黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ビブリア古書堂の事件手帖3 栞子さんと消えない絆』三上延(アスキー・メディアワークス)

2012-07-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
店にたびたびやってくる自分と似た体格の男性客から、商品の少なさを指摘された五浦大輔。それは栞子が最近気にしていたことでもあり、新たな本を仕入れるべく、市場…戸塚の古書会館で行なわれている古書交換会に本を仕入れにいくことに。そこで出会ったヒトリ書房の店主は、栞子の母と何かあったらしく、栞子に対しても敵意むき出し。
栞子がちょうど仕入れたいと思っていたミステリやSFがまとまったものがちょうど売りに出されており、入札したものの、ヒトリ書房と僅差で競り負けてしまう。やむを得ず、自分の蔵書から重複しているという本を店頭に出すことにした栞子。
ところが、そこへヒトリ書房が、彼が競り落とした本の中から同じ『たんぽぽ娘』が抜かれていたと、栞子を犯人扱い。真犯人を捜すことになり……“第一話 ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』(集英社文庫)”、
一月四日。電車で坂口しのぶに再会した大輔。店は休みだったが、相談したいことがあるという彼女の話を聞いた。
小学校の時に読んだ本を探して欲しいという依頼で、彼女の記憶によると、外国ものでタヌキとワニと犬が出てくる絵本のような本だというのだが、詳細は不明。母親に聞いてみてはと助言するが、折り合いが悪い為、一緒に実家まできて欲しいと頼まれてしまう。
その後、夫・昌志から、和解の為の食事会で、彼が自分の過去を告白してしまったことが原因で、母と口論になったといういきさつを知る。本を知ることではなく、再び和解する口実が欲しいのではないかという昌志。
ともかくも、しのぶの実家である川端家へと向かった栞子たちは……“第二話 『タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの』”、
栞子の母・智恵子の同級生、玉岡聡子から電話があり、部屋から盗まれた本を取り返して欲しいと頼まれた栞子たち。盗まれた本は、亡き父の蔵書だった『春と修羅』の初版本。二冊所有していたが、綺麗な状態の方ではなく書き込まれ汚れている方…それは智恵子から買ったものだという。
蔵書は半分は売り、半分は寄贈すると、父の生前から取り決めてあったのだが、金に困っている聡子の兄・一郎は、寄贈に反対していた。件の本は聡子自身が手元に残すつもりであったのだが、それを知らない兄か兄嫁が盗んだのではないかというのだが……“第三話 宮澤賢治『春と修羅』(關根書店)”と、栞子の妹・文香のモノローグ“プロローグとエピローグ『王さまのみみはロバのみみ』(ポプラ社)”を収録。

シリーズ第3弾。栞子さんのお母さんの比重が、さらに高めに。
そのうちに本人も現れそう…。
第二話のアレは、キャラクタとして知っているだけだから、浮かびませんでしたね~(笑)。

<12/7/27>