観ている方から言えばちょい不快。
…制作スタッフのせいじゃないんだけどね。
でも『ルミナスター』のデザインは、クリィミーステッキより好きでした。
余談ですが、自分が好きな魔法アイテムベスト3を挙げると――
1位…ミンキーステッキ(クリスマスステッキをモチーフにした赤白縞々模様がお洒落v販売されてた玩具には、振り回して遊べるよう、長いリボンが付いていた)
2位…ルミナスター(星の形したタンバリンというのは、ナイスデザインだと思う…変身シーンはステッキ時代の方が良いものが多かったんですけどね~)
3位…ハートブローム(『マジカルエミ』の変身アイテム。ハート型の輪の中からシャボン玉が出るイメージが幻想的。上の星が光って回るのも綺麗だった)
次点…ムーンスティック(セーラームーンの数有るアイテムの内の1つ。これ以外はデザインがゴチャゴチャしてて、あんま好きではなかった)
――閑話休題、話を戻して。(汗)
「俊夫から貰った魔法」という形にしたのは、最終回に向けて上手い演出だなぁと思いましたが。
「水溜りからフェザースターに行く」というのは、うる星映画『ビューティフル・ドリーマー』から来てると見た。(笑)
・第28話 ふしぎな転校生 脚本△ 演出△ 作画△ 総合△
新レギュラー『日高守』登場。
モデルは(またもや)押井守氏だそうだが…失礼ながら、ちょっと可愛くデザインし過ぎじゃないかと。(←本当に失礼だよ)(笑)
「北海道出身者は自然や動物が大好きな自由人」っつう約束事がアニメ界にはあるらしく、そーいう風来坊的キャラで御座いました。
登場時、最終回に向けて伏線を背負ってるのでは…なんて勘繰りもしたけど、そうでもなかった。
風の又三郎の様な役割で終ってしまった。
実は『マミ』の中で最も好きなキャラなのだが…スタッフが何を狙ってこの少年を登場させたのか、今もって謎…。
★第29話 ロープウェイ・パニック 脚本△ 演出○ 作画○ 総合○
――大好きなTV番組『スパイハンター・ゼロゼロテン』に、マミがゲスト出演する事になり、優は大喜び。
ウキウキ気分で撮影開始…所が悪役ジェームズにマミがロープウェイへ連れ込まれたのを見て、勘違いしたネガは助けようとロープウェイを動かしてしまう。
それを見た助監督が、ネガを捕まえようと誤って操作メカを壊し、ゴンドラは地上数10mの高さで停止。
実は高所恐怖症だったゼロゼロテンは気絶してしまい、マミとジェームズはピンチを切り抜けようと悪戦苦闘。
そんな2人(と気絶した1人)を救出したのは俊夫だった。
家に帰った優は「ゼロゼロテンはもうこりごり」と両親に漏らし、俊夫に惚れ直すのだった――
…マミのファッションショー等、作画スタッフが遊んでて良い感じで御座いますv
変身シーンも全話中で最もアクションが大きく見物。
演出面で挙げるなら、冒頭、母子タッグを組んでの皿洗いシーンが楽しかった。
しかしスパイ番組の割に、脚本ちょいとダサ過ぎじゃね?
いくら話中の話だからって…もちょっと凝って欲しかったな~と感じたり。
それと結局監督が選んだミニスカートは必要性無かったと思うのだが…。(笑)
・第30話 前略おばあちゃん 脚本△ 演出○ 作画○ 総合○
「故郷に居る母親(或いは祖母)に見栄っ張りな手紙出したら、本当かどうか確かめに上京すると当人から聞いて大慌て。
慌てて周囲に上手く取り繕ってくれる様頼むも、結局嘘だという事がバレてしまう。
怒って田舎に連れ戻されそうになるも、一生懸命引き止める周囲に心打たれた母親(或いは祖母)は、『周りの人達に感謝せぇよ』と言い残して帰って行くのであった…。」
…そんな黄金パターンを最初に創作したのは何方なのだろう??
流石はクサい話創りで鳴らしてる柳○氏である。
誠に失礼ながら、演出と作画の良さで救われた回だったなと。(笑)
ルミナウォーク、中々可愛いデザインだと思うが…当時玩具として販売してたんですかね~?
