黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

江陽@ふらんすや

2007-05-13 | スイーツ
 小さいながら(5~6cmくらい)、しっかりとしたチーズケーキで食べ応えがあります。
 中にはレーズンが入ってます。
 名前は地名にちなんでると思われます…多分(笑)。

 菓子専科ふらんすや:新潟(長岡)


『前巷説百物語』京極夏彦(角川書店)

2007-05-13 | 読了本(小説、エッセイ等)
双六売りの又市が思いを寄せる娼妓・お葉が身請けされた。しかもそれが4度目だという。いずれの場合も、身請けした旦那が幾月と持たず亡くなっていたのだが、その度に誰かに売られているらしい。
どうやら、ねぶた参りの音吉という男がからんでいるという。色男な彼に惚れ、田舎からついてくる女たちは数知れず。そんな女たちを彼は売り飛ばしているのだという。そしてお葉もそんな女の一人だった。
そんな中、又市と、手遊屋の長耳の仲蔵、又市の相棒・削掛の林蔵の3人は、お葉が自害しようとしているところへ行き会わせる。その場に居合わせた損料屋・ゑんま屋の角助は、この損の損料を出さないかと持ちかけるが……『寝肥』、
損料屋ゑんま屋の裏の仕事を手伝うようになった又市。
そんな彼らの次の仕事は、周防の小藩、川津藩藩士・岩見平七からの依頼。兄・左門を殺害し脱藩したという疋田伊織の仇討ちを課せられている平七だが、疋田は犯人ではないという。それでも仇討ちをしなければならない彼は、返り討ちあうつもりだったが、川津藩からは九人の助太刀と見届役もやってくる為、難しい。それを何とかしてほしいというのだが……『周防の大蟆』、
家柄や器量は劣るものの気立ての良いのを買われ、後添えとして旗本・西川家に嫁いだ縫。そんな折、先妻の産んだ長男が亡くなった。病死とされていた長男は、縫自らが折檻の上、餓死させたのだと告白する。しかしその事実は世間には明るみになっていない。告白したいが、すれば家名に傷がつき迷惑がかかる為、どうにかしたいというのだが……『二口女』、
ゑんま屋の元締・お甲と手代・角助が何者かに拐わかされた。どうやら先に彼らが手がけた仕事に関わる事態らしい。
常陸の立木藩の江戸留守居役・土田左門の女癖の悪さを戒める為の仕事だったが、その後、彼は切腹して果てていた。それを恨みに思った何者かが、玄人衆に依頼したらしい。そんな中、拷問に遭い瀕死の角助のみが店へと返され、やがてその手は又市たちにも及び……『かみなり』、
道玄坂にある縁切り堂の絵馬の裏に名前を書くと、書かれた者が死ぬという噂が蔓延。同心・志方兵庫はその噂を確かめる為、そこに自分の名前を書いてしまう。
そんな中、又市の元に上方の一文字屋仁蔵の配下である祭文語りの文作と玉泉坊がやってきた。彼らの話では、絵馬の一件は関東の裏稼業の総元締めである、稲荷坂の祇右衛門が裏で糸を引いているという……『山地乳』、
祇右衛門の陰が不穏にうごめく中、町に撒かれる“まかしょう”の札に、仁蔵からの意図を感じ取った又市は、札売りの姿を追う。
やがてゑんま屋に関わる者たちが次々と襲われてゆく中、又市は……『旧鼠』の6編収録。

『巷説百物語』の前日譚……御行の又市の若き日を描いたお話です。
又さんの青さがちょっと微笑ましくもあり……(笑)。

<07/5/12,13>