千の天使がバスケットボールする

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おひとりさまの時代「シングルトン」

2008-11-27 23:15:59 | Nonsense
【平均寿命最高更新、女性85.99歳・男性79.19歳】

厚生労働省は31日、2007年の日本人の平均寿命が女性85.99歳、男性79.19歳と、過去最高を更新したと発表した。
女性は23年連続で長寿世界一。前年に比べると、女性は0.18歳、男性は0.19歳のびた。男女差は6.80歳で、前年より0.01歳縮まった。
国際的に見ると、女性では、日本に次いで長寿なのは香港の85.4歳で、第3位がフランスで84.1歳だった。男性の長寿世界一はアイスランドの79.4歳で、次いで香港の79.3歳、第3位が日本だった。(2008年8月1日 読売新聞)


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この夏、郊外の公立図書館でバイトをしている知人に、今どんな本が人気あるのか尋ねたら、上野千鶴子さんの「おひとりさま」と即答された。予約件数ダントツとのことだった。最初は驚いたが、実は私も借りたいと思っていたくらいだからそれもそうかも・・・・。
何しろ日本人の男性は80歳ぐらいでこの世からさよならするが、女性は86歳ぐらいまで生き伸びる。もし5歳の年齢差があったとしても、女性の最後は10年近いおひとりさま時代を迎えるわけだ。結婚しても、こどもがいても、いつかはおひとりさま。

そんなおひとりさまのロンドン事情が今日の「読売新聞」で紹介されていたのが、「ロンドン5景」。
1996年、英国で30代独身女性の私生活を描いてベストセラーになった小説を映画化した『ブリジット・ジョーンズの日記』は、日本でも大受けだった。ちょっと太めのブリジット(レニー・ゼルウィガー)が本音まるだし、いい男の捕獲にのりだすその”真剣ぶり”には、おおいに笑わせられた。映画の宣伝効果?もあって、ロンドンは、大都市のシングルトン(パートナーのいない独身女性)の生態を映す街として有名になったが、今では「男に飢えたブリジット」を支持する女性は絶滅してしまったそうだ。

但し、英統計局によると25歳~44歳の独り暮らしの女性は、過去20年間で倍増して、8%を占める。理由としては、ロンドンはキャリア志向の女性にふさわしい就学と就労の機会が用意されているためだ。この辺は、東京と事情が似ている。シングルトンは恋愛至上主義とは相容れず、6割の人がパートナーがいなくても充実した人生を楽しめると考えている!これも、日本の都会の女性像に近いのでは。勿論、ひとりよりもふたりを望んでいて恋人は欲しいのだが、ブリジット・ジョーンズと決定的に違うのは、必死に生涯の伴侶を探すことよりも、「自分のライフスタイルを保つ」ことの方が大事と言い切るところである。

記事を読んだ感じたのが、ロンドンのシングルトンは、ケンブリッジ大学出身の大手新聞社に勤務など、知的エリート女性が多いことだ。だから、彼女たちは恋愛志向と一線を画す女性である「フリーメイル」と呼ばれ、豪華旅行や単身者用の高級マンションの市場を過熱させる重要な消費者となっている。30足以上の靴をもつ割合は、なんと25%。日本のパラサイト・シングルが働いてえた収入が、年長のお嬢さんのお小遣いとして消えていくのに比較して、ロンドンのシングルトンは経済的に自立して自活していて、尚且つ生活にゆとりがあるゆえか、プライドも少々お高い。社会学者のジャン・マクバリシュ氏によると金融危機により、女性が将来への不安から結婚生活に展望をもてずに益々独身が増えるそうだ。

私は、こどももある程度の年齢になったら個室があった方がよいと考える。ひとりの時間、ひとりで過ごす時間は、こどもの心を豊かにすると。最近は、ゲームの普及で事情が変わってきてしまったのが残念ではあるが、本来はひとりで読書をしたり、音楽を聴いたりと、自分に向き合う時間は貴重だと思う。それに、いつかはお独りさまではなく「おひとりさま」の時代になるのなら、おひとりさまの達人にならねばっ。
ところで友人によると、そんな私の口癖は「ひとりになりたい」らしい。
ひとりになりたい・・・。