黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『烏金』西條奈加(光文社)

2007-08-07 | 読了本(小説、エッセイ等)
三軒町で、金貸し業を営む因業婆・お吟が浪人・佐野を取り立てている場面に行き会わせた、若い男・浅吉。追い詰められた浪人が逆上し、あわやという場面でお吟との間に割って入り取り成した彼は、そのままお吟の家に置いて欲しいと頼み込む。
佐野に明日中に金を返させることを自ら条件として出し、用心棒の口を彼に世話することにより、無事果たす。
さらにお吟から出されたのは3件の取り立て……近所に商売敵が現れ、商売上がったりの八百徳と、病身の母を抱えた娘・お照、そして小普請方の貧乏侍・長谷部義正から金を取り立てること。
そこで浅吉は、ただ闇雲に取り立てるのではなく、それぞれに知恵を授け、無事取り立てに成功する。
その後も、あの手この手で返済策を提案していく浅吉。それは周囲の人々の意識をも変えていく。
しかし彼には、ある目的があり、お吟に近づいたのだった……

ビジネス物と人情物の、どちらのテイストも楽しめる作品でした♪

<07/8/7>