日常のあれこれをそこはなとなく

料理、わんことの日々、海外ミステリを中心とした読書、ソフトバンクホークス、JAZZなどを書いていきます。

地下道の少女

2019-03-05 05:17:11 | 読書
アンデシュ・ルースルンドの『地下道の少女』を読みました。



数々の事件を抱え込んで手が一杯のグレーンス警部の所へまたとんでもない事件が持ち込まれました。バスで連れて来られた外国の子どもが43人、真冬のストックホルムの街頭に置き去りにされていたのです。とりあえず警察署連れて来られた彼らは、何も話そうとせず、心を閉ざしたままです。



さらに、病院の地下通路では、めった刺しにされ顔の肉を食いちぎられた女性の死体が発見されます。グレーンス警部とそのチームはこの二つの事件に取り組むうちに、社会からはじき出されたホームレスの一部が、ストックホルム地下に張り巡らされた地下道を利用して生活している事を突き止めます。高度福祉国家であるスウエーデンにも、行き所を失って文字通り地下に潜った人々が多数いたのです。

あいかわらず、見事なストーリーテーリングで息をつかせず読ませてくれました。面白かったです。それにしてもヴァランダー警部といい、マルティン・ベック刑事といい、スウエーデンのミステリーに登場する警察関係者はどうしてこう風采の上がらない、困った中年男ばかりなんでしょう?十分魅力的ですけどね。
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