黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『博士の本棚』小川洋子(新潮社)

2007-08-25 | 読了本(小説、エッセイ等)
秘密の花園や、小公子・小公女など、子供の本と外国文学について語る『図書室の本棚』、“三角形の内角の和は180度である”は偉大な一行…数式と数学の魅力について『博士の本棚』、犬と野球と古い家など身辺な話『ちょっと散歩へ』、物語と小説について書かれたもの『書斎の本棚』の4章からなるエッセイ集。

小川さんの文学的な構成要素を見た気がする一冊ですね(笑)。
たくさん小説も紹介されていましたが、特に武田百合子さんの『富士日記』が読んでみたいです~。

<07/8/24,25>

『晩夏のプレイボール』あさのあつこ(毎日新聞社)

2007-08-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
肩を痛め、投手から野手に転向した真郷。地区予選準決勝の9回裏ツーアウトの場面で、代打に指名され……『練習球』、
野球好きな少女・加奈。かつて同じチームにいた美倉柳一が甲子園で戦う姿を見……『驟雨の後に』、
10年ぶりに帰郷した英斗。亡き母の重すぎる愛情を疎ましく思っていた英人に、兄・修也は隠された真実を告げる……『梅香る街』、
来年で廃校になる高校に通う、彰浩、信吾、有一。さまざまな事情を抱えつつ、彼らは野球を続けるが……『このグラウンドで』、
幼くして逝ってしまった野球好きな息子・陽司。父母を甲子園に連れていってあげるという約束を残して……『空が見える』、
甲子園で優勝を決めた優流は、入院中の病弱な幼なじみ・健斗に会いに出かける……『街の風景』、
母の言葉にショックを受けた一登は、止みかけの雨の中、河原へ。そこで素振りを繰り返す高校生を見かけ……『雨上がり』、
期待の新人・雄大が入学してきた。しかし、キャッチャーながら、3番手にしか過ぎない嘉人は、彼の球を受ける機会はないと思っていたが……『ランニング』、
大病を患っている順平は、かつて甲子園で、チームメイトの彰伸にいわれた事をふと思い出す。そして生まれ育った街へ帰ってきた順平は……『東藤倉商店街』、
野球好きだった律は、突然いじめに遭い、それをきっかけに学校にも行かず、野球も止めていた。そんなある日、真郷と出会い……『練習球 2』の10編収録の短編集。

甲子園(というか高校野球?)にまつわるお話を集めた短編集(『練習球』と『練習球 2』のみ登場人物が同じです)。
爽やかな汗を流す高校球児の話……という雰囲気ではなく、そこはあさのさんの作品らしく、勝負の勝敗だけではないところに存在する、いろんなドラマにも焦点を当てている感じ。

<07/8/24>

『木洩れ日に泳ぐ魚』恩田陸(中央公論新社)

2007-08-23 | 読了本(小説、エッセイ等)
数年間、アパートで共に暮らしていた男女・高橋千浩と藤本千明は、その日を最後に部屋を出、それぞれの道を歩むことになっていた。
その最後の夜。彼らの思いは、その関係が狂い始めたきっかけとなったある出来事……1年前に2人が出かけた旅先で起きた、1人の男の転落事故へと向かう。
彼を殺害したのは、互いに相手であると思い込んでいる2人は、それまで避けていたその話題について語り合うが……

2人の関係や事情などは後から少しずつ提示されていて、演劇のような感じ。この作品も舞台化したらおもしろそうですね~。

<07/8/23>

『ワーキング・ホリデー』坂木司(文藝春秋)

