黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『晩夏のプレイボール』あさのあつこ(毎日新聞社)

2007-08-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
肩を痛め、投手から野手に転向した真郷。地区予選準決勝の9回裏ツーアウトの場面で、代打に指名され……『練習球』、
野球好きな少女・加奈。かつて同じチームにいた美倉柳一が甲子園で戦う姿を見……『驟雨の後に』、
10年ぶりに帰郷した英斗。亡き母の重すぎる愛情を疎ましく思っていた英人に、兄・修也は隠された真実を告げる……『梅香る街』、
来年で廃校になる高校に通う、彰浩、信吾、有一。さまざまな事情を抱えつつ、彼らは野球を続けるが……『このグラウンドで』、
幼くして逝ってしまった野球好きな息子・陽司。父母を甲子園に連れていってあげるという約束を残して……『空が見える』、
甲子園で優勝を決めた優流は、入院中の病弱な幼なじみ・健斗に会いに出かける……『街の風景』、
母の言葉にショックを受けた一登は、止みかけの雨の中、河原へ。そこで素振りを繰り返す高校生を見かけ……『雨上がり』、
期待の新人・雄大が入学してきた。しかし、キャッチャーながら、3番手にしか過ぎない嘉人は、彼の球を受ける機会はないと思っていたが……『ランニング』、
大病を患っている順平は、かつて甲子園で、チームメイトの彰伸にいわれた事をふと思い出す。そして生まれ育った街へ帰ってきた順平は……『東藤倉商店街』、
野球好きだった律は、突然いじめに遭い、それをきっかけに学校にも行かず、野球も止めていた。そんなある日、真郷と出会い……『練習球 2』の10編収録の短編集。

甲子園(というか高校野球?)にまつわるお話を集めた短編集(『練習球』と『練習球 2』のみ登場人物が同じです)。
爽やかな汗を流す高校球児の話……という雰囲気ではなく、そこはあさのさんの作品らしく、勝負の勝敗だけではないところに存在する、いろんなドラマにも焦点を当てている感じ。

<07/8/24>