黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『独白するユニバーサル横メルカトル』平山夢明(光文社)

2007-05-29 | 読了本(小説、エッセイ等)
突然、学校でいじめられるようになった、少年・たろうは、近づくことを禁止されている湖の畔で、汚らしい身なりの老人と出会う。たまたま垣間見た彼の秘密が気になったたろうは…『C10H14N2と少年 乞食と老婆』、
死体を処置する為の巨体の男・オメガの世話をすることになった、スナギモ。かつては数学者を目指していたスナギモは、ひょんなことから今の境遇に身を落としていた。そんなある日かつて一緒に学んだ友人・テバと再会し……『Ωの聖餐』、
学校にも家にも居場所のない少女・ふみ。
巷では無差別連続殺人事件が発生。自分にいたずらをした男が、その被害にあったことを知り、事件の犯行現場を訪ね歩き、コンタクトをとるべく犯人に宛てたメッセージを残すが……『無垢の祈り』、
近未来。人が自制心を保つ為の“条件付け”を阻害するとされ、迫害されている“芸術”。それを狩る側である特務機関に所属する“私”だったが……『オペラントの肖像』、
殺人現場でゆで卵を食べていたことから“卵男”と呼ばれる連続殺人犯。今は死刑囚として収監されているが、その隣の独房205号の囚人は……『卵男』、
18年ぶりに父・ドブロクと再会したヒロ。多額の報酬に釣られ、父と共に熱帯のとある国に男を暗殺する為出かけるが……『すまじき熱帯』、
殺人鬼であったタクシー運転手の持ち物であった地図帖。ところが彼が不慮の事故に遭い、他界。その息子のものとなるが……『独白するユニバーサル横メルカトル』、
人間を生きたまま解体して拷問する仕事に就いているMC。ある時、請け負った醜い女性・ココにペースを乱され……『怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男』の8編収録の短編集。

かなりグロいお話が満載です;……読んでて、手に取ったことをかなり後悔しました(笑)。
表題作は、地図が語る(しかも馬鹿丁寧な口調で)ところがおもしろいですね~。

<07/5/29>