★第31話 優のフラッシュダンス 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
――マミの様な子が好きと語る俊夫に、大人になればマミの様になれると自信を覗かす優。
しかし俊夫は笑って相手にしてくれない。
「外面だけでなく、内面からして違う」と…。
怒った優は女らしく優雅さを持ってやろうじゃないかと、両親にダンス教室へ通わせてくれと頼み込む。
丁度ダンスを習いたいと考えてた母親と一緒に、めぐみの通うダンス教室の門を叩く2人。
しかし思ったより専門的だったそのダンス教室で、何も知らない2人は大恥を掻いてしまう。
馬鹿にされ、2度と行くもんかと怒る母親。
しかし優は3日後の入会テストにチャレンジすると息巻く。
毎日練習に励んだものの…結果はダメ。
落ち込む帰り道に出迎えてくれた俊夫は、優を優しく慰め、努力を認めてくれた――
…脚本・演出・作画、三拍子揃った傑作の回。
何せ伊藤脚本で望月演出で後藤作画ですから。
「頑張ってテストに合格しました」っつう、在り来りなオチにしない所が偉い。
「世の中には頑張っても上手く行かない事が有る」…子供番組だからって、甘ったるい話にしなかった点に好感持てました。
その上で、「ちゃんと認めてくれる人は居るんだよ」と…夢叶わなくとも、心温まるラストで御座いました。
俊夫君が本当に好いお兄ちゃんしててね~、何か優の気持ちが解るなぁと。(笑)
「…看護婦さん…!
僕…本当は癌なんでしょう…!?」
「アハッv解っちゃったァ?」
「ガーン!!」
古典的洒落ながら笑っちまったよ…!(爆笑)
その後の水爆怪獣『ユウゴン』といい、作画のお遊びが激しい回でした。
2頭身キャラ劇場等、高木弘樹氏の原画が光ってます。
当時竹本泉氏が描いて(何故か男性に)人気の高かった少女漫画『あおいちゃんパニック!』の主人公『あおいちゃん(↑の落描き参照)』が出演した事で、話題が沸騰した回でもあったり。
…そんな訳で帰って来ております。
出会いの多い、楽しい旅で御座いましたが、帰ってから風邪引いちゃいまして…。(汗)
細かい話は追々語るとして…そうですね…1月にでも。(←何故そんな遅く…)(汗)
ちょこちょことしたモノは12/15~語る積りですがね。
やっぱり1泊2日で終らせるんじゃ勿体無い場所だと再認識しましたです。(笑)
…済みませんが、まだ完全治ってないんで、また落ちます。
それなのに明日も仕事なのでした…。(涙)
★第22話 みどり君とプップクプー 脚本△ 演出○ 作画△ 総合○
――早朝のくりみヶ丘に、謎の笛の音が響く。
まどろむ中で聴きながら大好きな優の夢を見ていたみどりは、その笛の音のお蔭で良い夢を見れたのだと思い込んでしまう。
笛を吹いてたのは、みどり同様太っちょの『パイパー』と言う迷子だった。
もう1度笛の音を聞けば優の夢が見られると考えたみどりは、どうにか吹いて貰おうと少年の機嫌を取る。
しかし少年が笛を吹く度、何故かあらゆる機械が狂ってしまい――
…正にマミらしいシュールな話で面白いと思う。
リアリティ溢れる季節描写は、流石安濃高志演出だなぁと。(マジカルエミの監督さんです)
三角ビルが笛の様に鳴いている、直接関って来るものじゃないけど、話を趣き深くする好演出。
ラストシーンの不思議な美しさに魅入られました。
笛の音が響いた後、暗闇と静寂に覆われる街。
普段と違う街の顔が覗ける一瞬…此処は圧巻です。
マミの背景を担当してるのは、名美術監督としてアニメファンから知られている小林七郎氏。
氏ならではの神秘的な背景が、多いに話を盛上げているかと。
・第23話 星のパラソル 脚本○ 演出△ 作画× 総合○
――綾瀬めぐみに、スネークジョーを通してパルテノンプロのライバル『LPプロ』から引き抜きの話が持ち込まれた。
何時もマミばかり優遇する立花慎悟への怒りから、めぐみの心は揺れ動く。
強引にLPプロの片岡社長に会わせようと、めぐみを連れ出すスネークジョー。
だがその途中でめぐみは車を下り、後を付けてきた優に「『星のパラソルで待ってる』と慎悟に伝えてくれ」と言って姿を消した。
果たして『星のパラソル』とは…?
めぐみは何処で待っているのか…?
