黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『収穫祭』西澤保彦(幻冬舎)

2007-08-16 | 読了本(小説、エッセイ等)
1982年8月17日…台風の近づいていた夏の日。祖母・母と共に首尾木村北西区に住む中学生・伊吹省路(ブキ)は、彼らが“お町”と呼ぶ南白亀町へ、映画を観にいくべく家を出た。
目的を果たした後、村へ帰ってきた省路は、友人・元木雅文(ゲンキ)と空知貫太(カンチ)と遭遇。カンチの家で将棋を指していた二人は、家の外で不審な物音がしたことから様子を見にきたのだという。そこへ、同級生でカンチの恋人・小久保繭子が血相を変えてやって来た。兄や父母が殺されているという彼女の家に向かった彼らは、その言葉通り惨殺されている姿を見ることに。しかも助けを求めるべく他の家に行くも、カンチや省路らの家人はおろか村中の人々が殺されており、警察に電話をかけようとするも電話線は切られ、さらに橋も落ち、孤立無援となる……
1991年10月。バーラウンジ<ステイシー>で働く繭子は、ある日フリーライター・涌井融と外国人ジャネット・リンチの訪問を受ける。ジャネットは、9年前の事件の犯人とされた英会話教室講師マイケル・ウッドワーズの父ジェイムズの代理人で、マイケルの無実を信じる彼の依頼により、事件を再調査しているのだというが……
そして1995年。出身校である進学校・豊仁義塾の臨時講師を引き受けることになった省路には、小中学校の頃の記憶が全くなかった。やがてひょんなことから記憶が蘇りはじめ……

西澤ダーク路線の集大成、といった感じ。
600ページ2段組という分量の割にさくさく読めてしまうスピード感がありますが、内容が内容だけに読者は選ぶかも。

<07/8/15,16>

† 新刊情報(07/08後半) †

2007-08-16 | 新刊情報
8/20
北原尚彦『首吊少女亭』出版芸術社

8/21
大崎梢『片耳うさぎ』光文社

岩井志麻子『夜は戦場で眠りたい』光文社

霧舎巧『新本格もどき』光文社

8/22
北村薫『1950年のバックトス』新潮社

8/24
森博嗣『ゾラ・一撃・さようなら』集英社

8/27
秋梨惟喬『もろこし銀侠伝』東京創元社

シャーリイ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』東京創元社(文庫)

8/28
古閑万希子『厨房で逢いましょう』講談社

松尾由美『雨恋』新潮社(文庫)

8/30
野村美月『“文学少女”と慟哭の巡礼者(パルミエーレ)』エンターブレイン(文庫:ファミ通)

8/31
近藤史恵『サクリファイス』新潮社

小川洋子『夜明けの縁をさ迷う人々』角川書店

8/下
米澤穂信『インシテミル』文藝春秋


日付不明
真瀬もと『キューピッドの泪盗難事件』理論社