黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ハルさん』藤野恵美(東京創元社)

2007-05-14 | 読了本(小説、エッセイ等)
妻・瑠璃子さんに先立たれ、男手ひとつで一人娘のふうちゃん(風里)を育てた人形作家のハルさん(春日部晴彦)。そのふうちゃんも成長し、結婚することに。
その式の当日、相手の仕事の都合で、初めて新郎にあうことになるハルさん。ふうちゃんは何故結婚を決めたのか、そして何故その人を選んだのか?その思いは、自然と過去のふうちゃんとの思い出へと向かい……

慣れない家事に四苦八苦するハルさん。そんな中、ふうちゃんと同じ幼稚園に通う近所の男の子・隆くんのお弁当から卵焼きが消えた。犯人だと疑われたふうちゃんの為に、ハルさんはあれこれ考えるが……『第一話 消えた卵焼き事件』、
小学校が夏休みに入ったふうちゃん。人形制作に没頭していたハルさんが気づくと、ふうちゃんの姿が見えず、友達のあやちゃんの家にもいない。探し回ったハルさんだったが……『第二話 夏休みの失踪』、 
中学時代。仲の良い友達・ちかちゃんと突然不仲になったふうちゃん。そんな中、買ったばかりのテレビでいじめ問題について観たハルさんは、ふうちゃんがいじめられているのではないかという疑念を抱く……『第三話 涙の理由』、
高校生になり花屋でアルバイトを始めたふうちゃん。ところがクリスマス前日、そのバイト先で骨折したという連絡を受けたハルさんは大慌て。話を聞くと、男性客が落としたというプレゼントを拾い、追いかけた際に転んでしまったという。代わりに届けることになったハルさんは……『第四話 サンタが指輪を持ってくる』、 
北海道の大学に進学し、寮に入ってしまったふうちゃんが久しぶりに帰ってきた。ところが、ハルさんが作った人形“エンジェルシリーズ”を所有する三輪坂夫人からの相談を受けた浪漫堂の主人がやってきて、彼女の営むペンションに一緒に出かけることに……『第五話 人形の家』を収録の連作短編集的長編(?)。

微妙に『ささらさや』に似た雰囲気かも(逆パターン?)。ほのぼのとしていて良い感じにまとまってます。

<07/5/14>