黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

サバラン@ベニヤ

2008-10-17 | スイーツ
 オレンジリキュールをたっぷり染み込ませたイースト生地の上に、カスタードクリーム。
 その上に、キウイ、グレープフルーツ、ブルーベリー、いちごなどのフルーツが載せられています。
 
 ガトーベニヤ:新潟(見附)

『ことば汁』小池昌代(中央公論新社)

2008-10-17 | 読了本(小説、エッセイ等)
公園で、子どもたちが釣ったザリガニを1匹、貰い受けた青年・レオは、それを自分のアパートに持って帰り、飼うことに。
そんな彼には、付き合いはじめて1年の同級生・ミツがいる。
レオは合唱合宿で信州に出かけることになり、隣に住むアメリカ人アシェアにザリガニの世話を頼んでいったが、帰ってきてから彼の部屋にザリガニを受け取りにいくと、そこにはミツがいて……『女房』、
老齢の詩人の“先生”に長年つかえてきた、秘書である“わたし”。
とある山間の別荘地にできたコンサートホールのこけらおとしとして彼の朗読会が行われることになり、わたしは彼を車に乗せて向かっていた。その車中で、老いても恋多き男である先生から、新たな恋について聞かされたわたしの身体に異変が起きて……『つの』、
商店街で小さなカーテンの専門店を営む、中年女性の“わたし”の元に、ある日滝沢氏が店を訪れ、カーテンを発注した。見本を届けに行ったわたしはその屋敷で、パーティに参加することになり、そこで出された“もつ貝”や美しき少年・グミたちに魅了される。やがて理想のカーテンを見つけ出したわたしは、それを届けるが、引き止められてそのまま屋敷に留まり続けることになり……『すずめ』、
緑子は老いた両親とともに、隅田川の花火大会に出かけることに。彼女は、20年以上前に警察官と見合いで結婚したが、彼に執着するあまり病んでしまい、離婚していた。そんなかつての夫と、花火会場で思わぬ再会をし……『花火』、
かつて物語を書く作家であった“わたし”は、ある日突然書けなくなり、作家を辞めた。そんなわたしは森を彷徨うようになるが、そこでひとりの老婆に出会い……『野うさぎ』、
大学時代からの付き合いである友人・かなこから、仲間だったふじこの訃報を知らせる電話を受け取った良子。ふじこの母の依頼で、彼女の部屋の整理を頼まれたかなこと共に出かけた良子は、そこで見つけたりぼんのコレクションを貰い受ける。それをきっかけとしてりぼんの魅力に嵌っていった彼女は、ある日、素敵なりぼんを髪に飾った美少女に出会い……『りぼん』の6編収録。

幻想小説集。
特に『つの』『すずめ』『りぼん』が秀逸。
地味に堅実に生きていたはずの主人公が、あるきっかけから容易く狂気との境界を越え、現実から乖離していく様が淡々と語られているだけに、より恐ろしく感じられました。

<08/10/17>