日常のあれこれをそこはなとなく

料理、わんことの日々、海外ミステリを中心とした読書、ソフトバンクホークス、JAZZなどを書いていきます。

森繁和「参謀」

2014-06-08 07:07:58 | 読書
落合中日を投手コーチ・ヘッドコーチとして支え、今年から再びドラゴンズのヘッドコーチに就任した森繁和さんの書いた「参謀」を読みました。



この本を読むと、落合監督時代の中日首脳陣が、いかに緊密に連絡を取り、しっかりした役割分担のもとで勝利を目指していたのかよくわかります。ぶれないトップがいて、その下で、いわば中間管理職的な役割を果たした森コーチは、対選手、対コーチに実に細かく心遣いしています。



黄金期の西武ライオンズに選手、コーチとしてかかわり、その後は必ずしも強いと言えないチームで投手コーチをしてきた経験が、至る所で生きています。なるほど、ドラゴンズが強かったわけがよくわかります。この本は組織論としても読めますが、選手を育成していく教育論としても読めます。教育界に携わる身としては、とても参考になる部分が多かったです。



この本の中に、彼をプロ野球に導いた根本陸夫さんのエピソードが何度も出てきます。森さんの家にやってきた根本さんは、彼を息子として育てると言って親を口説いたそうです。森さんも、選手に接する際に選手への愛情を強調しています。

根本さんは、現在のホークスを作ってくれた人で、僕もよく知っています。現在のプロ野球に根本さんの果たした役割の大きさに、今さらながら驚きます。球界の寝業師などと言われていますが、いちばん根底の部分に大きな愛情があったからこそ、これだけ多くの野球人に今なお慕われているのだと思います。
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