悩む立花は、めぐみとの思い出の地を脳裏で辿る――
…ミステリー仕立ての脚本が面白い。
『星のパラソル』とは何ぞや?――最後まで考えながら観てしまった。
作画が良ければ傑作になっただろうに…ままならぬものよ。
この回はめぐみさんと立花社長のラブストーリー。
マミも優も脇役です。
サブキャラ主体で話が出来るのは、キャラ関係がしっかり構築されている証。
・第24話 クマ熊オーディション 脚本△ 演出△ 作画○ 総合△
…この回は脚本が駄目とまでは言わないけど、失礼ながら内容があまりに古臭く。(汗)
「熊を思って一緒に逃亡する少女」とは、まるで一昔前のドラマ脚本の様だ。(汗)
担当したのは柳○茂氏…クサイ脚本を書くと評判の方である。
★第25話 波乱!歌謡祭の夜 脚本○ 演出○ 作画△ 総合○
――年末最大の歌イベント『NPB歌謡祭』。
有力な新人賞候補であるマミは、毎日大忙しだ。
つい俊夫との約束を破ってしまい、マミの姿で謝る優。
とは言え正体を知らない俊夫には勿論伝わらず、拗れた末に喧嘩になってしまう。
「優なんかより、マミが良い」
思わず飛び出した俊夫の言葉。
真に受けて思い詰める優。
自分ではなく、マミばかり追い駆ける俊夫。
マミは自分だけど…でも「自分」ではないのだ。
多忙な毎日の中では仲直りする暇も無く…終にマミは「歌謡祭に出たくない」と立花に訴える。
しかしめぐみからファンに対するスターの責任を教えられ、考え直して歌謡祭に集中するマミ。
そして歌謡祭当日――俊夫は、マミの控室に入る優を見付ける。
追い駆けてドアの隙間から覗いた俊夫は、優がマミに変身するのを目撃したのだった…!
「他人に正体を知られたら、魔法は2度と使えなくなる」
ピノピノが最初に警告した通り、石に変る魔法ステッキ。
茫然とする俊夫を残し…マミは舞台へと駆けて行く――
…前半の山場であり、初の前後編(の内の前編)。
「正体を知られたら魔法が使えなくなる」設定を敷いた時から考えられてただろう話。
とてつもなく盛上りました。
伊藤氏の脚本も最高なのですが、安濃氏の演出が冴える!
校庭の大きな木の下、背中合せに話す優と俊夫のシーンなんて、実に巧いと唸ってしまう。
石化した魔法ステッキが、ひび割れた鏡に映るっつうのも…「元に戻らない」事を暗示してる様でね。
そして何よりめぐみさんが良いなぁと。(笑)
マミと較べて自分のファンの列が短いのを目の当たりにしても、笑って一緒にサインし続ける…めぐみさん、あんたはスターの鑑だ!(天晴)
★第26話 バイバイ・ミラクル 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
――動揺しながらも、今迄会った精霊達の力を借り、歌謡祭で歌い切るマミ。
結果、新人賞は逃すも、審査員特別賞に輝いた。
受賞後、詰め掛けるファンの中に俊夫を見付けたマミは、無言のまま車で会場を去り、聖夜の街を独り歩く。
何時しか着いた場所は、マミに変身し、俊夫と最初に言葉を交した、思い出の公園だった――
…高田麻美って誰だ!?(大笑)
目出度く新人賞に輝くも、後の足取りが掴めない、謎のアイドル。(実はスタッフ間のお遊びで、キャラデザ「高田」明美氏と作監遠藤「麻美」氏の名前が元ネタ)
そんな事はさて置き、脚本・演出・作画、三拍子揃った大傑作でした。
特にクリスマスの街を彷徨うマミの表情が素晴しい。
もう優には戻れない…
俊夫に見られた…知られてしまった…
家に帰りたい…けど帰れない…
中身は10歳の子供なのに、頭の中で様々な思いが交錯してる。
掌の上には小銭数枚。
かけた電話の向う側で、母親と父親の声が響く。
自分の為にクリスマスケーキを作り、自分を待っている両親。
声を出したくても出せない…自分はもう「優」じゃない。
…このシーンが切ないのなんの。(涙)
公園で途方に暮れる優。
そこへ迎えに来る俊夫。
以前、優が迷子になった自分を迎えに来るよう呼んだ公園の場所を、ちゃんと俊夫は覚えていたのだ。
「……帰ろう…優…。
大丈夫、俺、誰にも言ってないから…!」
「…駄目なの…!
