6-5. 節制の契機をなす永続的禁欲意志
禁欲をつづけていると、欲求そのものが退化し無欲化していくことがある。無欲化すると、禁欲する意志は、不要になる。喫煙欲は、禁煙に慣れると消失する。だが、性欲は、生に根源的な欲求で、少々禁欲を貫いたからといっても消えない。
欲を絶つ禁欲とちがい、節制では、欲求は持続させる。節制としての節煙では、たばこへの欲望を維持しつつ、ある限度以上を禁止する。禁煙とちがい、節煙では、限定的禁煙の意志を永遠に持続させることになる。
節制する者は、欲を維持し、その充足の快をほどほどにしながら、過剰のところは、禁欲する。欲と禁欲の戦いを持続させる。軽い禁欲の意志をもって、欲を殺さないように、しかし暴れないようにと制御する。飲酒の節制がきくひとは、これを死ぬまでつづける。節制は、永遠につづく。
節制は、いわゆる禁欲・禁欲主義より、禁欲を長くもつことになるわけだが、欲・快楽も、刹那の快楽主義より長く強く維持し楽しむものになる。欲の禁止を一部にもつことで、欲を強くし際立たせ、快楽を際立たせる。ほどほどの禁欲は、感受性を高め、欲の充足における快楽を強いものにしてくれる。空腹時は、なんでもがおいしいものになる。
禁欲をつづけていると、欲求そのものが退化し無欲化していくことがある。無欲化すると、禁欲する意志は、不要になる。喫煙欲は、禁煙に慣れると消失する。だが、性欲は、生に根源的な欲求で、少々禁欲を貫いたからといっても消えない。
欲を絶つ禁欲とちがい、節制では、欲求は持続させる。節制としての節煙では、たばこへの欲望を維持しつつ、ある限度以上を禁止する。禁煙とちがい、節煙では、限定的禁煙の意志を永遠に持続させることになる。
節制する者は、欲を維持し、その充足の快をほどほどにしながら、過剰のところは、禁欲する。欲と禁欲の戦いを持続させる。軽い禁欲の意志をもって、欲を殺さないように、しかし暴れないようにと制御する。飲酒の節制がきくひとは、これを死ぬまでつづける。節制は、永遠につづく。
節制は、いわゆる禁欲・禁欲主義より、禁欲を長くもつことになるわけだが、欲・快楽も、刹那の快楽主義より長く強く維持し楽しむものになる。欲の禁止を一部にもつことで、欲を強くし際立たせ、快楽を際立たせる。ほどほどの禁欲は、感受性を高め、欲の充足における快楽を強いものにしてくれる。空腹時は、なんでもがおいしいものになる。