黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ドールズ 月下天使』高橋克彦(角川書店)

2008-10-08 | 読了本(小説、エッセイ等)
巷では、暴力団組長や、悪徳政治家などをターゲットにした連続殺人事件が発生。しかも犯人と思われる人間から、今後の犯行リストが警察関係者に送られ、それを世間に公表しろという声明が送られているらしい。
そんな中、月岡真司が経営する喫茶店・ドールズに、最近アルバイトで入った女性・金森聖夜。美しい彼女だが、実は剣道では日本で10本の指に入るほどの腕前で、警察学校で婦人警官たち相手に護身術を教えるほどだという。そんな彼女がわざわざ東北の地にやってきた目的とは?……『使命』、
絵本の執筆も手がける女優・椿有子が、その原画展がおこなわれるのに合わせて、母校で思い出話を語ることになり、怜の通う小学校を訪れた。
ところが岡村をはじめとするテロリストらしき若い男たちが学校を占拠、椿もろとも子どもたちを人質に取り、立て籠もった。その中には怜の姿も。彼らの要求は、今日の日本を改革することだという。
一方、一度は店を去った聖夜が、テレビで事件を知り、戻ってきた。怜を救いだすべく学校にもぐりこみ、合流するが……『神の手』、
ドールズで聖夜を撮った松室の写真に、彼女の亡き両親らしき姿が写りこんでいた。何か心残りがあるのではないかと、聖夜の両親が亡くなった事件について再度調べ始めた彼らは、不審を抱く。大学教授であった聖夜の父は、神秘学を専攻しており、人に頼まれ、狐憑きらしき症状を持つ旧家の子女の元を訪れるのを目的に、東北にやってきて事故にあったらしい。
さらに当時の様子を知る関係者に話を聞こうとするが、次々に彼らが亡くなるという状態に見舞われ……『導きの道』の3編収録。

江戸時代の生き人形師・泉目吉が、現代東北に住む8歳の少女・月岡怜の身体に転生し、彼女の叔父の結城恒一郎をはじめとする周囲の人々と共に事件に挑む、“ドールズ”シリーズ・第4弾。7年ぶりの待望の新作です♪
今回初登場の聖夜がかなり重要な位置をしめる3編でした。
『導きの道』はかなり伝奇テイストだったので、ちょっとアレかなぁ;(まさに総門谷系…あまり大風呂敷にならないと良いけれど/苦笑)。
目吉センセー転生の謎に迫る、ということではしょうがない展開かもしれませんが、この流れでいくとどうやら次回作もそっち系っぽい;
……何はともあれ今度は早目に出て欲しい…(笑)。

<08/10/7,8>