kotoba日記                     小久保圭介

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零におさまる

2022年01月14日 | 生活詩
  


降る雪
積もっているのを
見ていると
わたしたち
不思議だけれど
静かな気分になっている

まるで誰もいない
御堂の中で
仏像を前に
座るように

雪の白ほど
不思議なものは
他にない

雪はすべてを
零にする
+も-もない点の上で
わたしたちは
おさまってしまうのだ
すっぽりと

やがて
芽吹くことが判っていても
おさまってしまうのだ
零という名の
美樹の下
わたしたちは
胸の中で
目を閉じる



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