…だって…人に変身見られたら…2度と優に戻れないんだもん…!
………でも………俊夫はその方が良いんじゃないの…?
これから私…ずっと俊夫の好きな『マミ』で居られるんだよ…!」
このシーンも激切ない。(涙)
女の子だなぁとね…10歳なんだけど、女心がユラユラ揺れ動いとる。
さて、ネタ晴らしするまでもなく、優は元に戻れます。
どやって元に戻れるかは、観てのお楽しみに残しておきましょう。
(ヤフー動画で有料ですが全話配信されてまする→http://streaming.yahoo.co.jp/p/y/pie/10001/)
前半の〆に相応しい回で御座いました。
他、個人的に良いなと感じたシーンは、「歌謡祭の観客席に居る優がTVに映るかも」っつって、店のTVを観る親バカな母親。(笑)
それを聞いて「俺は2階の大きなTVで観よう」と言う、更に親バカな父親。(笑)
家庭の描写が温かく、とても「らしい」点も、マミの魅力の1つだったと思う。
「女にふられ~、友達に裏切られ~、偶々入った店では隣の客の方がエビフライが大きかった上に、お釣りを少なく渡された~」…木所さん、その例えはナイスだ!(笑)
・第27話 フェザースターへ! 脚本△ 演出△ 作画○ 総合△
――新年早々ピノピノに呼び出された優と俊夫は、フェザースターに行く。
そこで優は再び魔法を手に入れ、引き換えに俊夫はマミの正体を知った記憶を失うのでした――
…ぶっちゃければ、そんな話で御座います。
正直御都合主義だなぁと。(笑)
まぁそうしないと番組終っちゃうからね~。
マミ以降、魔法のアイテムがやたら変るアニメが増えました。
玩具売らんかなの方針は、観ている方から言えばちょい不快。
…制作スタッフのせいじゃないんだけどね。
でも『ルミナスター』のデザインは、クリィミーステッキより好きでした。
余談ですが、自分が好きな魔法アイテムベスト3を挙げると――
1位…ミンキーステッキ(クリスマスステッキをモチーフにした赤白縞々模様がお洒落v販売されてた玩具には、振り回して遊べるよう、長いリボンが付いていた)
2位…ルミナスター(星の形したタンバリンというのは、ナイスデザインだと思う…変身シーンはステッキ時代の方が良いものが多かったんですけどね~)
3位…ハートブローム(『マジカルエミ』の変身アイテム。ハート型の輪の中からシャボン玉が出るイメージが幻想的。上の星が光って回るのも綺麗だった)
次点…ムーンスティック(セーラームーンの数有るアイテムの内の1つ。これ以外はデザインがゴチャゴチャしてて、あんま好きではなかった)
――閑話休題、話を戻して。(汗)
「俊夫から貰った魔法」という形にしたのは、最終回に向けて上手い演出だなぁと思いましたが。
「水溜りからフェザースターに行く」というのは、うる星映画『ビューティフル・ドリーマー』から来てると見た。(笑)
・第28話 ふしぎな転校生 脚本△ 演出△ 作画△ 総合△
新レギュラー『日高守』登場。
モデルは(またもや)押井守氏だそうだが…失礼ながら、ちょっと可愛くデザインし過ぎじゃないかと。(←本当に失礼だよ)(笑)
「北海道出身者は自然や動物が大好きな自由人」っつう約束事がアニメ界にはあるらしく、そーいう風来坊的キャラで御座いました。
登場時、最終回に向けて伏線を背負ってるのでは…なんて勘繰りもしたけど、そうでもなかった。
風の又三郎の様な役割で終ってしまった。
実は『マミ』の中で最も好きなキャラなのだが…スタッフが何を狙ってこの少年を登場させたのか、今もって謎…。
★第29話 ロープウェイ・パニック 脚本△ 演出○ 作画○ 総合○
――大好きなTV番組『スパイハンター・ゼロゼロテン』に、マミがゲスト出演する事になり、優は大喜び。
ウキウキ気分で撮影開始…所が悪役ジェームズにマミがロープウェイへ連れ込まれたのを見て、勘違いしたネガは助けようとロープウェイを動かしてしまう。
それを見た助監督が、ネガを捕まえようと誤って操作メカを壊し、ゴンドラは地上数10mの高さで停止。
実は高所恐怖症だったゼロゼロテンは気絶してしまい、マミとジェームズはピンチを切り抜けようと悪戦苦闘。
そんな2人(と気絶した1人)を救出したのは俊夫だった。
家に帰った優は「ゼロゼロテンはもうこりごり」と両親に漏らし、俊夫に惚れ直すのだった――
…マミのファッションショー等、作画スタッフが遊んでて良い感じで御座いますv
変身シーンも全話中で最もアクションが大きく見物。
演出面で挙げるなら、冒頭、母子タッグを組んでの皿洗いシーンが楽しかった。
しかしスパイ番組の割に、脚本ちょいとダサ過ぎじゃね?
