先駆するひとからは、勇気がもらえる。

2012年10月15日 | 勇気について

5-5-6.先駆するひとからは、勇気がもらえる。
 同類の者の間では、先駆する勇気ある者をみて、後続の者は、自分にも出来るはずだと見習う。戦場では、古参兵は、新兵を勇気づける。古参兵は、慣れているから、恐怖もほどほどに、大胆で果敢な勇気ある振る舞いを見せることができる。過度に恐怖しがちの新兵は、これを見て見習い、勇気をもらうことになる。
 全員が新参者だったとすると、そのなかで勇気ある対応をする者を見て、他の過度に恐怖した者たちも、それをあるべき対応と自省して、勇気に先駆する者を見習うことができる。
 あとをつづく者は、先駆する者の危険体験を見るから、危険の程度が分かり、過度の妄想などなしで、落ち着いた対応がとりやすくなる。危険なものを攻撃する場合、実際に攻撃をはじめてみるまで、その反撃のあり方など不明で、過度に恐怖をいだきやすい。だが、だれかが先駆して、反撃のあり方を見る事ができれば、対応もあらかじめ立てられ、過度に恐怖することなく、勇気を出しやすくなる。地雷原を渡るときなどは、先頭の者が無事に通った道をそのままいけば、恐怖などほとんどなしに進むことができる。
 先頭に立つ者も、同時に、後続の者に勇気を応援してもらう。援護射撃があって、皆が支えてくれているということは心強い。後続の者が見守ってくれていて、先頭をいくものとしての使命感をいだければ、その誇らしさが勇気を一層盛り立てもする。