2007-08-22 | 読了本(小説、エッセイ等)
元ヤンキーで、現在はホストクラブ『クラブ・ジャスミン』で働く、沖田大和。ある夏の日、そんな大和の元にひとりの少年が現れた。彼は、神保進……大和がかつての恋人・神保由希子の息子で、大和の息子であるという。家出をしてきたという彼と共に、夏休みの間、暮らすことになり……『エリア1 宛先人不明』、
ひょんなことから店を辞めることになった大和は、ホストクラブオーナー・ジャスミン(注:おかま)の口利きで、宅配業者“ハニービー・エクスプレス(通称:ハチさん便)”で働くことに。しかし彼が荷物を載せるのは、トラックではなくリアカー。一方、主婦の如く家事に長けた進は、夕食を用意して大和の帰りを待ち……『エリア2 火気厳禁』、
進が、児童館で知り合った少年・シュンとヒデトたちと共に、幹線道路で危ない遊びをしているところを、発見された。自分はやっておらず、見ていただけだという進に、大和は……『エリア3 こわれ物注意』、
ある日、大和が荷物を届た女性・鈴木孝子。その後、何度も呼び出されたり、そうかと思えばクレームをつけられたりする大和。そんな彼女の理由とは?……『エリア4 代金引換』、
8月も終わりに近づき、それと共に進との別れが近づく。何とか優しくしようとする大和の行動が裏目に出て、かみ合わない2人は……『エリア5 天地無用』の5編収録の連作短編集。

とても楽しい作品でした♪
これまでの坂木さんの作品同様、登場人物たちがとても良い味を出しているのですが、何といってもお料理上手な進くんが良いですねvv
……さりげなく他作品とリンクしてたりするところにも、にやりとしたり(笑)。

<07/8/22>

『一角獣(ユニコーン)の繭 建築探偵桜井京介の事件簿』篠田真由美(講談社)

2007-08-21 | 読了本(小説、エッセイ等)
先の事件でダメージを負った、薬師寺香澄(蒼)の退院が決まった。再び迫るであろうセラピスト・松浦窮の手から蒼の身を守る為、門野貴邦の発案により、彼の所有する長野県鏡平にある会員制の高級リゾートで、栗原深春、元霊能力少女・輪王寺綾乃と共に過ごすことに。
そんな中、鏡平の森で蒼が出会ったのは、足の不自由な少女・七座晶那……彼女はかつて、放火殺人事件により父や叔母らを亡くしていた。運命のように、彼女に惹かれていく蒼。やがて、彼女の母・晶那がその夫・醍醐と同じように眼窩をイッカクの角に貫かれて亡くなるという事件が起き……

……ラストの衝撃でみんな吹き飛んでしまいました(笑)。

<07/8/21>

『アイヴォリー』竹下文子(理論社)

2007-08-20 | 読了本(小説、エッセイ等)
墓地に住む、幽霊になったばかりの少女アイヴォリー・ホワイト……生きている時は“塚原美月”という名だったが、今の名前の方が、より自分らしいと感じている。
門を出ることはできず、その敷地内でしか行動できないが、幽霊仲間のカトーやマヨミらと共に幽霊であることを楽しんでいた。
墓地の管理事務所で働くおじさん・矢代だけは、幽霊をみることができ、いろんな話をする間柄。彼との会話の中で、忘れていた生前のエピソードを、断片的に蘇らせるアイヴォリー。
そんなある日、ペット墓地で出会ったひとりの少年…矢代以外の人間にも見えないはずのアイヴォリーのことが、見えているようなその様子に動揺し、思わず逃げ出してしまう。
それから数日が過ぎ、自分の墓の近くにガラスのかけらが落ちているのを見つけた彼女は、何故か恐怖に襲われる。
自分では拾えない為、矢代に拾ってもらおうとするが、あいにく体調を崩してお休み。そこで、たまたま再会した先日の少年・光介に頼んで片付けてもらうことに。それををきっかけに、その後も会う約束をするが、彼はアイヴォリーが幽霊だということを知らず……

ちょっと切ないけれど、素敵なお話でした♪
死んだことで、生きていた時よりも逆に“生きる”ということについて知った、アイヴォリーの姿が印象的でした。

<07/8/20>

プラリネ・フリュイ@アンジュ

2007-08-19 | スイーツ
 一番上はプラリネクリーム。
 まったりとしたプラリネのムースの下に、ちょっと食感の残る桃がごろごろと入っています。
 土台と側面は、レモンタイムの入ったビスキー。
 思いのほかレモンタイムが香って、爽やか。
 
 パティスリー・アンジュ(新潟:燕)

フィグ@アンジュ

2007-08-19 | スイーツ
 無花果のムースの下に、無花果の果肉入りのチョコレートクリーム。
 土台は、同じく無花果の入ったクラシックショコラ。
 無花果の甘さとチョコレートのバランスがとても良いですvv
 
 パティスリー・アンジュ(新潟:燕)