旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ウィーン、古楽器博物館

2020-03-17 14:31:59 | オーストリア
18世紀のピアノは強く弾くと壊れてしまいそうだった↓

もちろんこれは復元したレプリカだが、鍵盤を「叩く」なんてとってもできない。
バロック音楽が静かなめのは、当時の楽器というのが強く弾くことに適していなかったからなのかもしれない。

ウィーンのリンク通りに面した旧王宮には、現在たくさんの博物館がはいっている。その一角に、古楽器を集めたコーナーがある。今回、専任のガイドさんの解説付きで一時間半の見学をする機会にめぐまれた。
↓バイオリンはもっとも古くから現在の形になった楽器だと言われているが↓これはよくみると何かに似せてつくられている↓

あ!胸がある↑
よくみると女性の身体に似せていた。
裏側が年配のおぢさんの顔になっているのでびっくり※写真撮ってませんが
↓バルブのない金管楽器がたくさん↓これでどこまで音階を出せるのかしらん

↓ポータブルの鍵盤二種類が折り畳みになっている↓

↑よく見ると裏面でチェスやチェッカーができるようになっている

それにしても、どうしてウィーンは「音楽の都」になったのか?
古楽器博物館を解説していただくなかでそれがみえてきた。
ガイドさんのお話しを要約↓
ハプスブルグ家は15世紀末のマクシミリアン一世のころから「何かひとつ自分の専門楽器を持つ」という教育方針だった。
その孫のフェルディナンド一世が集めた楽器コレクションがこの「古楽器博物館」の基礎になっている。
「君主自らが楽器を演奏する国ならば、音楽家への理解もあり庇護されるにちがいない」
音楽家たちが自分を売り込みにウィーンを目指すようになっていった。
なるほど。
ハプスブルグ家のメンバーは何かの職業でプロ並みの腕前であることを教育方針だったそうだが、楽器についても同様だったのか。

↓もっともおもしろい、他に見たことがない楽器がこれ↓

ハルモニアという名前で、ガラスのボウルのふちを濡れた指で鳴らして音階を奏でる。
※演奏しているところがyoutubeにのっておりました
1781年にこれを発明したのはアメリカ百ドル札のベンジャミン・フランクリン!
雷の日に凧をあげて電気でできているのを発見したぐらい好奇心のある人ですものね(^.^)

↓「ジラフ型と呼んでいるのです」というのでどんなピアノかと思ったら↓

なるほど、キリンみたいです(^.^)

↓この龍みたいなのはオーボエのような楽器。舞台で使われていたとおもわれる。衣装に合わせてデザインされていたのですね。


↓フランツ・ヨーゼフ皇帝の即位五十周年にベーゼンドルファーから献上されたもの


いくつかの楽器は複製がつくられていて、演奏を試すこともできる。
解説してもらいながらまわるとかなりおもしろい博物館です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ベルリンフィルでベートーベ... | トップ | 九十九里で見つけた「寿司屋... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。