玉村豊男の『ロンドン旅の雑学ノート』を読みました。
ここのところ昔読んだ古いエッセイを読み返すのが、僕の中でちょっとブームになっています。もちろん懐かしいという事もありますし、若い頃とは違う視点で読めるので、何かと発見があって面白いという事もあります。文庫本も高くなって、1冊1500円くらいするので、小説はともかくエッセイだと新しいのは買わないという事もあります。
エッセイストにして、画家でもあり、長野県東御市にワイナリーを持っている企業家でもある玉村豊男さんですが、このエッセイは彼の活動の初期、1968年から70年代にかけて書かれています。今のように世界各国の情報が簡単に手に入らず、日本人が経済力をつけて世界中を旅行するようになるちょっと前に書かれているので、英国のさまざまな現地情報を英国人気質の分析とともに書いています。
ロンドンといえば、パブですが、このパブについてもいろいろ考察しています。ビールの起源からさまざまなタイプまでしっかり解説してあります。僕は一度だけロンドンに行ったことがありますが、パブで飲んだビールがぬるいのでちょっとダメでした。ホテルの部屋にも冷蔵庫がなくて、冷たいビールが飲めないのが辛かったのをよく覚えています。