いくら話中の話だからって…もちょっと凝って欲しかったな~と感じたり。
それと結局監督が選んだミニスカートは必要性無かったと思うのだが…。(笑)
・第30話 前略おばあちゃん 脚本△ 演出○ 作画○ 総合○
「故郷に居る母親(或いは祖母)に見栄っ張りな手紙出したら、本当かどうか確かめに上京すると当人から聞いて大慌て。
慌てて周囲に上手く取り繕ってくれる様頼むも、結局嘘だという事がバレてしまう。
怒って田舎に連れ戻されそうになるも、一生懸命引き止める周囲に心打たれた母親(或いは祖母)は、『周りの人達に感謝せぇよ』と言い残して帰って行くのであった…。」
…そんな黄金パターンを最初に創作したのは何方なのだろう??
流石はクサい話創りで鳴らしてる柳○氏である。
誠に失礼ながら、演出と作画の良さで救われた回だったなと。(笑)
ルミナウォーク、中々可愛いデザインだと思うが…当時玩具として販売してたんですかね~?
★第31話 優のフラッシュダンス 脚本○ 演出○ 作画○ 総合○
――マミの様な子が好きと語る俊夫に、大人になればマミの様になれると自信を覗かす優。
しかし俊夫は笑って相手にしてくれない。
「外面だけでなく、内面からして違う」と…。
怒った優は女らしく優雅さを持ってやろうじゃないかと、両親にダンス教室へ通わせてくれと頼み込む。
丁度ダンスを習いたいと考えてた母親と一緒に、めぐみの通うダンス教室の門を叩く2人。
しかし思ったより専門的だったそのダンス教室で、何も知らない2人は大恥を掻いてしまう。
馬鹿にされ、2度と行くもんかと怒る母親。
しかし優は3日後の入会テストにチャレンジすると息巻く。
毎日練習に励んだものの…結果はダメ。
落ち込む帰り道に出迎えてくれた俊夫は、優を優しく慰め、努力を認めてくれた――
…脚本・演出・作画、三拍子揃った傑作の回。
何せ伊藤脚本で望月演出で後藤作画ですから。
「頑張ってテストに合格しました」っつう、在り来りなオチにしない所が偉い。
「世の中には頑張っても上手く行かない事が有る」…子供番組だからって、甘ったるい話にしなかった点に好感持てました。
その上で、「ちゃんと認めてくれる人は居るんだよ」と…夢叶わなくとも、心温まるラストで御座いました。
俊夫君が本当に好いお兄ちゃんしててね~、何か優の気持ちが解るなぁと。(笑)
「…看護婦さん…!
僕…本当は癌なんでしょう…!?」
「アハッv解っちゃったァ?」
「ガーン!!」
古典的洒落ながら笑っちまったよ…!(爆笑)
その後の水爆怪獣『ユウゴン』といい、作画のお遊びが激しい回でした。
2頭身キャラ劇場等、高木弘樹氏の原画が光ってます。
当時竹本泉氏が描いて(何故か男性に)人気の高かった少女漫画『あおいちゃんパニック!』の主人公『あおいちゃん(↑の落描き参照)』が出演した事で、話題が沸騰した回でもあったり。
…そんな訳で帰って来ております。
出会いの多い、楽しい旅で御座いましたが、帰ってから風邪引いちゃいまして…。(汗)
細かい話は追々語るとして…そうですね…1月にでも。(←何故そんな遅く…)(汗)
ちょこちょことしたモノは12/15~語る積りですがね。
やっぱり1泊2日で終らせるんじゃ勿体無い場所だと再認識しましたです。(笑)
…済みませんが、まだ完全治ってないんで、また落ちます。
それなのに明日も仕事なのでした…。(涙)