本屋で面白いものを見つけました。「大相撲名力士風雲録」というベースボールマガジン社が出版しているDVDマガジンです。毎月配本で第6号で、「初代・若乃花」編でした。DVDで46番の若乃花の相撲をみることができます。これまでに、北の湖、千代の富士、大鵬、貴乃花、栃錦が出たようです。
わたしは小さいころから相撲が好きで、最初はテレビがなかった時代でしたから、ラジオで聴いていました。新聞に出ている取り組み表をチラシに書き写し、それに勝敗をつけて聴いていました。力士の四股名には難しいものがたくさんありましたが、親から習いながら書いて、小学校低学年でもかなりの漢字を理解していました。
それはともかく、ラジオを通じて相撲を知り取り組みは動画では見れないので、アナウンサーの実況中継で想像しながら聴くといった感じでした。わずかに、翌日の新聞には相撲欄の記事に一枚だけ写真がついていて、これを見て楽しんでいました。
このマガジンには観たことがない取り組みが、たくさん入っています。46番あるなかでは、昭和30年秋場所の若乃花対千代の山の死闘が圧巻です。水入り2回、取り直しで再び水入り、17分の死闘で「引き分け」となりました。その他では、昭和34年夏場所の若乃花対栃錦戦が印象的です。若乃花一敗差で栃錦を追っていましたが、千秋楽の本割で栃錦を下し、決定戦で再び勝ち、優勝しました。
若乃花といえば小兵ですが(105キロほど)、抜群に強い足腰をもち、土俵の鬼、荒法師などの異名をもちました。このDVDでも上手櫓、呼び戻し、二枚蹴りなどの技を繰り出しています。
わたしの家にテレビが入ったのはたぶん昭和35年だと思いますが、それ以前の力士と若乃花の対戦はみたことがないので感無量でした。吉葉山、鏡里、東富士、鳴門海、三根山、潮錦などです。35年以降になると、実際にテレビで観たとの記憶がある一番がたくさん出てきました。朝潮、若羽黒、信夫山、若前田、柏戸などです。こうして通してみると、いま御存命の力士は全くいないので、寂しいかぎりです。
今の相撲と比べると、みな体がしまっていて、力士そのものです。包帯をまいている力士は少ないです。現在は、みな体重がずっと増え、大型化していて、力士というよりは「お相撲さん」です。けがも多いせいか、包帯をぐるぐるまいて痛ましい姿の力士が多いです。
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