kotoba日記                     小久保圭介

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縁の結び目

2018年08月15日 | 生活
朝は
雨に沿われて
始まった

縁がある
そのことのみで
道をゆく
北に向かって
進んでゆく

着くと
雨は上がっていた
ただ
いつ降るかはわからない
ただ
降ったとして
冷たい雨ではないだろう
傘を置いたまま
とりあえず
知らぬ喫茶店に入って
トーストと卵とコーヒーを飲んだ
そこで
話をしては
そうなのああなの
と静かに話す

店を出て
石段を登ってゆく
門をくぐり
手を重ね
わずかなお金を
財布から出して
中に入ってみる

座り
神妙な顔をして
あぐらをかく
火が上がる
声が上がる
声が重なる
ドラムが鳴る
鈴が鳴る

中から出ると
雨が降っていたけれど
違う場所に行ってみた
まだ人は一人しかいず
あけはなたれたふすまのところで
寝そべって
暑さにたまりかね
缶コーヒーを買いにいったり
外の緑に降る雨の粒
それは映画のシーンのように
セリフを待つ景でもあった
きれいは雑多な日常に
瞬間あらわれて
わたしに言葉を求めている
ならばわたしは言う
きれいです


たくさんの人々が集う頃
椅子が出されて
その椅子の数だけ人が集い
さらに集い
椅子は足りなくなり
板の間に座る


外に出て
話す

遅い昼食
カレーを食べて
帰路をゆく

なんだかんだと
朝の雨から時は過ぎ
日暮れの縁の結び目を
手で触ってみると
硬かった

この世に生まれ
ここで会っている
話している



コメント
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